ショパンのミステリーという動画がYouTubeにある
以前、途中でやめた続きを聞いた
説明によると
2007年のGramophone Magazine7月号の内容らしい
ジェレミー・ニコラス
(イギリスの俳優&作家&TV・ラジオキャスター&音楽家)
と
スティーヴン・ハフ
(ピアニスト&作曲家&作家&画家)
の対談
博学者対談か
頭脳と頭脳の対決
英語もRP(容認発音)でお上品な感じ
最近のハフのインタビューは
故郷のイギリス北西部に戻って演奏が多いせいか
本来の発音がところどころ聞けて
発音を標準系に変えてたんだとわかった
さて本題
ショパンについてのあれこれ
女性との付き合い方があんまり得意じゃなくて
その熱をピアノに向けたみたいな
ゴシップ的な話も交えながら
ハーモニーについてや
オペラは書かないがマズルカがオペラのようだとか
真面目に面白い対談だったと思うが
ピアノについての話になった途端
他の部分がすっかり飛んでしまった
(もう忘れた。老化してる、確実に)
しばらく前に
ここ⬆️で書いたのは
ショパンのお気に入りのピアノメーカーがプレイエルで
日本のヤマハの音がそれに近いので
ショパンが目指した演奏を追求するために
ハフがここ数年愛用してるのを知った話
無知な私は
それまで
ピアノは自分が弾きやすくて
好みの音を出しやすいものを選ぶんだと思ってた
そして今回の動画でもプレイエルの話
ショパンがプレイエル
リストはエラールで演奏してたと
(ハフ演奏のリストのアルバム⬆️ 私の感性にはリストは合わないのか頭にメロディが残らない。あまり聞いてない。聴くより演奏を観たら惹きつけられそうな音楽という印象)
残念ながらプレイエルとエラールは両社とも経営難で
2社合併
それも持ち堪えられず閉鎖となったようだ
ハフの話によると
リストが使ったエラールはプレイエルより音が重い
ここからはこの動画だけじゃなくて
ショパンのノクターンの演奏についての話と共通するんだけど
(うろ覚えですが)
プレイエルは音が軽くて残響も短いので
カンタービレは水平に流れるように浅く速く動かす
一方
エラールは重いし
スタインウェイみたいに(と言ったと思う)
垂直に力強くたたくタイプのピアノ
ショパン曲演奏のお手本として
フリードマンのエチュードOp10、No7 C major
をあげている
めっちゃ速い
ハフはすごく研究してて
〇〇がどうのX Xがどうのと
(プロだからそういうものなのかもしれませんが)
素人にはついてけない話もありつつ
要は
ショパンの曲は
ロシア的な
ゆっくりでリッチ(重厚?コッテリ?)なアプローチではないって
それだと
本来求められる速度の2倍かけて
ゆったりしすぎるって
フリードマンのは
メロディが飛翔している
(Melody takes a flight)って言ってた
確かにフリードマン、メロディがマッハで飛んでますわ
そして
以前ブログで書いたハフのノクターンも
確かに
メロディが軽く流れるように素早い指の動きで奏でられてた
ショパンは軽く素早く流麗に、ですかね
もちろん
オリジナル追求が全てではなく
現代の
演奏者の感性で開かれた
新しい音楽の美も
それはそれで魅力的だ
ハフの演奏は
オリジナル(作曲家の想い、意図、時代の音など)を分析
そこから
自分のオリジナリティを紡ぎ出す手法だと感じた