ティク・ナット・ハン
歩いてする瞑想を、おおいに楽しむことができます。
ゆっくりと、ひとりで、あるいは友人と、そしてできることなら美しい場所で歩くといいです。
歩いてする瞑想とは、歩くことをほんとうに楽しむことです。
どこかに到達するために歩くのではなく、ただ歩くために歩くのです。
その目的は、現在の瞬間を生きて、一歩一歩を楽しむことです。
そのためには、心配やあせりを払いのけ、未来や過去のことを考えるのではなく、現在の時を楽しむことが必要です。
そうしながら、子供の手を引いてもいいでしょう。
あなたが地球上で、最も幸せな人間であるかのように歩き、歩をきざみます。
私たちは、いつも歩いています。
でも、ふだんは、走るようにして歩いています。
そのように歩くとき、地球上に、あせりと悲しみを印しています。
地球上に平和と静かさを印すような歩き方をしなければいけません。
そうしたいという強い願望があれば、誰にでも、これができます。
どんな子供にもできます。
そのような一歩をきざむなら、ニ歩、三歩、四歩、そして五歩と進むことができます。
私たちが穏やかに、幸福に一歩を進めることができるとき、人類全体のための平和と幸福の支えを成すのです。
歩いてする瞑想は、素晴らしい実践です。
ティク・ナット・ハン
『仏の教え ビーイング・ピース ほほえみが人を生かす』より一部引用以上
貫井投稿