こんにちは。平塚市、満川眼科医院、中の人です。
本日のテーマは、ドライアイです。
以前、
ドライアイにてドライアイのシステムについて、ながーい記事を書きましたが、今回は何故ドライアイになるのかを書いていきます。
結論から言うと、涙の成分の分泌不足が原因です。
ドライアイとは涙が乾く時間が早い状態を言いますが、それには目の機能的な原因があるわけですが、、、そもそも涙って水成分だけではなくて油成分があるのをご存じでしょうか?
※山田昌和:眼科診療プラクティス22,p134より抜粋
下側が角膜になります。横に色々書いてある難しい名前は重要ではありません
水分は空気に触れていれば蒸発します。それを防ぐためには蓋をするなどの囲いを作る必要があり、涙の中でその役目を持つのが油層です。
ご存じかもしれませんが油分は疎水性のことがほとんどです。涙の油層も同様であり、かつ、水分より軽いため表面を覆うように存在するので水層成分の蒸発を防ぐ役割があります。
では涙の出る構造についての説明に入っていきましょう。
涙って顔のどこら辺でできているのか知ってますか?要するに涙腺の場所ですが、下っぽくはない気がしますよね。
こんな感じです。
点線で囲ったあたりが涙腺であり、涙の水成分が作られて瞼(まぶた)の裏側から出てきます
順々に解剖していきましょう。
一時間近くかけて頑張って作ってみましたが、素人が作るとこんなもんです、、、、
涙の成分がどこからどんな感じで生成されるのかを、断面図からプロの図を用いて説明します
※山田昌和:眼科診療プラクティス22,p134より抜粋
また難しそうな言葉が並んでますが、大事なのは水層成分は上側の3つの腺から出てまぶたの裏側をつたって涙の出口に流れていきます。
油層はまぶたの先っぽの方の英語っぽい3つの腺から出ます。水分が下界の空気に触れるところで油で蓋をする感じですね。
図では上し写っていませんが上下のまぶたから出ます。
またまぶたの裏側の皮膚や角膜はムチンという物質で覆われていて、一定量を水層の方へ放出することで涙の安定性を高める効果と、傷の修復を促進させます。
さて、涙は出そろいました
では水層の成分が出づらい時はどうなるのでしょう
年齢の変化やホルモンの変化などから涙腺からの涙の生成が減っていくことはよくあります。
単純に目の水濡れ性が失われて、渇き感や乾いためやにっぽさがあったりします。
基本的には点眼で補助していくしかありませんが、生活習慣が原因のこともあり、こまめな運動をするだけで改善することもあります。
では油層の成分が出づらい時はどうなるのでしょう
主にまぶたの先の腺の詰まりが原因のことがほとんどです。他にもメイクで腺の出口を塗り潰してしまうということもあります。
先に述べた通り、水分の蒸発が促進されるため涙っぽさはあるのに乾いてしまうことがあります。
また、いずれの不足状態にも有効ですが、目を温めるのはいいと思います。問題がほとんどないですし、割とすぐに効果が出ます。そして温タオルは気持ちが良いです
また近年研究が急速に進んでいる分野に、まぶたとその裏側のこすれによる摩擦の影響でドライアイを生むというものがあります。
これはコンタクトレンズドライアイの話とも関りがあり、難しい分野ですが、またの機会にお話ししていきます。
ドライアイの診療は当院でも行っておりますので通える方で気になっている方は是非ご相談ください。
目の検診は、平塚市満川眼科医院へ。
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