週足チャートで振り返る【5月18日週の相場まとめ】 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

週足チャートで振り返る【5月18日週の相場まとめ】

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先週の相場を振り返りましょう。


先週の米市場は上昇。

ダウ平均は、週足で1053ドル、2.1%上昇し、2週間ぶりに上昇。特に20日以降は、ダウ平均が大きく反発し、週末22日には終値で5万0579ドル70セントと最高値を更新しました。ダウ平均は一時5万0712ドル台まで上昇し、2月以来となる取引時間中の最高値も更新しています。 










S&P500種株価指数は0.9%高、ナスダック総合株価指数は0.5%高となり、S&P500は8週連続高と、2023年以来の長い連騰となりました。

小型株のラッセル2000も2.7%高と堅調で、先週は大型ハイテク一辺倒というより、出遅れ感のある景気敏感株や小型株にも買いが広がった点が特徴でした。 


週前半こそ世界的な金利上昇によってAI・半導体株の高いバリュエーションが意識されたこと、エヌビディア決算を控えた様子見姿勢、原油高への警戒から不安定な展開となりましたが、週後半にかけて中東情勢の緊張緩和期待や好調な企業決算を支えに持ち直した形です。

週後半に米国とイランの交渉進展への期待から原油価格が下落し、過度なインフレ懸念がやや後退しました。これにより長期金利も落ち着き、株式市場では再びリスクを取りにいく動きが強まりました。 

相場を支えたもう一つの柱は、企業業績への安心感です。AI関連需要への期待は依然として強く、半導体、データセンター、クラウド、電力インフラ関連への物色が続きました。

エヌビディアの決算は市場予想を上回ったものの、発表直後の株価反応はやや鈍く、すでに期待がかなり織り込まれていることも意識されました。それでも、AI投資そのものへの期待が崩れたわけではなく、むしろ相場全体では「AI需要は継続しているが、個別銘柄ごとの選別は強まっている」という印象です。 

セミナーでもAMDなどを例に取って需要の強さを解説させていただきました。


https://news.yahoo.co.jp/articles/9f68930370415e9efb9e1d46935efc9284f3b08b


一方で、消費者心理には弱さもみられました。

5月の米ミシガン大学消費者信頼感指数は44.8に低下し、生活費やガソリン価格の上昇が家計心理を圧迫していることが示されました。

株式市場は高値圏を維持していますが、実体経済面ではインフレ負担が消費者に重くのしかかっており、今後の個人消費の持続力には注意が必要です。 





先週の日経平均株価は週足で1929円78銭の上昇。22日は1654円93銭高と大幅続伸し終値ベースで最高値を更新しました。 

週の前半は、かなり神経質な展開でこれまで相場をけん引してきた銘柄ほど売られる場面が目立ちました。20日までに5営業日続落し約3週間ぶりに6万円を割り込む場面もありました。

しかし21日からは中東情勢を巡る過度な警戒が後退し、原油安や金利低下が好感されたことで、日経平均は6日ぶりに大幅反発。前日までの5日間で3400円超下落していた反動もあり、AI・半導体関連を中心に買い戻しが入りました。アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループなどの値がさ株が指数を押し上げ、相場の主役が再びAI関連に戻った形でした。


さて地政学リスクについては、トランプ米大統領が、米イラン和平合意について「大筋で交渉がまとまった」と発言した一方で、イランの半国営タスニム通信によるとペゼシュキアン大統領は23日、イランでは最高指導者の許可なしに重要な決定は下されないとの認識を示しました。

イラン側は、最終判断には最高指導者や国家安全保障最高評議会の関与が必要だと強調した形です。

投資家目線で見ると、このニュースは単純な和平成立ではなく、和平期待は高まっているものの、イラン国内の最終承認というハードルが残っていることを示しています。

市場は、米イラン合意への期待が高まれば、まず原油価格の下落、インフレ懸念の後退、米長期金利の低下を好感しやすくなります。

特にホルムズ海峡を巡る緊張が和らげば、エネルギー価格への上振れ圧力が弱まり、株式市場にはリスクオンの材料となります。

一方で、ペゼシュキアン大統領の発言は、イラン側が米国の発信だけで合意が決まるわけではないと釘を刺したものともいえます。つまり、合意期待で株価が先に上昇しても、最終合意が遅れる、あるいは条件面で難航する場合には、再び原油高・金利上昇・株安につながるリスクも残ります。

日本株にとっては、原油安が進めばエネルギー輸入コストの低下につながり、消費関連、運輸、化学、電力などには追い風です。

また、米金利が落ち着けば、半導体やAI関連などグロース株にも買い戻しが入りやすくなりますので引き続き原油価格、金利のチャートはしっかり見ておきたいところです。