J・K・ユイスマンス「彼方」 | こつこつ、しています(超雑読ブログ)

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今日はベリーハードデー。

意気込んでやりますぞ。

 

 

 

 

J・K・ユイスマンス「彼方」

彼方
ジョリス・カルル・ユイスマンス

東京創元社 2002年11月

by ヨメレバ

 

 

【感想】

これはね…実質ストーリーはあって

内容な代物だと思います。

文章の羅列、といった趣が非常に強く

人によって、というかこういう作品に

慣れていない人は面食らう恐れがあります。

 

 

ただ、ちゃんと登場人物はいる作品です。

主人公であるデュルタルは

文壇界に嫌気がさし、自らその身を引いた男。

そんな男が熱心に追い求めていたのは

青髭と呼ばれた稀代の殺人鬼に関してでした。

 

 

支台にそれを追及するのに躍起になるデュルタルですが

思わぬところでそれを揺るがす事態が

おこることになるんですよね。

 

 

それは、彼のファンを称する女性が

一種のラブレターをよこした挙句に

デュルタルの住居にやってくるのです。

(ただ、一方的ではなくてデュルタルは

ちゃんと律義に返事を出すんですよ)

 

 

その先の展開はお察しでございます。

ただ、この作品はちゃんとそこに関しての

描写がなされているんですよね。

 

 

この作品よりも60年ほど前に書かれた

ある作品ではその描写は省かれて

終盤にそういう接触があっただろう描写があるのですが

この作品はちゃんと書かれています。

時代の変化を感じますね。

 

 

で、そんなことを書いているのにかかわらず

この文章はまるで真空パックをされたかの如く

平坦なんですよね。

 

 

このほかにも主人公のデュルタルには

様々な人物の交流があります。

博学な男が出てきたり、

敬虔なキリスト教徒の鐘撞きもいます。

だけれども、やっぱり平坦というか

感情がそこにはこもらないんですよ。

 

 

恐らく、それは著者が望んでいた

印象の受け方なのではないかと思うのです。

この世の中の出来事は

このように当たり前のように過行くことだと…

 

 

もう1つ、デュルタルが体験する

大きな出来事があるのです。

禁断の関係をおかした女性(要するに人妻なわけだ)は

ある悪魔主義者と関係していた時期がありました。

 

 

ひょんなことからデュルタルとその夫人は

その黒ミサに参加するんですが…

うん、内容はお察しください。

平坦に書かれているけどおぞましいです。

 

 

でもこれもね、今のSNSの台頭で

そういうことを意図的に起こすことはできないわけでは

ないと思うのです。

まあ、黒ミサのようにああもひどくはないでしょうがね。

 

 

人は群れたがるわけです。

そこに考えることがなくても、時に突き動く…

人は弱きもの。

それを自覚できるだけでも違うと思うのですよ。

 

 

それと対比するようなさりげない選挙の描写も

本中には出てきます。

うん、なんか深くて、もっと著者のこの

文字の羅列の世界に耽溺してみたいところね。

 

 

 

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