今日の京都2月13日(火) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
三連休が終わり、今日からまだ、日常が戻ってきます。なかなか波に乗れないかもしれませんが、気持ちを切り替えていきましょう。今月は、また、三連休が待っています。

さて、今日から知恩院で涅槃会が行われます。

【涅槃会とは】

涅槃会(ねはんえ)は、涅槃講や涅槃忌とも称し、陰暦2月15日、釈迦の入滅(にゅうめつ)の日に、日本や中国などで勤修される、釈迦の遺徳追慕と報恩のための法要です。現在では、3月15日に行なわれているところもあります。

涅槃とは、ニルヴァーナの訳語であり、迷妄のなくなった心の境地を指す言葉でしたが、この場合には、釈迦が亡くなったという意味で用いられています。

この涅槃会には、仏涅槃図(涅槃図)掲げ、法要が行われます。また、この時期を中心に涅槃図の公開されます。

【涅槃図とは】

涅槃図とは 釈迦が娑羅双樹の下で涅槃に入った際の、頭を北にして西を向き右脇を下にした姿で臥し、周囲に十大弟子を始め諸菩薩、天部や獣畜、虫類などまでが嘆き悲しむさまを描いたものです。その時に『仏遺教経』を読誦することとなっています。
元興寺で始められたのが最初といわれています。

○涅槃図に描かれていること

⚫その1...満月
お釈迦さまの入滅の日は2月15日のため、十五夜の美しい満月が描かれています。

●その2...右上の雲上の一団
最も大きく描かれているのは、お釈迦さまの生母・摩耶(マヤ)夫人です。天女たちに付き添われ、お釈迦さまの弟子の阿那律尊者(アヌルッダ)に先導されて、息子のもとへ向かっているところです。

●その3...8本の沙羅双樹
横になられたお釈迦さまを囲んでいるのは沙羅双樹の木。左から4番目の幹には、赤い布に包まれたお釈迦さまの托鉢の器が描かれています。
この沙羅双樹のうち、右4本は白く枯れ、入滅の悲しみを、左4本は青々と葉を広げ、お釈迦さまの教えの不滅を表現しています。また、一説には、8本の沙羅双樹はお釈迦さまが説かれた八正道の教えの象徴とも言われます。

八正道とは、物事の道理を正しく見る「正見」、物事を正しく考え判断する「正思」、正しい言葉・うその無い真実の言葉「正語」、邪念のない正しい行い「正業」、規則正しい生活「正命」、正しい修行・正しい努力をする「正精進」、正しい信念・正しい目標をもつ「正念」、迷いを離れた安らかな境地・安定「正定」。これら人間の八つの正しい生き方のことです。

●その4...弟子たちの嘆き
宝台下中央で嘆き悲しんでいるのはお釈迦さまの側近の阿難尊者(アーナンダ)。「これから涅槃に入る」と言われ、止めなかったことを激しく後悔していると言われています。お釈迦さまの足をさすっているのは、すでに120歳であったという須跋陀羅(スバッダラ)。お釈迦さまの45年にわたる布教教化活動の偉業を労わっています。

●その5...動物たちも集合
下の方には多くの動物が描かれ、中には象など当時日本では見ることができなかった動物や、想像上の生き物の姿もあります。食物連鎖の理や、普段は互いに争いあう諸動物も、この時ばかりは揃ってお釈迦さまの入滅を悲しんでいるのです。



出典写真引用
http://www.kiyomizudera.or.jp/yodan/vol7/ 
これは、清水寺の涅槃図を元に解説されたものです。どちらの涅槃図も同じとは限りません。

京都には三大涅槃図と呼ばれる涅槃図を所有するお寺があります。
○京都三大涅槃図
⚫︎泉涌寺
⚫︎東福寺
⚫︎本法寺(国の重文)
○日本三大涅槃図
⚫︎東福寺
⚫︎本法寺(国の重文)
⚫︎大徳寺
と紹介されています。

○ちょっと変わり種の涅槃図
⚫︎誓願寺
「果蔬涅槃図(かそねはんず)」は伊藤若冲の筆です。この涅槃図では、お釈迦様が大根で、周辺の菩薩や人物などが野菜や果物として描かれています。若冲は青物問屋(各地の野菜などを集めて八百屋さんに卸す流通業)を営んでいたので、そう思って見ると納得します。
⚫︎本法寺
本法寺の涅槃図には作者の長谷川等伯本人が描かれているといわれます。

【花御供】




涅槃会においては文字が読めない人々にも仏教の教えを説くことができるように釈迦の入滅の姿を描いた「涅槃図」を掲げ、釈迦の最後の説法を記した「遺教経(ゆいきょうぎょう)」を読み、あられ餅や煎り豆などのお供え菓子が供されます。
授与されるお供え菓子は「花供御(はなごく)」またはその見た目から釈迦の「花御供(はなくそ)」と呼ばれ、食べると1年間無病息災で過ごせるといわれています。


真如堂の花供曽

「京のおせん処 田丸弥」で製造され、店頭では季節を問わず販売されています。



仏涅槃図の絵解きを行うところもあります。平安時代には、山階寺の涅槃会がとりわけ有名で、常楽会(じょうらくえ)とも称されています。



涅槃図
出典Wikipedia

京都でも、2月に涅槃会を行うところ、3月に行うところがあります。

【涅槃会のスケジュール】
今年は、コロナウイルスのためスケジュールが変更になる可能性があります。どうぞ、各寺院にご確認の上、お出かけください。

◎2月に行われる主な寺院の涅槃会 
⚫知恩院
2月13日~15日
お釈迦様がお亡くなりになられた2月15日に行われる法要です。 集会堂内正面に「涅槃図」が掲げられます。
アクセス:市バス206「知恩院前」

⚫妙心寺
2月15日
涅槃図を祀り、お釈迦さまの遺徳を偲びます。
アクセス:JR嵯峨野線「花園駅」・市バス「妙心寺前」「妙心寺北門前」・京福電鉄北野線「妙心寺駅」

⚫清水寺
2月15日
お釈迦さまが入滅なさった日で、経堂にて、遺徳を讃えるための法要が行われます。 読経は午前7時から8時。堂内には縦391cm、横303cmの「大涅槃図」を掲げられます。
拝観料:大人300円
アクセス:206・100「五条坂」

⚫高台寺

日程 2月1日~2月24日
「八相涅槃図」を方丈にて公開。
涅槃図は約660年前の南北朝時代1350年頃の作(作者は不明)、縦182cm、横幅238cmの横長で釈迦が入滅する場面の周囲に誕生から涅槃までの生涯が描かれています。
アクセス
市バス東山安井

● 智積院
日程2月14日~15日
智積院の属する真言宗智山派では、涅槃会のことを「常楽会」と呼びます。
常楽会では、涅槃図を掲げ、お釈迦さまの入滅の様子や最後の教えを説いたお経(「涅槃経」、「佛遺教経(ぶつゆいきょうぎょう)」などを読誦します。

⚫️光明寺
日程2月15日
時間14時
釈迦堂にて涅槃会法要
涅槃図は南北朝時代のもので長岡京市指定文化
アクセス
「長岡天神」バス停:阪急バス「22系統」10分「旭が丘ホーム前」下車

⚫大徳寺

15日直前の日曜日に仏殿にて「涅槃会」の法要が行われます。
「仏涅槃図」は永徳の父・狩野松栄の筆で重文、縦591cm、横352mで本法寺(長谷川等伯筆)と東福寺(明兆)とともに三大涅槃図とされるます。

アクセス
京都市バス「大徳寺前」下車 

● 妙満寺
日程2月15日
本堂に高さ4.5メートル、幅2.7メートルの熊谷道真筆の大涅槃図が掲げられます。
大涅槃図は2月いっぱい拝観できる予定です。

◎3月に行われる主な寺院の涅槃会

⚫真如堂
3月1日~4月7日 9時~16時
江戸時代の宝永6年作.。縦6m、横4mの大涅槃図は、描かれた動物の種類の多さでは日最多であろうとされています。無病息災が叶うという「花供祖 (はなくそ) あられ」の授与もあります。
拝観料:1000円(菓子込み)
アクセス:市バス5「真如堂前」

⚫東福寺

3月14日~16日 
9時~15時30分 ※16日は15時まで
大涅槃図の開帳は本堂で行われ、その大きさは縦約12m、横約6m。室町時代の著名な画家明兆の作によるもので、画風の素晴らしさも有名です。
境内では献花展、尺八献笛、甘酒の接待があり、国宝の三門と龍吟庵の特別公開、また方丈庭園で寺宝展も開催。(本堂は無料)

大涅槃図の開帳が行われる期間、龍吟庵も特別公開されます。
三門拝観料:1000円
龍吟庵拝観料:1000円
アクセス:JR奈良線・京阪電車「東福寺」

⚫天龍寺
3月15日
法堂に於いて「涅槃会」の法要
涅槃図「刺繍八相大涅槃図」の特別公開は3/1~3/23 

アクセス
京福電鉄嵐山線「嵐山」駅下車前
JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅下車徒歩13分
阪急電車「嵐山」駅下車徒歩15分
市バス
11、28、93番で「嵐山天龍寺前」下車前
京都バス
61、72、83番で「京福嵐山駅前」下車前 

⚫泉涌寺
3月11日~16日 9時~16時30分
一般公開される大涅槃図は紙本極彩色で、大きさは、縦16m、横8mの日本最大。江戸中期に明誉古礀上人が描いたものです。
涅槃会法要は15日10時~。
拝観料:500円
アクセス:市バス208「泉涌寺道」

⚫清凉寺
3月15日 10時~ ※お松明式は20時頃~
嵯峨大念仏狂言は京の三大念仏狂言の一つで、自由に鑑賞できます。涅槃会法要の後、お松明式が行われます。
嵯峨お松明式は、京都でも最も古い行事のひとつで、釈迦を荼毘に付したときの有様を再現したものだといわれています。
拝観料:無料(当日以外は400円
アクセス:京都バス71・72「嵯峨釈迦堂前」

⚫本法寺(ほんぽうじ)
3月14日~4月15日 10時~16時
長谷川等伯筆の涅槃図(重文)を公開、縦10m、横6m。
大涅槃図公開に併せて「春季特別寺宝展」を開催されます。
光悦作の「三つ巴の庭」は国の名勝となっています。
拝観料:1,000円
アクセス:市バス9「堀川寺ノ内」

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どうぞ、今日もお元気でいい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年2月13日(月)】(No.3375)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143


○涅槃会/知恩院



日程2月13日〜15日
日中法要10:45~
逮夜(たいや)法要13:15~が営まれます。
法然上人御堂に涅槃図が掲げられます
また受付9:00~16:00で回向は随時行われます。
アクセス
市バス知恩院前
ホームページ

https://www.chion-in.or.jp/


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