何度も言うようですが、完全に勢いだけで書いた作品です。
※今から6年前に作成したものを、そのまま掲載しています。
眩しい光と共に、風景が見えてきた。そこは、森の中であった。
後ろを振り向くと、さっき通った引き戸が扉に変わっていた。
「俺がさっき言ったから扉に変えたのかまったく舐めやがって」
更に怒りが込み上げる。
怒りが収まらないまま、先に進む事にしたチョップは、少しずつ森を歩き始めた。
「うぉ~怒りが収まらん、敵は居ないのか、ぶっ殺してやる」
その時だった。ドスン、ドスンと音が聞こえてくる。
「来やがったな。さぁ最初に戦闘する相手はどんな奴だ」
ドスンと音が止まったその時である。超巨大な足がチョップに襲いかかる。
「おっと!かなりデカい足だ。どんだけ~(古)」
チョップは身軽なので余裕でよけた。しかし、膝下からしか見えず顔が全く見えない。
「なんだ?想像以上にデカい奴だ!でも、ドスンと音を立てている割には地震みたいな揺れを感じなかったなぁ」
良く見ると、普通乗用車位の親指に網みたいな物がくっついている。
チョップはその網めがけ飛びついた。その正体はスピーカーであった。
「コイツが音を出してたんだな!くだらん細工しやがって。それによく見たら風船じゃねえか!くそ~なめやがって」
チョップは右手に装備していたカスタネットの下の青色部分をちぎり取り投げつけた。
「カスタネッツ!ボンバー!うゎ、なんで今俺叫んだんだ!?恥ずかしっ」
必殺技らしく、声が出る設定になっている。
投げつけた青色部分は足の皿辺りに命中したが、なんと、柔らかかったので跳ね返ってチョップに戻ってくる。
「なに!あんなカッコ悪いセリフ吐いたうえに、攻撃が効かないなんて」
ブツブツ言ってる間に、カスタネットの青色部分がチョップに襲いかかる。
「うゎぁ!痛ぇ!」
チョップの左頭部直撃。さらにあたった部分がパックリ開き、脳みそが見えている。
「うぉ~!まじかよ。今、俺最大のピンチ!おっそうだ、梅干し食ってみようかなぁ?っていうかまだ早え~よ」
自分でノリツッコミしていた。
「くっそ~、こうなったら爪で引っかいて割ってやる」
チョップは、頭部から流れ出る血を拭いながら巨大な足に向かって走っていった、その時である。
「あっ!」
脳みそに衝撃があったせいか手足が痺れ、もつれてしまい転けてしまった。
転けた時に、小石を蹴飛ばしたらしく巨大足めがけて飛んでいき、巨大足が割れてしまった。
「まじかよ!簡単に割れちまった」
どこかで効いたようなメロディーが聞こえる。テテテッテ、テッテ~。【ドラクエのレベルアップの音】
「俺強くなったのかなぁ!?一体今レベル幾つだ」
その時である。
【郵便でーす】
三輪車に乗ったパンダがチョップに郵便を届けに来た。
「パ、パンダが喋った」
パンダの郵便はかなり機嫌が悪かった。
《うるせーんだよ!さっさと受け取れやコラ》
まさにヤンキーのよう。
「はっ、はい、有難うございます」
パンダの郵便は去っていった。
早速、手紙を読むことにした。
「チョップのレベルは、六度五分です。次のレベルまで、後ゴボウ二本」
「訳わからん」
手紙と一緒に何か入っていた。
見てみると、携帯電話が入っていた。
開いてみると、画面に5を押せと表示されている。早速押してみた。
すると、なんとあんなにパックリ開いた傷口がどんどん治っていく。
「おぉっ!!傷口が治っていくぞ」
完全に傷口がくっついたその時である。
又あの声が聞こえてくる
【その携帯で治せるのは…】
声は途中で途絶えた。
「何で最後まで喋らないんだよ」
又チョップは怒りを覚える。
「くそ~イラつくゲームだ、ちっ」
まだチョップの旅は始まったばかりだ。
つづく…