飛浩隆「自生の夢」 | こつこつ、しています(超雑読ブログ)

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シネイド・オコナーの髪型にあこがれる
オトコオンナでございます。

明日はレアな休養日だけど午前中に

有酸素の巻。

この曜日では珍しいぜ。

 

 

 

 

飛浩隆「自生の夢」

自生の夢
飛 浩隆

河出書房新社 2016年11月29日

by ヨメレバ

 

 

【感想】

電子の海の世界が

今以上に広がっていったらどうなるのか…

その答えが書いてあるかもしれません。

 

 

ただ、ここで提示されている一連の作品の

回答は、決してベストなものではありません。

はっきり言ってしまいましょう、否定的です。

 

 

そう、それは人はテクノロジーに依存し

本来の力を磨かなくなったときに

それを決定的に否定される現象が起きたときに

防衛できるすべがないわけなのです。

 

 

それは、アリス・ウォンが巻き込まれて

しまった災禍からも明らかといえましょう。

彼女はCassyというシステムを物心つく前から

与えられていました。

それは彼女に、十二分すぎるほどの

力を与えてくれました。

 

 

その力は彼女にCassyの異能者という

称号をもたらしたぐらいです。

それぐらい、強烈な力を与えたのです。

 

 

だけれども、その命は13歳を迎えたとき

崩壊してしまったのです。

そのシステムに異常をきたす何か、により

彼女の器はことごとく破壊され

結果彼女は命を落とすのです。

 

 

そして彼女は表題作にて

体を失ったなにかということで

同じく体を失ったシリアルキラー

(70人以上実質殺害)の前に

姿を現すのです。

 

 

このシリアルキラーも

ある種アリスと似た力を持つのです。

彼の場合は彼と関わると

すべてを見透かされるように感じて

生きる気力を奪われ、死んでいくのです。

 

 

…これらの作品って読んでいくと

決して著者には暗いようにする意図はないのに

暗いんですよね。

希望がない描写なのです。

電子の海は確かに可能性を秘めているけど

実質否定の立場。

二律背反。

 

 

なんか読んでいてね、

自分でいる感覚とそうでない謎の感覚に

とらわれている感じだったなー。

変なの。

でも翻訳SFだとこの手の世界を持ってくるの

少ないから好物なのよねー。

 

 

 

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