昨年末から、いずもの空母化の検討を防衛省がおこなっているという報道が流れる中、今国会、志位委員長が1月の代表質問でただしたところ、安倍首相は「空母の保有の検討はおこなっていない」と答弁しました。

 

  そこで、防衛省が、昨年4月から、いずもでの新種航空機の運用の調査研究をおこなっているという資料を探し、さらに仕様書なども入手し、委員会で示しながら、新種航空機とはF35Bではないのかと、私も衆議院で予算委員会、本会議、財務金融委員会と3回にわたってただしました。立憲民主党の議員も追及しました。しかし、衆議院段階では、新種航空機がなにかを明らかにせずに、F35B隠しを政府はつづけていました。

 

 そこで新種航空機運用の調査研究にかかわる資料を防衛省にさらに追加で求めて、今週中にはだせそうだという連絡がいったん防衛省からありましたが、その後、また間に合わないという連絡がきました。おかしな対応だなと思っていたら、昨日の、予算委員会で、F35B隠しから一転して、小野寺大臣が、F35Bを調査していると明らかにしました。もう隠しつづけるという対応は通用しないと思ったのでしょう。小池さんの追及に感謝です。しかし、政府が居直ってF35B搭載の調査を続けるなど、とんでもないことです。ただちに中止すべきです。

 

  昨日の政府答弁は「今後の結論を予断せずに、さまざまな基礎的な情報収集」といっていますが、そんな生ぬるいものではありません。いますすめている研究の「仕様書」には「役務の内容」として、次のように書かれています。

 

 「ひゅうが型およびいずも型護衛艦について、航空機の長期間、多数機、多機種による連続運用に係る官の指定する能力向上に必要となる装備品を検討する」。 つまり、空母としての実戦での運用にむけた検討です。

 

 「前号で適合と導出された検討結果について、ひゅうが型およびいずも型護衛艦に適用する場合の費用、工期、課題およびその他必要事項を分析し、評価する」。具体的な改修について費用や工期まで検討しています。

 

 政府のこの間の答弁ぶりでは、憲法上持てないという攻撃型空母の定義を恣意的な限定した解釈でおこない、いずもにF35Bをつんでも攻撃型空母でないという詭弁で、年間に策定される次期中期防衛力整備計画にむかっていく危険がありありです。

 

 F35Bは7トン近くのミサイル、爆弾を搭載でき、ステルス性があり、ジャミング能力もある、最新鋭の攻撃機であり、これを搭載する空母は、憲法違反そものです。空母保有ストップへ、引き続き、徹底した国会論戦が必要です。