今、地球上では凄まじい速さで様々な種の生物が消えていっているのは事実だ。その一方で、現生する全生物のうち、これまでに知られている種は13~18%でしかないのだという。
まだ知られていない未知の種は、人知れず消えてしまっている可能性もあるが、発見すれば絶滅から救うチャンスにつながるかもしれない。
そこで、生態学者らは、未発見の陸生脊椎動物が存在していそうな地域を示すライフマップを考案した。この地図によると、日本にも未発見の動物がわずかながら存在するようだ。
未知の生物が存在していそうな場所を示すライフマップ
『Nature Ecology & Evolution』(3月22日付)に掲載された研究によると、保守的に見積もった場合、現生する全生物のうち、これまでに知られている種は13~18%でしかないのだという。
保全へ向けた国際的な協調がなければ、大部分を占めるまだ未発見の種は、気づかれることのないまま永遠に消えてしまうかもしれない。
この問題に対処するために、米イェール大学の生態学者マリオ・モウラ氏(現ブラジル、パライバ連邦大学)とウォルター・ジェッツ氏は、未発見の陸生脊椎動物が存在していそうな地域を示すライフマップを考案した。
この生物多様性クライシスの時代、このライフマップが、彼らの生きた証を示し、あわよくば絶滅から救う貴重なチャンスになるかもしれない。
Map of Life - Patterns
地図の上の赤っぽい色のついた地域は未発見の動物がいるところで、その数多いほど濃くなっている。
地図右上のDiscovery Potential(発見の可能性)の下には4つの項目があり、Amphibia(鳥類)、Aves(両生類)、Reptilia(爬虫類)、Mammalia(哺乳類)を選択することができる。
哺乳類を選択し、日本の一番赤色の濃い部分をクリックしたところ、わずかだが0.037%の確率で未知の哺乳類が存在する可能性があるようだ。
いろいろ探っていくと、中南米や東南アジアなどは、比較的高い確率で未知の動物たちが潜んでいる可能性があることがわかる。
未発見の種が多い両生類と爬虫類
「すぐに発見・記述される可能性が、どの種でも同じというわけではありません」と、モウラ氏はYaleNewsで話している。
大型でしかも生息域が広い動物ならば、まだ知られていない近縁種がいる可能性は低いだろう。だが、なかなか近づけない生息域で暮らす小動物となると、記述されていないままの種がたくさん残されている可能性は高い。
「最初に見つかるのは目立つ種で、目立たない種は後になります。残された未発見の種を見つけるためには資金が必要です」と、同氏は訴える。
ライフマップは、これまでに発見された3万2000種の陸生脊椎動物に関連する生物学的・環境的・社会学的なファクターに基づいて作成されたものだ。
それによるなら、特に未発見の種が多いと考えられるのは「両生類」と「爬虫類」だ。
地域別に見ると、新種の発見が大いに期待されるのはブラジル・インドネシア・マダガスカル・コロンビアで、将来的な発見の4分の1はこれらの国でなされるだろうという。
中でも生物が豊富なのは「湿性熱帯広葉樹林」で、ここに未知の種の2分の1が生息すると予測されている。
6度目の大量絶滅が迫っている可能性
現在、地球史上6度目の大量絶滅が進行しているという説がある。研究者や専門家はそれを食い止めるべく動いているが、そもそも存在を知っていなければ守ることもできない。
未知の生物を求める探検家や分類学者が数世紀も努力を続けてきたが、生命のカタログにはまだまだたくさんの空白のページがあると、研究では述べられている。
今回のライフマップが取り扱っているのは陸生脊椎動物だけで、無脊椎動物・植物・海洋生物などにも未知の種は存在するだろう。
彼らをどれだけ見つけ出し、どれだけ守ることができるのか? 責任を伴うことであるが、胸がときめく新しい出会いのチャンスでもある。
References:Yale researchers create map of undiscovered life | YaleNews/
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