舞う葉と櫻~櫻葉嵐綴り~

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嵐さんが好き。

櫻葉さんが好き。



腐女子向けのお話ブログです。

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「しょーちゃん、寝てる?ごめんね、ちょっと入るね」





遠慮がちな相葉さんの声が、寝室の向こうから聞こえて、俺は慌てて布団に潜り込んだ。





慌てるだろ。だって俺の『俺』が、まだ………だし。





「………どうぞ」





焦ってんのを悟られないよう気をつけねぇとって思いつつ返事をしたら、声が変に喉につっかかって、掠れた。





入るよってドアが開いて、相葉さんの空気が伝播。





ごめんねって。


どうしよう嫌われちゃうって。





「………ぶっ」
「え?」





コノヒトの根本を見ちまったら最後。




あの、真っ白な、純白な『俺』への『すき』。あれがコノヒト。それが分かった。





したらもうさ。


このぐちゃぐちゃさえ、感じ方が変わるだろ。どうしたって。




痛ぇけど、気持ち悪ぃけど、身体に感じるものは変わんねぇんだけど。





全ては『俺』が『すき』だから。





不安なのも泣きそうなのも心と顔が真逆なのも。


全部。





全部、だ。





したらもう。


もう、さ。な?





かわいい。とか。いじらしい。としか。





「しょーちゃん?」





吹き出した俺に、相葉さんの困惑が伝わってくる。


そりゃそうだろ。笑い要素ゼロなとこで、いきなり笑ったら何?ってなんだろ。





「仕事、行けんの?」
「うん、行ってくる。でもごめんね。お弁当作ってる時間がなくなっちゃって………」
「いいよ、んなの」





俺の『俺』がやっと落ち着いてきて、でもまだちょっと、で。出るに出らんなくて布団に潜ったまま、いててって思いつつ身体を横にして、相葉さんを見た。





「………ちょっ‼︎」





見て。





うおおおおおって。ちょ、ちょっと待てよおいって。





「しょーちゃん?」





見ちゃいけねぇものを見ちまったって、俺はまた布団に潜った。頭のてっぺんまで潜った。引っ込んだ亀状態。





心臓が、ばくばくだった。


ばくばくになんだろ?当たり前だろ?ばくばくどころかばっくんばっくんだっつーの‼︎





『俺』の『コイビト』なんだぞ、コノヒト。


『俺』のこと『すき』って言ってんだぜ、コノヒト。


んでもって4年後の『俺』がむちゃくちゃアイシテル人で、記憶がねぇったってそれを部屋の空気が語ってて身体が覚えてて、俺もちょっと何かが何かで、さっきのキスから元気になっちまっておさまんなくての、なうで、なうなのに。





見ちまった。


ってか何でんな恰好でここに居んだよ、服着ろよ服‼︎





いや、下は履いてっけど、Gパンだけど、上‼︎


上半身何も着てねぇってどういうことだよ‼︎着ろよ‼︎





一瞬だった。見たのは。見えたのは。


すぐそらした。すぐ潜った。だから。マジ一瞬だったって‼︎そんな見てねぇぞ‼︎しかも不可抗力だかんな‼︎


って俺は必死で言い訳した。誰にだよ。って思うけど、言い訳した。





男同士だ。だから普通に見たって問題ねぇ。モーマンタイだよ。


だがしかし。だがしかしだ‼︎





「あ、ごめんね。慌ててて服持って行くの忘れちゃって」





くふふふ。





俺が何で布団に潜ったかが分かったのか。





形成逆転?


今度は俺が笑われる。





男。だよ。


同性なんだって。相葉さんは。


なのに。





「その反応、ちょっと嬉しい」





ギシってベッドが軋んで、相葉さんが座ったっぽかった。ベッドに。





おいおいおい。


おいおいおいおいおい。





酒、抜けてるよな?


まさかまだ酔ってるとか、ねぇよな?





さっきまでのごめんねも、嫌われちゃうもどっか行って、何か違う。ぐちゃぐちゃもぐるぐるも歪も。違う。どっか行って。





すき。





すきだよ。しょーちゃん。





しょーちゃんは?





しょーちゃん、も?





甘い声と甘い伝播。





それから、ふわり。





相葉さんの手が、布団の上から俺に触れた。


触れて。





「出てこい、しょーちゃんっ」
「うおおおっ」





べろんって、捲られた。


布団を。





横向きで丸くなってる情けない姿の俺を見て、相葉さんが、何してるの、しょーちゃんって笑った。


それは昨日の酔っ払い状態の時よりもっと、純粋に笑う笑い。で。





俺はちらって、相葉さんを見た。





裸、だし。


まだ裸だし。





着ろよ。着てくれよ。頼むから。





「………早く着ろよ。風邪ひくって」





風邪もだけど、何より。





目のやり場に困るっつーの‼︎





分かってんのか?分かってんだろ?『俺』にとってアンタは同性じゃねぇんだよ。


ときめきの、欲情の相手でしかねぇんだよ。『俺』にとって。は。





だからそれはつまり。





身体がそれを覚えてる、俺、に、とって、も。で。





「………しょーちゃん?」
「………なっ、なに」





呼ばれて。





「しょーちゃん」
「………んだよ」
「しょーちゃんっ」
「のわああああああっ」





がしって腕をつかまれて、すげぇ力でごろんって転がされて。


仰向け。ベッドに。





どっくんどっくん。ばっくんばっくん。





上半身何も着てねぇ相葉さんに。押し倒されてる。俺の図完成。





ヤバい。ヤバいよ、ヤバいよ。リアルにヤバいよ。





って、出◯になってる場合じゃねぇ‼︎何だよこれ‼︎どうすりゃいいんだ⁉︎


っつかちょっと待てよ。俺と相葉さんのナニって俺が上で相葉さんが下だろ⁉︎


何だよこの図‼︎てっきりそう思ってたけどまさか違うとか⁉︎





いやいやいやいや。


いやいやいやいや。





「………え」





ちょっといきなりすぎてびびってパニクった。けど。





目の前。ってかすぐ上。


俺を押さえてる相葉さんの左肩に目がいって。





俺はまさに、釘付けに、なった。ソレ、に。





「………ソレ、何」





男にしちゃあんま焼けてない、肌。そこ。


肩んとこに何か。





「ヤケドの、アト?」
「………ああ、これ?」





相葉さんが、ああって感じで片手を離して自分の肩に、広がる模様に手を添えた。





素肌を滑る長い指が、何か。妙に。





………エロ、くて。





ごくって喉が、鳴った。





相葉さんが俺を見下ろす。





やべぇ、聞かれた。聞こえた。





「これは、アザ、だよ。生まれつきの」





目を伏せて。


何を思うのか、相葉さんは、笑みを浮かべた。淡く。それはそれは。淡く。





俺は相葉さんの下から、相葉さんを見上げて、その肩を、見上げて。


自由になった方の手、で。俺は。





吸い寄せられるみたいに、触れた。その肩に。アザ、に。


止めらんなかった。触れたいって。理性が制するより先に、もう、触ってた。





「………アンタって」





また、掠れた。声が。


指先に心臓あんのか?ってぐらい、指先が鼓動に合わせてじんじんした。





すげぇ。思う。思った。思ってた。





混沌。





アンタってすっげぇぐちゃぐちゃでぐるぐるしてて、見てると気持ち悪くて痛くて、すっげぇ見てらんねぇけど。


けど。





「アンタって」





すっげぇ。





ぐちゃぐちゃって思うぐらい。こっちが理解できねぇぐらい。追いつかねぇぐらい。目が。心が。受け止めきれねぇぐらい。





すっげぇ、すっげぇ。





「………キレイ、だ」





このアザが。


コノヒトの。アンタの。





きっと。





………象、徴。





「………しょーちゃん」





気づいたら。


その肩に。アザに。





気づいたら。俺は。





相葉さんのその左肩に。花みてぇなその模様に。そっと。





キス。





………してた。



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