「ロココスタイルミラーの彫刻部分修復」 | Classic to Modern デコラティブアート的造形と家具作家の日記
2017-07-08 07:17:14

「ロココスタイルミラーの彫刻部分修復」

テーマ:家具修復

恐らく20世紀初頭頃に作られたと思われる、ロココスタイルミラーの

彫刻部分を修復しました。

 

工房にミラーが届いた時の写真です。

 

トップ部分に複雑な彫刻が彫られています。

 

一見するとどこが壊れているのかわかりませんが、ディテールを見ると

何ヶ所か彫刻が折れています。

 

ドラゴンの羽と上唇の先端が折れています。

 

中央部分のトップは、アカンサスの葉があったはずですが、

根元から折れてます。

 

右側のアカンサスの葉も結構大きく折れてます。

 

使われている木はウォールナットです。

最初からペンキで塗りつぶすつもりなら、わざわざ高価な

ウォールナットを使うとは思えないので、元々はニスを使って

クリヤー仕上げだったと思います。

 

でもこのペンキ仕上げも経年変化により、中々魅力のある

風合いになっています。

 

なので修復では彫刻を再現して、同じようなペンキのはがれた風合いも

再現することにしました。

 

まずは彫刻が折れた部分に木を接着します。

 

 

今回はチェリー材を使いました。

チェリーは経年変化したウォールナットの木肌と似た色をしています。

 

折れた部分にどのような彫刻が彫られていたかは、資料を使って

十分に吟味してから推測しています。

大体の輪郭に形を整えた状態で接着しました。

 

彫刻の途中です。

 

彫り上がって塗装をする前の状態です。

 

細かく見てみましょう。

 

 

 

この後葉脈や、羽毛のディテールを追加して塗装をしました。

 

新しい彫刻部分が、元々このミラーの彫刻だったように見えるように

塗装できなければ、修復が成功したとは言えないので彫刻の再現と

同じくらい大切なプロセスです。

 

塗装の仕上がりを見てみましょう。

 

 

 

修復のプロセスを見ていなかった生徒さんたちに見てもらいましたが、

誰も修復箇所を見つけられませんでした。

 

これで安心してお客様の家に納品に行けます。

 

実際にミラーが設置されたところです。


 

室内空間の中心になりうるすごい存在感です。

 

昔から彫刻部分を再現する修復が大好きなので、とても楽しい

修復作業でした。

 

お客様にも喜んで頂きました。

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