とある国、繁華街のストリートには、

露店や、珍物や紛い物臭い商品を扱う店や、セピア色をした紙芝居や

靴磨き小僧の列が、砂埃と、何かを焼いたような匂いが混じった空間の中にひしめき合っている。

常に湿った空気のせいで、雨上がりでもないのに、土道のところどころが粘つき、

観光客のおろして間もないであろう、靴底を泥どろにしてしまう。

そんな町を歩いている。


視界に飛び込んできた、いわゆる物乞いと思われる少年。

茣蓙一枚の上にあぐらをかき、通り過ぎる大人に向かって、

ひたすらに同じ言葉を投げかけては、おわんを持った手を空に突き出して催促を繰り返す。


少年には、片腕が足りない。

可哀想に、彼は事故にでもあったのだろうか。

そう言うと、同行する道先案内人は、ちがうと首を横に振った。

「彼の腕は切り落とされたのさ、父親に」

まるで予想もつかない返答に、私は愕然とした。

「なぜなら、その方が彼にとってお金を生み出しやすいからだよ。

君も、他に並んでいる少年たちよりも、彼に同情しただろう? そういうことさ」



これは、残念ながら作り話ではありません。


私がこの話を、先週、海外に赴任する弟の体験として聞き、少しその国の雰囲気を

文の中に挿入してリアル感を持たせるようにしました。

1週間、このことをここで書くか書かざるべきか、迷いながら、

幸せの物差しというものについて考えていました。

その考えについて書くのは、もう少し先にさせてください。

上手くまとまらないもので。


あなたは、この少年は自分を不幸だと感じていると思いますか?

それとも、他の少年より、少しでも多く稼ぐ自分に幸せを感じていると思いますか?


私の胸の内に沸き起こる感情を上手く表現できないことに、相変わらずの素人ぶりを痛感しています。

ただひとつ、今頭の中で回っている思考は、文章を書くうちにいつかきっと生かされる。

そんな気がするのです。

ごめんなさい、今夜は支離滅裂でした。


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