靖國神社が発行する冊子『靖國』10月号に掲載されている、東急自動車学校長で元警視庁麹町警察署長田代芳広さんによる「遥かなる英霊の思いとともに」を目を潤ませながら拝読しました、

 
田代さんは平成25年から1年間、麹町警察署長を務められたそうです。この場所は私もかつてよく近くを歩いていて、いつも警察官の方に挨拶をしていましたので、非常に身近に感じます。

 
田代さんは学生時代に、あの有名な植村眞久大尉が愛児素子さんに送った遺書を知り、その後、ここに記された言葉は、警察官としてまた父親としても困難な場面での心の支えになったそうです。

 
寄稿文には植村大尉がクリスチャンであったことや、麹町警察署と靖國神社との関りなど、まだまだ知らないことがたくさん記されていました。

 
麹町署の警察官にとって8月15日は最も暑く長い1日だそうです。靖國神社の周辺を取り巻く政治的な団体と対峙しなければならないのです。

 
機動隊の若い隊員たちは、デモ隊とカウンターとの間に立ち、双方から罵詈雑言を浴びせられながらも「忍」の一字で警備にあたるといいます。
 
田代さんは「若い機動隊員らは、主義や主張そのものを保護している訳ではなく、法秩序と民主主義さらには我が国の国際的信用を護っているのです」と記しています。
 
そして喧騒の中で1日が終わり、英霊たちに「今に生きる若者たちも立派にこの国を護っております。どうかご安心ください」と報告したそうです。
 
また麹町警察署長は大晦日から元旦にかけては初詣で警備のため靖國神社で年を越すことが恒例なのだそうです。鳴り響く一番太鼓を聞きながら迎える新年は感無量に違いありません。
 
田代さんは、英霊の「遥かなる叫び」と、遺された若者たちの「魂の叫び」を語り継いでいかなければならないと結んでいます。悉く同感です。

 
自衛隊においても、警察においても、何か事が起きると、いかに身内の違反行為をなくすかに知恵を絞り出すことになると思いますが、国のために尽くすとはどういうことなのか根本的に顧みることの方がむしろ重要かなとは思います。先人たちの流した血と骨で支えられて今の時代があることを自覚すれば、大きく道を誤ることはないのではないでしょうか。