私は8年前に、腰の大手術を受け、4時間のはずの手術時間が

  8時間もかかり、かなりの輸血もしました。

  これは、単に医師の技量不足からきたものです。

  医者選びを間違えました。

  ただ名医と言われる方に執刀してもらっても

  後遺症が残り歩くのが不自由になる人もあるのです。

  頸椎や腰椎の手術は、手術したからと言って必ず痛みがとれる保証はありません。

  

  その後、70歳の年に、兵庫から広島への引っ越し。

  一軒家に、ため込んでいたものを、ほぼ一人で断捨離し、

  極度の疲れも手伝ってか、こちらでの最初の2年間に、3回も骨折してしまいました。

 

  ほぼ、私の不注意が転倒の原因でしたが、骨粗しょう症気味でもありました。

  市の地域包括支援センターの方から「運動デイに参加しませんか」と勧められたのです。

  この市は、介護予防に熱心に取り組んでおり、

  介護認定を受けてない者も、希望すれば参加できるのです。

 

  このマンションの隣にはサ高住(サービス付き高齢者住宅)があり

  そこで、運動デイが行われています。  

 

  私が参加する曜日では、たぶん私が一番若いでしょうが

  他の曜日には60代の方もおられるとか。

  普通に歩き、運動している私を見て

  「あんた、まだ若そうだし、どこがわるうてここにきとるんかね」と

  問われることもたびたびです。

  最初は、超齢者の中に入っていくことには、かなり抵抗がありました。

  参加者は、70代の方が私のほかに一人おられますが

  80代、90代、100歳に近い方も。

 

  一通りの機械が設置してあり、脚力、手や腕の力、股関節、腹筋などを

  それぞれに合った強度で鍛えていきます。

 

  私は、運動は義務感でこなしているのですが、

  合間に参加しておられる方々とのお話が面白いのです。

  他愛無い話ですが、一人一人の表情、仕草を見ていると

  思わず笑ってしまいます。

  お年寄りって結構ジョークが上手い。

  やはり年の功でしょうか。

 

  それに、その存在そのものが、なんともかわいい。(って高齢者の私が言うのは失礼なのですが)

  スタッフに手をとられながら、杖はもちろん、手押し車を頼りに歩くひと。

  ヨチヨチ歩きの姿を見ると、歳を重ねるごとに、子供にかえっていくのだなぁ~と

  しみじみ思います。

 

  男性の利用者さんの中には、美人のスタッフさんにくっつきたがる人もいます。

  (まだ男性ホルモンが残っているのかしらん。)

  スタッフ(介護士、看護師、運動訓練士)さんたちは、どんな時も

  笑顔を絶やされません。うま~~くかわされます。

 

  何に対しても、その都度、「ありがとうございます。」を口にされる方、

  そうかと言えば、「もう帰る!帰りたいんじゃ!」と地団太をふむ人も。

 

  今、私は76歳ですので、あと10年もしないうちに

  歩けなくなったり、ボケてきたりしているかもしれません。

 

  でも、皆さんを見ていると、それぞれに歩んでこられた人生が

  垣間見られ、歳をとるのも悪くないなと、ふと思うことが多いのです。