島くらしの手帖 瀬戸内海・周防大島編 -2ページ目

世界を旅する人たちとともに

有機農業の体験を共有する世界的な取り組みWWOOF / World Wide Oppotunities of Organic Farms

ホストとして受け入れをはじめて3年。

 

アメリカ、フランス、ドイツ、アルゼンチンなど

年間に5組程度の体験者が我が家に滞在する。

過ごしやすい季節と知ってか春と秋が多い。

もちろん日本人の場合もある。

 

その多くは旅人?

1年とか半年程度の休暇、

もしくは休職中に世界を旅する。

 

「帰ったら何するの?」と訊くと

「まだ決めてない」との答え。

毎回同じ質問をしてしまうのだけど、

いつもそんな感じ。

 

「自分探しの旅」的なやつ。

 

都市に暮らす人が田舎暮らしを知りたい。

という理由が多い。

 

昨年の今ごろ稲刈りを手伝ってくれたのは

アルゼンティーナのソフィア。

 

竹を伐るのも稲を干すのも

とても上手で助かった。

とにかく働きものだった。

 

彼女はグラフィックデザイナーで

パソコンとネットがあれば仕事ができた。

一日の作業が終わった後も、彼女の休暇も、

部屋で仕事をしていたようだった。

 

ノマドワーカー?

ほんとどこででも仕事ができる。

手に職ってすごい。

 

そんな彼女がインスタグラムに

旅の思い出をアップした。

 

 

Hace un año terminaba mis 3 meses de trabajo rural en Japón y escribía esto en Facebook:

“Siempre hubo una curiosidad adentro mío, desde la época de la adolescencia en que decidí ser vegetariana, cuando fui tomando conciencia de donde vienen los alimentos, de acercarme a la vida rural, llenarme las uñas de barro, plantar semillas bajo los rayos del sol, aprender, estar cerca de la tierra, conectar con esta realidad que la mayoría no ve, pero es la que nos sostiene a todos. Detrás de cada berenjena que comés, hay una persona que se levantó a las 5 de la mañana para cuidarla. Cuando le pregunté a Hiroyuki @oshima.acoustic, mi último host con el que cosechamos arroz orgánico durante 10 días, si practicaba alguna religión, él un poco serio, un poco en broma, me dijo: mi religión es la granja 💚

Y un poco me evangelizaron.. creo que hoy no soy la misma que ayer.”

Anímense a vivir nuevas experiencias, llenen el cora de buenos recuerdos! Ojo donde ponen la energía que estamos acá de paso ✨ Buen viernes gente!

 

 

1年前、私は日本での3か月間の田舎での仕事を終えて、Facebookでこれを書きました。

 

 ↡ 「菜食主義者になった思春期の頃から、食べ物がどこから来るのか、田舎の生活に近づき、泥の爪を埋め、太陽の光の下で種を植えるのに気づいた頃から、好奇心が常にありました。 学び、地球に近づき、ほとんどの人には見えないこの現実とつながりますが、それが私たちすべてを支えています。あなたが食べるすべてのナスの後ろに、彼女の世話をするために朝5時に起きた人がいます。

 

私が10日間オーガニックライスを収穫した最後のホストであるHiroyuki @ oshima.acousticに尋ねたとき、宗教を実践していたら、彼は少し真面目で、少し冗談を言っていました:私の宗教は農場です💚  

 

そして、彼らは私に少し伝道しました..今日は昨日と同じではないと思います。 

 

新しい体験をして、良い思い出で心を満たしてください。彼らが私たちがここにいるエネルギーを置く場所を見てください✨グッドフライデーの人々!

 

(グーグル翻訳によるとこんな感じ。)

 

「私の宗教は農場です。」

というのは冗談のつもりはなくて、

「Farming is my belief.」とか

結構まじめに言ってる。

 

海外の人とはよく政治や宗教の話になる。

日本人同士だと盛り上がらないけど。

 

ちょうど一年ということもあるけど、

Fridays for futureで思い出してくれたんだな

と思うととてもうれしい。

 

やっぱりこれは自分の信じる道だから。

 

写真はたぶん2018年10月15日撮影したものと思われる。

 

今年も最後の稲刈りは写真と同じたんぼ。

一番大きい田んぼが一枚残ってる。

 

稲刈り前からソフィアを思い出してた。

ソフィアが居てくれたらなーと。

会いたくて会いたくて震える。

 

Where you were when I needed you..

 

今日明日で刈り終わるかどうか…。

 

 

田舎暮らしを知りたい人たちが

田舎暮らしを知れる以上に

世界を旅する人の目で見たこの島

その国での暮らしや

世界で見てきたものやこと

たくさんのことを教えてもらってる。

 

ほんとうにありがたい。

ありがとう。

 

Gracias!

幸せかみしめて

 
 
例年より二週間ほど早くはじまった
今年の稲刈り。
 
はじめの一枚目、二枚目、三枚目は順調に
一日の内に作業を終えることができた。
 
写真のバインダーという機械は
手で押しながら一条分を刈って
程よい大きさで束ねてくれる。
 
刈るという作業もさることながら、
ひもで縛ってくれるという驚きの機能。
 
ひもでしばるという機能がバカになって
刈った稲を放り投げるという事故も多いが、
今年は機嫌良く働いてくれている。
 

 

コンバインを使えば、

刈って脱穀まで一気にひとりで出来る。

その後、乾燥機にモミを入れて水分調整、

そのまま籾摺りをして玄米になる。

 

そこをわざわざ刈って、天日に干して、脱穀

という段取りを踏む。

 

 

「天日に干したお米がうまい」

という人も居れば、

「機械で適切に水分調整した米がうまい」

という人も居る。

 

米を逆さに干すことで

茎や葉の栄養が米つぶに落ち

満たされていくという話もあれば、

(その間もお米は生きている)

食べ物は日光に当てることでミネラルが増し

うま味に変わるという話もある。

 

 

この一連の作業の中で一番大変なのが

竹を立てる部分。

 

手際よくできると良いのだがなかなか。

 

適当にバンバン立てていくと

数日後に倒れる。

そして泣く。

 

竹を伐り出すのも大変なので

脚の本数は少ないと良いのだけど、

念のためガッチリと本数を増やしたり、

足りなくなってくると本数を減らしたり。

 

 

竹は荒廃竹林から無償でいただけるが、

竹をしばるための藁縄(わらなわ)は

そこそこお高い。

 

プラスチックのロープを使うこともでできるが

自分の気持ちがそうさせてくれない。

 

藁の縄なら古くなって切れてもほつれても

そのまま田んぼに落ちれば土に還る。

 

この一番時間と気を遣う作業があるので、

その間に刈ってくれる人がいると助かる

という話で息子が応援に来てくれた。

 

 


 
中一男子、バインダーで稲を刈る。
なかなか頼もしい。
 
息子も楽しいと喜ぶ。

 

でも、ちょっと目を離すとこんな感じ。

 

 

 

 

腹立つ。

 

 

娘がパンケーキを差し入れ。

小三の娘もこんな風に稲刈りに関わる。

 

 

軽トラの荷台で休憩中。

 

ドイツ人の高校生がホームステイして

稲刈りを手伝ってくれている。

 

「いい経験になった。」

と初日の作業を終えて彼女は言った。

 

「毎日食べるお米がこんな風にできるなんて

 知らなかったから。」とか。

 

彼女のお母さんは日本人で

日々の食事でよくお米も食べるそう。

 

 

 

四日目、四枚目の田んぼは
これまでの三枚よりも大きい。
 
思ったように作業は進まず日が暮れかけた。
 
水を汲みに戻った息子と一緒に
娘も田んぼにやってきて「手伝う」という。
 
竹に掛けるには背が足りず、
稲束を運んでくれたり、
機械が刈り残した稲を鎌で刈ったり。
彼女なりの仕事をしてくれた。
 
日も暮れたころ妻も田んぼに現れた。
 
自転車にまたがり颯爽と国道を走る。
 
「あ、母ちゃん!」とこどもたち。
 
いいところ持ってかれた感が強いけど、、、
予期せず家族みんなが田んぼにそろった。
 
結局、掛け終わらなかったけど、
切りの良いところまで片付いた。
 
みんなのおかげ様。
 
image
 

すでに玄米になった分を味見してみた。

 

控えめに言って、おいしい。

 

玄米には安定感あり。

 

噛みしめるほどにおいしい。

 

販売に関するご案内も早くしたいとこですが

もう少しだけお時間ください。

 

 

追記

 

一日中田んぼで過ごすの久しぶりだったけど

たのしかった。

 

と息子が言いまして。

 

父はうれしかったです。

 

 

 

今年の稲刈りはじめました。

稲刈り前の緊張感、絶大。

 

もう刈りはじめて良いのか悪いのか。

機械はちゃんと動いてくれるのか。

田んぼの乾き具合はちょうど良いか。

はざかけの竹はちゃんと立ってくれるか。

(主語は竹じゃなくて、俺。)

立て竹は倒れずにいてくるのか。

(ちゃんと立てられるか!)

一日の中で一枚の田んぼを終えられるか。

心配事は尽きない。

 

 

去年の稲刈りはじめは10月11日。

10月2週目の週末だった。

それでも多少早すぎたように思ったけど、

今年はさらに1週前倒しではじめる。

 

先日の台風で多少ななめになっていること。

近所にうんかの被害が出ていること。

色味は充分良さそうに思える。

 

 

最初の一列無事終了。

機械の調子も良い。

 

バインダーという一条刈りの機械。

刈って束ねてくれる。

ヒモでくくる(bindする)からバインダー。


 

周囲7列くらい刈り終えて

空き地ができたところに竹を立てる。

刈った稲束を掛けていく。

 

 

遠くに居るのは農業体験の17歳。

バインダーの使い方を教えてみた。

家に居る間にまだ数回機会がありそうなので

最初はぎこちなくても今後の活躍に期待。

 

 

誰かが刈ってくれている間に

自分が竹を立てるのが効率的。

と思うのだけど、竹を立てるのに一苦労。

一年振りの作業はじめはやはりぎこちない。

竹の立ち方も心許ない。

 

 

多少の刈り残しはご愛敬。

鎌で刈り直せばよい。

 

 

最後の一行。

自分でやってると随分時間がかかる印象だが

人にやってもらうとあっという間に終わる感。

 

 

刈り終わり、ある程度の竹が立ち、

あとは稲束を掛けるだけ。

掛けるだけがなかなかの苦労で、

暗くなるまでに終わらんかも?

というプレッシャーが押し寄せる。

 

 

よい景色。

 

 

部活を終えた息子が登場。

幼稚園でも田んぼ学習があったし、

周防大島移住は小学一年生の時。

作業量はそれほど多くは無いけど、

毎年毎年の積み重ねがあるから

してほしい作業やマナーは心得ている。

 

昨日は「ちょっと手伝って」の一言に

快く応じてくれたのが何よりうれしかった。

 

 

高校生と中学生。

ふたりの手伝いがあって

おかげ様で作業終了。

 

 

コンバインや乾燥機を使わない。

そこへの思い、思惑はいろいろあるけど。

 

この景色が見たいんだ!

 

というのもそのひとつ。

目の御馳走。

 

 

多少不細工だけど。

これが今年の一歩目。

 

また次の田んぼからは

美しいはざかけをご覧に入れましょう。

 

 

次の週末また台風が来るらしい。

知人のFacebookで知る。

 

はざかけなんて簡単に吹っ飛ぶだろうなぁ。

台風前にちょうどよく乾燥するとよいけど。

 

作業中に息子から「海行こう」とリクエスト。

これは断れない。断る理由もない。

 

3人で夜の海に行って泳いだ。

 

暗い海で泳ぐ自分の指先が光る。

自分が水面につくる波紋が光る。

 

夜光虫の季節。

 

作業を終えたぼくらへのご褒美。

気のせいか、風のせいか

 

台風が去って急に色づいた稲穂。

 

 
急に…というのは気のせいか、
もしくは風のせいなのか。
 
十月一週目に刈るのはちょっと早いかな
と去年の経験から思っていたのだけど、
次の週末刈りはじめても問題無さそう。
 
あと少しだけ土が乾いてくれたなら。
 
田に足を踏み入れてみると
くるぶし丈10センチほど埋まる。
 
ここからと決めてた田んぼはあるけども
どこからはじめても大丈夫そう。
 
問題無さそう、大丈夫そう。
 
雰囲気でしか語れないのが心許ない。

台風17号ターファー通過と稲の倒伏

周防大島では今年最大と思われる大風を吹かせた台風17号ターファーが通り過ぎた今朝、田んぼの様子を見て回る。
 

 

 

 

 

 

 

 

倒伏というほどの酷い有様ではないものの。

 

最大傾斜30度くらいで耐えている感じ。
 
30度くらいまでいっているのは
もともと日影で生育の悪いところ。
 
おおよそ45度から60度くらいが最大。
 
この後また起き上がるのではないかと期待。
 
毎年台風や大風が吹くのは
8月下旬から9月上旬くらい
稲がまだまっすぐ上を向いているころ。
 
頭を垂れはじめてからははじめてかも。
 
べったり水に浸かるという事態は避けられた。
大勢に影響はないだろうと思っている。
 
さて。
 

我が家における最大の被害はこれかな。
外壁のトタンがはがれた。
農具庫の屋根もめくれあがっている。
 
午前中はその修復作業にあたるということで。