とんでもなくご無沙汰をしている間に元号も令和に変わり、薫風の季節となりました。最近は、近況のご報告を毎週月曜のメルマガ「美佐日記」でしていましたので、メルマガにもご登録頂ければ幸いです。詳しくは無料メルマガ「軍事情報」で検索して頂ければと思います。週を通して他の執筆者のコンテンツも充実しています。

 

 

また、6月3日(月)から6回にわたり夕刊フジで短期集中連載をします!今回は、トランプ大統領の来日、F35について、憲法への自衛隊明記によって何が変わるか、そして陸上自衛隊のケニアでのPKO早期展開プロジェクトについては2回に分けて書いています。ぜひご覧頂ければと思います!

 

 

先日ちょっとショックを受けたのは、とある安全保障のスペシャリストからお電話頂き、「さくらばやしさんはまだ防衛産業に興味がありますか?」と尋ねられたことです。そういえば、たまに「今はどんなことを追いかけているんですか?」などと聞かれるのですが、なるほど、世の中の多くの方は私のような職業をそのように見ているのだなと感じる瞬間です。

 

 

「今は米粉パンケーキに興味があって、次はカップやきそばを考えています!」などと、一度言ってみたい気もしますが、私としては、取り組んでいる防衛問題の大きな課題として防衛産業を引き続きウォッチングしているつもりでしたので、やはり当該専門書籍を2年ごとくらいには出さないと、もうやめてしまったと思われるんだなーと実感しております。

 

 

今も頻繁に防衛関連企業の皆さんからお話しを伺いますが、折に触れお伝えしているように、ますます厳しい現状であり、拙著で最後にこれらについて書いてから4年ほど経ちましたが、何冊も出しても状況が好転せず、些か気が削がれているところもこれありで・・・。

 

 

国や防衛省では「防衛生産・技術基盤」の維持・強化という文言をあちこちに入れていますが、それを実感している企業は皆無と言っていいでしょう。

 

むしろ、いずれの企業も突き放され、冷たく扱われていると言って過言ではありません。ベンダー企業も、これまでプライム企業から絶大な信頼を得ていた高度な技術を持つところであっても、そこまでのスペックを求められなくなっているため(低コスト化優先で)、防衛事業からの撤退を余儀なくされているところが多くあります。

 

 

装備品の調達は本予算では米国からの買い物に多くを割かざるを得ず、補正予算によって国内製造ものを計上する傾向が近年続いていて、無いよりはいいものの、受注があるのか無いのか分からない下請の中小企業にとっては、先々の計画が立てられず、非常に困っているという現実もあるのです。

 

 

コマツの撤退は関係者に衝撃だったようですが、プライム企業だけでなくベンダー企業も、資金繰りや計画が不透明といったことで実際は次々に防衛事業から退くことを強いられているのです。高品質なパーツ製造能力があるのに、です。

 

 

日本が見放すなら、これからはそうした企業が輸出で世界に進出できるように力を提供すべきでしょう。いえ、本来は自衛隊の運用を支える力ですので、サポーターとして存在してもらいたいと私は思いますが、国としてそういう意志がないのなら、もはや仕方がないのか・・・と。

 

運用の支援者という点で、防衛企業には世間でもてはやされている「選択と集中」という概念はそぐわないと常に各所で言っていますが、このことは自衛隊でもなかなか理解されません。国内の防衛技術は防衛力そのものであり、陸海空自衛隊に続く「第4の自衛隊」だったのですが、当たり前にそこに存在していたためか、気づかれなかったのです。もちろん1社でも残ればいいという考え方もありますが、競争性がどんどんなくなります。

 

 

いかがでしょう?どうも明るい話ではありませんよね。本格的に書く意欲が湧かないのはこのためです(言い訳!?)。まあ、それは冗談としても、これまでは自衛隊に尽くしたプライム企業、そしてプライムに尽くしたベンダー企業がそれぞれ分解され、それぞれが他国の(中国とかではありませんよ、念のため)ために開発・製造するという構図になるということを、日本としては推進したいようです。

 

相手国は米国が主な対象になるでしょうが、これもいばらの道です。そもそも企業が乗り気じゃないとできませんし・・。さて、どうなるのか。今はターニングポイントのようです。