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185 名無しさんは見た!@放送中は実況板で 2020/03/21(土) 19:01:54 ID:qOvb6sKY

万人受けとか以前にあの噛み合わない、
すっ飛ばす、論点ずれていくなどなどの
会話と物語の構成はなんの狙いがあったんだか

題材自体はどうやったらこけるんだってくらい
ネタの宝庫だったと思う

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 上記は、某掲示板の書き込みからの抜粋だ。もちろん、ここ最近の『スカーレット』について述べられたモノであることはいうまでもないかと思う。

 


 

 …そう、『スカーレット』が取り上げた題材そのものは、ドラマとしては恐ろしい位に展開に困らない極めて上質な物語の素材であったハズ。であればこその神山(こうやま)清子氏の半生なのであり、『火火』という先行作品と比較されるリスクをも冒す価値があった…そうではないのだろうか。

 神山清子への取材を重ねて女性陶芸家の半生を深く表現しようとしたというが、確かにそのまま表現するには差し障りのあり過ぎる事実もままあっただろう。あまりにも孤独な場面が多過ぎるが故に、視覚的に寂しくなるのを防ぐためにもオリジナルキャラを創出せねばならないと考えたのも、この際認めても良い。


 だが、それらの結果ドラマを過剰に非現実的に描いても良い、とまで判断したのは、いったいどこの誰なのか。

 



 物語の舞台は信楽である。度々噴出した批判として、舞台が信楽なのかどこなのか、よくわからないというのがある。


 『おしん』が最終回を迎えた後のNHK・BSプレミアムではいま『はね駒』が放送されているが(あとで知った事だが『はね駒』はオンデマンド配信やDVDによるメディア化がなされていない為非常に貴重な映像)、福島・二本松や相馬でなければならない理由が物語中で映像とともにしっかり描かれている。これに対し、果たして『スカーレット』は信楽以外が舞台であったからといって、何か変わったのであろうか。誰かが困ったであろうか。直接神山氏を描いたのではないというのならば、信楽にこだわる理由も今となっては皆無ではなかったか。

 そして今、最終週を迎えて繰り広げられている世界観は、妙に現実味の薄い「ファンタジー」の世界なのである。いったいこれは、日本のどこの地域でいつの時代に繰り広げられている話なのか…いや、そもそもここは本当に日本なのか…いや、これは本当に現実世界でのお話なのかと…さしずめ、
制作統括の内田ゆき、演出の中島由貴、そして脚本・水橋文美江の嗜好が色濃く反映した結果なのであろうが、生と死を扱っていながらこの絵本の様な、時間の流れも危機感もわからず、毎回流れが分断されて思いつきの様にエピソードが並べられるばかりで最終回に向かってズルズル引き伸ばしていくという進み方…。

 

3月23日~25日までの第25週『炎は消えない』のダイジェストを、感想を交え下記に綴っておく。

 

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 陶器の貫入…武志の作品である大皿から聞こえるその音に気づいた貴美子は、武志に「焼き物は生きている」といったセリフを投げかけていた、と記憶している。
 


 お母ちゃんが生かしたる、武志が生きていくことしか考えていない…そう言う傍らで「いつもと変わらぬ日常」、ドナー探しは最早諦めたとしか思えない姿、挙句目の前の消えてなくなる直前の命の叫びではなく、無機物から聞こえる「生の声」…失望したとは今さら言わない。ただ、これが水橋文美江氏の言うところの「覚悟を決めた」脚本だと言うのならば、笑いがこみ上げてきたところで誰が責められるだろう…あまりに現実感の無い、浮き足立ってフワフワしたこのドラマを朝から観ていると、通勤時に転倒するのではないかと心配にならざるを得ない。

 史実はどうだったか…神山清子の半生を持ち出す意義すら見出し難い位に達したこの段階においては、程々にしておきたいところだが念のためだ。
 
 最後の最後までドナー探しに奔走した神山清子と「神山賢一を救う会」は、莫大な人数の検査費用をまかない切ることが出来ず、7,000万円もの負債を抱えて「会」は解散、最終的には完全にHLAが一致していない神山氏の妹の骨髄を移植し一時は賢一氏は回復に向かうが、約4ヶ月後に容態は急変…地獄の如き闘病生活も虚しく…以下、史実のとおりである。
 
 
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 そんな実映像の絵本が行き着く結末とは、さながら『フランダースの犬』のネロとパトラッシュの如き、理由も原因もわからない眠る様に天に召される死…そんなところではないか。

 確かにこれならばうるさいBPOにも目をつけられないし、何より不倫だ離婚だ借金だと、
事あるごとに騒ぎ立てる愚かしい視聴者にも受け入れてもらえると…確かにそう、「エセ絵本作家たち」ならば考えてもおかしくないであろうと…妙に腑に落ちる部分もあるのだ。
 
『火火』より。神山清子(田中裕子)、賢一(窪塚俊介)母子、別離の場面。
 

 

(つづく)

 

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