今日は休養日。
明日は、フル。
芸人リアクション取りに行ってきます。
どれだけやばいんだろう。
![]() |
菜の花の沖(2) 文藝春秋 2000年09月01日
|
【感想】
嘉兵衛は故郷を地位の低さゆえに
出ていかざるを得ませんでした。
支援なき中、彼は幸か船乗りとして
その腕を上げていくこととなりました。
だんだんとそこでの信用も厚くなっていきますが
彼の夢はあくまでも松前に行くことでした。
だけれども、その夢をかなえるためには
どうしても船が必要だったのです。
幸運なことに嘉兵衛とその兄弟たちは
たまたま打ち捨てられていたぼろの船を
見つけることができたわけで
そこから彼らはいっぱしの船乗りとなるのです。
だけれども夢である「松前船」は
まだまだ遠いところにありました。
彼らの儲けではそのようなものを手に入れるだけの
財力はなかったからです。
まだまだ歯がゆいですね。
でも、この本には嘉兵衛がとっている部下への指導の仕方
ここに学ぶことは多いと思うのです。
よく、厳しい経験(多くは条理な経験ですね)を
すると自分がちょっと上になったからといって
上の態度で接して
最悪それをかさに着た最低の行動を
とる人が見受けられます。
でもそれで、そこに技術を身に着けるとか
そういうことを保てると思うでしょうか。
…ノーですよね。
むしろそこにはバチバチしか生まれない。
ん~、そのほうがいいじゃんって
向上心が生まれるって?
バカ言うんじゃないって。
むしろそんなくだらないことをやるのが時間の無駄。
嘉兵衛はたとえ下っ端にも
そのような行動はとりませんでした。
それは彼が苦しみを数多く知っていたからでしょう。
貧しさというどうにもならないことがゆえに
クソみたいなしきたりに苦しめられたのだから。
そして最後には嘉兵衛と兄弟は
故郷に帰ることとなるのです。
だけれども、もはやその地域では浮き立つほどの
活躍をした嘉兵衛には不条理な扱いは
ありませんでした。
ここで兄弟に縁談が付くところで終わります。
これからどうなっていくのやら
嘉兵衛たちの活躍、楽しみ。
よろしければポチっとお願いします。