381系 特急やくも XXX / 国鉄色やくもに想う
国鉄特急色を纏う国鉄形特急電車。
現在、民営会社であるJRにしても他の私鉄にしても、その会社で定める規則に車体カラーの規程はあります。
しかしそれらは企業内における規則であり、自主的に定められたもの••••••••なことは、世間一般の株式会社や有限会社、個人商店などと何ら変わりません。
が、日本国有鉄道と言う国の機関としての時代は、同じ組織内規則でありながら少し異なり、今の市役所関係・県庁や各省庁と言ったものに近くなります。
車両のカラーリングにしてもデザイン→提案→認可と言った流れに乗るので、比較的法律に近い感覚の規則になります。
なので、車両に使える色は指定されたものに限定され、その中で″らしさ″と″特長″をデザインしなければなりません。
国鉄特急色は昭和33年に登場したモハ20系電車→151系電車で認可された色と配色のデザインで、以降、国鉄の特急電車は全て踏破されました。
使用可能な色が限られる••••••••そんな中での組み合わせからデザインされた国鉄特急色と呼ばれる配色は、21世紀の現代で見てもその美しさに魅了されます。
美とは、多種多様な色彩によって描かれることによって生まれるものや、制約の中で知恵と工夫で生み出されるものとあり。
生まれては廃れて行く大多数の中において、優れていれば時代が過ぎても、その美しさは損なわれないものだと感じます。
公式見解が出されていないので、ちょっと一片の不安として心の片隅に落ちている影は、国鉄特急色の381系電車も行く末です。
日本最後の定期運用をこなした営業列車として、京都鉄道博物館へ収蔵されるのかどうかは、多くの人の気がかりとなっています。
現在、京都鉄博にいる国鉄形特急車両は全て普通車で、原形室内はキハ81形があり、晩年の居住性を高めた姿はクハ489形があります。
正規のグリーン車は機械遺産に認定されている0系新幹線の16形があり、2階のコーナーにグランクラスの座席やクロ151形の座席が、展示されているだけ。
381系のクロ381形はオリジナルのグリーン車ではありませんが、ボンネット車の489系と寝台電車の581系がある中で、非貫通正統のフェイスを持つ381系の収蔵は望むところです。
また、 展示方法も課題とはなりますが、室内の半分をオリジナルに、半分を晩年のグリーン車にでも良いかも知れません。
全室を普通車に戻してクハ381形として、国鉄式リクライニングシートを並べるもよしでしょうし、国鉄在来線特急のグリーン車史を見られるような室内でも良いように思えます。
京都鉄博は展示車両の稀少性のみならず、日本の近代史や工業史も学習できる施設なので、歴史好きな私としてはそういう展示方法も検討して頂きたく思います。
オリジナルの正当性も大切ですが、そこから歴史を見て学べることも重要だと感じます。
私は鉄道ファンですが歴史マニアでもあるので、京都鉄博を鉄道好きだけのテーマパークにせず、歴史好きな人間にも楽しめるエンターテイメントになってもらえると、とても嬉しいのですけれど。
なかなか難しいのかも知れません。