曲だけを流しながら、

下へスクロールして文字を読まれてください。

 


その美容室に入った時、

『ゴーストニューヨークの幻』が流れていた。

その時点で、気づくべきことが僕にもあったのだろう。



みつろう
「予約してないんですが、今 はいれますか?」


美容師さん
「男性ですね?カットだけですか?」




性別を聴かれたのは中学生以来だけど、

料金が男女で違うらしく、身に付いたクセなのかもしれない。





美容師さん
「カットだけなら、たぶん行けるのでどうぞ。」




「たぶん行ける」か「ひょっとしたら無理」かの瀬戸際で、

今日は危ない橋を渡ることになるようだ。






みつろう
「トップの方が薄くなってきていて、

でも横は旺盛に生えてくるので、

横をメチャ短く刈ってください。」



美容師さん
「それは、やめた方が良いですよ。」



譲らないのだ。

何度も交渉したけど、ダメらしい。

そもそも、43年も生きて来て 初めて気づいたことがある。


よ~く考えれば、美容師なんてフツーの神経では出来ない職業じゃないか。

どうしてこれまで気づかなかったんだろう。

だって、人間が一番気にする「見た目」という生命線を預かる商売。


もし失敗しても、「こんなもんなんです!」と押し通す必要がある。

または気まずい空気の中、レジでお釣りを返さないといけない。


俺には出来ない。

チキンな俺には絶対に出来ない職業だ。





みつろう
「じゃあ、その髪型でお願いします。」



シャンプーからスタート。

普段シャンプーを使ってない湯シャンのみつろうさんは、

あまり泡立たない。

それは、よその美容室でもあること。

ただ、彼は8回シャンプーをしたのだ。

これは、何のゲームなのだろうか?

いつも通りの「あの泡立ち」が出るまで、諦められないタイプなのだろうか?

「あれ?おかしいな?」って思ってるのだろうか?

「そんなはずはない!」って言いたいのだろうか?



これがシャンプーメーカーの人なら分かる。

商品のモニター中とか、開発中とか。


あんたは、美容師だ。

何より、俺はまだ髪を切ってない。

落とすべき毛髪は1本も無い

余裕もストックも無い。


そんな僕の耳に、

ポンプの「しゅこん」「しゅこん」という音がむなしく空間に舞う。


いや、空間じゃなくて「ニューヨークゴースト幻」の曲のドラムのように舞う。



席に着くと、すぐ横にテレビが置いてあって、

名探偵コナンがやっていた。





美容師さん
「チャンネル変えて良いですか?」


この質問も、自身初だった。

美容室で、

お客さんが、

美容師さんに、

チャンネル権を交渉されている。


NOと言える訳ないんだから、聞かずに変えればいいのに。





みつろう(心の声)
「(でも、どうして、変えたくなったんだろう?)

(殺人のシーンだったからかな?)」



途中だからよく分からないけど、コナンによる犯人の回想シーンで、

血が流れた遺体が出てた。



美容師は、チャンネルを変えた。

サスペンスドラマの、『相棒』になった。


1分も待たずに、実写版になっちまった本物の死体が出て来た。

彼は、何がしたかったんだろう。

どうして、このシーンはOKなのだろうか。







美容師さん
「サイドはバリカンで刈っちゃいますね」




最初はハーレーダビッドソンのエンジン音のように、

バリカンの回転音が鳴っていた。


見た目も何だかGLAYのTELUのようで、

はだけた黒ワイシャツから金のネックレス。

ビジュアル系とキザが苦手な僕は、目をそらした。



ブルンブルン!

ブルンブルン!

・・・プスン。



電池が切れたのだろう。

一回出して、コロコロして、

また戻してた。

いや、当然、そんなんじゃ電圧上がらなくて、

コード式のバリカンを奥から取って来ていた。





席の左にTVがあったので、

少しだけ左を向くと、

すぐに「ぐい!」ってアタマを中心に戻された。

なるほど、TVは諦めた。

というか、そもそも『相棒』なんて見たくないし、


単純に目のやりどころに困るから

(キザなグレイが

ハサミで空気をチョキチョキ切ってるから)

TVの方向を向いていただけだし。



しっかり前を向いたみつろう。

するとまた、

「ぐい!!」って真ん中に戻される。


3カットに1回の割合で、

頭を「ぐい!」って中心線に。





いや、こんなに中心線を気にするのか?

そもそも、「アシンメトリーにしましょうね」ってさっきあんた自分で言ったじゃないか



とか思いながらも、

3カットに1回は「中心へ無理やりグイっ!!」が入る。



おれ、メッチャ背骨とか曲がってたんか?

自分でも気づいてなかったけど、3秒後に自然と傾く身体だったのか?

おれ大成建設の物件か?

こんなに、すぐに「中心点」ズレるんか?



「ぐいっ!!」



これまでの人生で一番「真ん中」を生きた時間だった。



この人は美容師をやめて、大成建設に入って欲しい。

3cmのズレが全国で多発している、あの大成建設に。

この人は1mmのズレも許さないから。



あと、コナンも許さないから。




カットが終わり、シャンプー(こんどは1回だけでセーフ)も終わり、

ドライヤーの時に。


クセなのだろう。

まず、自分の顔にドライアーをあてる。

で、紙がぶおーってなびく。

Mステのスタッフが炊いたウィングがテルの髪をなびかせるように、

美容師のロン毛(もちろん茶髪)が、後ろへなびく。


その後、お客さまの髪を乾かす。


そしてまた、

自分の顔にドライヤーをあてる。





部屋が暑いのか???

怖ろしいくらい、自分の顔にドライアーを当ててるぞ。

うちわで仰ぐように。



ほら、今はやりの、手に持つ携帯式の扇風機を、

顔に当ててるギャルのように、




お客さんのドライヤーで、自分の顔に風を送っている。




 

 

 


曲も。

相棒のセリフの、後ろで流れてる曲も。


1時間に1回の割合ならYUSENの可能性があるけど、

5曲くらいにつき1回の割合でニューヨークゴースト幻が流れるので、

たぶん自家製のミックステープだろう。





お会計の時。




みつろう
「領収書、お願いします」



美容師さん
「あぁ、うちは領収証はやってないんですよ」




そうか、「やっていない」と言う方法があったのか。

じゃあ、金銭も「領収」しないでほしい。





みつろう
「え?そうなんですか?」



美容師さん
「はい。

いちおう、これが領収です。」






もう、お守りにしようかなと思っている。

税務署に出してみようかな・・・。





ということで、書くと他にもいっぱいあったけど。

クセが強すぎる美容師さんに出会って、


「普通」なんてどこにも無いと確信しました。

いつも、自分の本には描いてるけど。



 

 

 




僕にとっての普通は、僕が普通だと思った、普通でしかない。


だから、彼にとっての普通を、

「クセが強い」と呼ぶ権利なんて僕には無いのかもしれない。


(いやあるよ!と読者が言ってくれると信じてフっている)




店を出る時。

3回目のニューヨークゴースト幻が僕を「現実世界」へと見送ってくれた。



また来月も行こうかな。


クセは癖になる。






 

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▼この記事を書いた人 Writer's Info

さとうみつろう

日本の作家・ミュージシャン。高校生の長男コクトウ君と、小6の長女ザラメちゃん、4才になった次女ミリンちゃんの3児のパパ。石垣島で生まれ中学は大分県、大学は北海道。社会を変えるためには「1人1人の意識の変革」が必要だと痛感し、大手エネルギー企業から独立。本の執筆や楽曲の発表を本格化し、初の著書がシリーズ累計30万部のメガヒットを記録。10代の若者を中心に多くの支持を集める。ところ…

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