こんにちは。平塚市、満川眼科医院、中の人です。

 
 
本日のテーマは、糖尿病と目です。
 
 
以前、👉糖尿病と目①にて糖尿病は全身病であり、目にも大きな影響を与えることを話しました。
今回は視力低下につながる糖尿病網膜症の合併症と、注意喚起について再度書かせていただきます。
 
 

糖尿病による視力が低下する原因は、白内障硝子体出血(目の中全体に広がる出血)、血管新生緑内障嚢胞様黄斑浮腫(物を見る中心部分のむくみ)、牽引性網膜剥離(通常はできない網膜を引っ張る膜による網膜剥離)などが挙げられます。どれも大変な病気ですガーン

これらほとんどの合併症は簡単に治せない難しい病気ですが、もちろん前段階を経て合併症を起こします

 

ここからは、実際の検査、optosという広角眼底カメラの写真を見ながら説明していきますが、出血の色合いは分かりづらい検査ですので、雰囲気だけ見てください。

写真は右差し日野いとう眼科の伊藤先生より頂戴しました。感謝です照れ

 

 

右差し糖尿病と目①でも述べましたが、糖尿病網膜症は三つの段階に分類することによって緊急性を分けますが、初期段階である単純網膜症では自覚症状はほぼありませんし、合併症もないことが多いので気にする方は少ないのではないでしょうか。

単純網膜症の眼底(眼の中の)写真を見てみるとこんな感じです。

 

 

ちっちゃい出血がありますね。硬性白斑(白い粒の様なモノ)が出来ることもあります。出血も傍目では分からないですよね。

 

 

前増殖網膜症になっても自覚症状は乏しいかもしれません。緑内障もそうですが、少しづつ変化していくものには気づきにくいものですかね。

しかし眼底を見れば出血していますし、軟性白斑(フワッとした白い塊)が出来てきます。正常だとまっすぐ伸びる血管が拡張したり円を描いたりすることもあります。

 

※下側は瞼と睫毛が写っています

 

増殖網膜症になればさすがに見えづらくなります眼の中の全体で出血を起こし、増殖膜により網膜が引っ張られて視力が低下しますし、その他に合併症も複数出てくるでしょう。見るからに正常ではなさそうな眼底写真です。

 

※下側は睫毛が写っています。白内障もあり。

 

 

増殖網膜症まで進行している場合、レーザー治療硝子体手術などの治療が必要になります。その治療で眼底が落ち着いてくれればいいのですが、糖尿病は全身の病気ですので、血糖コントロール不良が続くと出血が続いてしまうこともあります。

 

※手術にて増殖膜を取り除き、レーザー治療後の眼底。

 

 

そもそも何故糖尿病は出血を起こしやすくなるのでしょうか❓

 

 

少し難しい話ですが、

まず、血液がドロドロしているせいで血管の通り道が狭くなり栄養が運ばれにくくなります。そうして虚血(栄養不足の状態)が進むと血管内皮増殖因子(VEGF)というものが放出されて、栄養を欲しい場所に新生血管(破れやすい血管)を生やす指令が出ます。

目の話であれば、これが網膜に出血を起こさせる大きな原因となるわけです。

 

 

 

耳がタコ🐙になるかもしれませんが、糖尿病で目が見えづらくなるのはかなり進んでからです。だからこそ見えづらくない時から定期的に眼科検診を受けて欲しいです。

眼科検診は眼底検査を必要としますから、多くの場合は散瞳といって黒目を大きくする目薬を指して検査します。4-5時間見えづらさはありますので、その間の運転は控える必要はありますが、とても重要な検査なので是非定期検査をして下さい。

 

 

合併症に関してはまたブログ内でちょこちょこ紹介していきたいと思います。

 
 
 
 

 

目の検診は、平塚市満川眼科医院へ。

Web予約はホームページよりどうぞ

👉満川眼科医院HP

 

tel : 0463-21-0460

診療時間 

            午前                   午後

月:9:00〜12:00    15:00〜18:00

火:9:00〜12:00    15:00〜18:00 

水:休診                                        

木:9:00〜12:00    15:00〜18:00 

金:休診                                       

土:9:00〜12:00       予約診療       

日:休診