日本料理や鮨屋でトリュフを使った逸品と出会うことがあります。
トリュフのたまごかけご飯は今はもう定番になっているくらいですよね。トリュフは日本料理と相性が良いのかもしれません。
むしろ、私はどちらかというと王道のフレンチよりも、和食の変化球として登場するトリュフに感動することの方が多い気がします。
そのせいか、トリュフを真っ正面から考えることがありませんでした。
トリュフが香ると、なぜこんなに高揚するのだろう?
先月、ニースに本店を構えるトリュフ専門のレストラン"Terres de Truffes(テール・ド・トリュフ)"で初めて、トリュフについて考えを巡らせてみました。
最初に、お料理に使うサマートリュフと黒トリュフを解説してくれます。
トリュフのたまごかけご飯は今はもう定番になっているくらいですよね。トリュフは日本料理と相性が良いのかもしれません。
むしろ、私はどちらかというと王道のフレンチよりも、和食の変化球として登場するトリュフに感動することの方が多い気がします。
そのせいか、トリュフを真っ正面から考えることがありませんでした。
トリュフが香ると、なぜこんなに高揚するのだろう?
先月、ニースに本店を構えるトリュフ専門のレストラン"Terres de Truffes(テール・ド・トリュフ)"で初めて、トリュフについて考えを巡らせてみました。
最初に、お料理に使うサマートリュフと黒トリュフを解説してくれます。
トリュフを採りに行く豚は、月に一回発情期を迎えるメス豚のみということ!
トリュフがオス豚のフェロモンの匂いに共通しているから、探し当てることができるんだそう。知らなかったー!!
だから女性はトリュフが好きなのかーと勝手に納得。
トリュフが好きな女性=自分=メス豚と思うと、自虐的に笑えてしまう(笑)。
メス豚さん、美味しいトリュフのためにがんばってくれているのに女を罵倒する言葉の代表になって気の毒だ...
'40年代以降は、本能で採りに行くメス豚からトリュフを取り上げるのはかわいそうという動物愛護的観点から、訓練された犬が採取するようになったそうです。犬ならオスもメスも関係ないそう。犬ってやっぱりかしこいな。
それにしても、これだけ技術が発達している世の中でもトリュフは人工的に採取も栽培もできない、というのがロマンチックですよね。
こういうミステリアスな領域はまだまだあるんだな。
トリュフがさらに好きになりました。
以下、今回いただいたトリュフ尽くしのコースとペアリングワインについてメモ。
どれも、残りわずかな夏を楽しませてくれるマリアージュでした。
シャンパーニュはドザージュ・ゼロのVarnier Fanniere(ヴァルニエ・ファニエール)。
最初はキリッと辛口、中間で葡萄の香りが豊かに広がる骨格のしっかりしたシャンパーニュ。
大きくスライスされたトリュフといただきます。
ちょうどバゲットの断面にぴったりの幅!
こんな幅広トリュフが出せるのもきっと専門店だからこそ!
最初の一品は、じっくり煮た甘いトマトに枝豆のペーストを合わせたカラフルなお料理。
ざく切りしたトリュフが散りばめられています。
そんな夏らしいお料理に、コート・デュ・ローヌのヴィオニエを。
ライチや花の香りがしっかりした華やかなワイン。
私はヴィオニエが大好きです。
分厚くスライスされたトリュフとスクランブルエッグとブリオシュというシンプルでいて贅沢なお料理には
ブリオシュの甘さとシュナンブランの蜜蝋や花の香りが合います。
スペシャリテのじゃがいものローストは
目の前でトリュフをスライスしてくれます。
スペシャリテだけあって、コースの中で最もトリュフの香りに包まれます。
あ~、夢心地。
バターたっぷりのブリオシュの香りが広がるブルゴーニュの白とぴったり。
その後は、先日、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが挙式をあげたことでも話題のシャトー・ミラヴァルのロゼが登場。
ボトルのデザインもほんのり淡いピンク色も大好きなロゼ。
イサキとキュウリにたっぷりのトリュフが散りばめられた、マリネのようなお料理と
さっぱり合わせて香りを楽しみました。このロゼの特徴であるジューシーなメロンの香りとキュウリがリンクします。
合わせたのはサンテステフの"Chateau Petit Bocq 2011"。
てんとう虫のロゴが可愛らしいけどこれ、ものすごくエレガントで深みがあってインパクトあったなぁ。
締めはトリュフの卵かけごはん!
こちらは上からトリュフをスライスするスタイルではなく、最初からカットしたトリュフと炊き込んでいました。佃煮昆布みたいなのがトリュフです。
デザートに合わせたくてカルヴァドスを追加。
この、ボトルにリンゴが丸ごと入ったカルヴァドス、今までなんとも疑問に思ったことがなかったけど、よく考えてみたら、どうやって入れたんだろう?
ということで、聞いてみました。
なんと、リンゴを育てている段階から、枝にボトルを被せているんだそう!
全く想像外の答えで仰天しました。
お酒の世界って本当にに広くて深くて限りない!
どうせ全部知ることなんてできないけれど、生きているうちにできる限りの美酒を飲みたいし感動を分かち合いたい。そのために、もっと勉強しよ~。
トリュフ尽くしの時間と貴重なお話をありがとうございました。
こぢんまりとした一軒家風の空間が居心地良かったです。