約130年の歴史を持つ「石鍋久寿餅店」 | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

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 2012年10月26日、私は東京の北区を散策した。旧古河庭園、続いて、王子駅近くにある北とぴあの展望台をまわり、この後寄ったのは、「石鍋久寿餅店」である。
 
 このくず餅の店も、北とぴあ同様、王子駅の近くにある。
 創業約120年の老舗である。
 
 私は、洋菓子には好き嫌いはないのだけど、実は、和菓子は、
 「甘すぎて、どうも食べられないなぁ」
というものが多い。
 
 だが、くず餅は大好きで、時々食べたくなる。そこで、この店に寄ってみたのだ。
 
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 石鍋久寿餅店の入口近くには、天草が置いてあった。
 この天草、神津島で生産される最高級品だとか。
 生寒天、ところてんは、これで作っているらしい。
 
 これは、この店が材料にこだわっている証しであろう。
 
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 石鍋久寿店は、テイクアウトでくず餅を買ってゆく人が多いようだ。
 が、少しばかりテーブル席も置いてあり、店内で、食事する事も可能である。
 
 私は、今回店内で食事してゆく事にした。
 
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 このくず餅店の近くには、王子稲荷がある。
 それにちなんでか、店内の壁には、きつねのお面が飾ってあった。
 このお面の表情が、なかなかユニークである。
 
 (ついでに言えば、うさぎのお面も少々飾ってあった。これは、どういう理由で飾っているのか、私には推測がつかず)
 
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 私が座ったテーブル席に置いてあったメニュー表。
 くず餅店だとはいえ、あんみつ、クリームみつ豆、酒まんじゅう・・・などもある。
 
 私が注文したのは、もちろん470円のくず餅である。
 
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 注文して数分たつと、店員さんが、くず餅とお茶を持ってきてくれた。
 お茶は、サービスでお金はとられなかった。
 
 
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 この店のくず餅は、小麦のでんぷんを大きな樽に入れて、2年も発酵、熟成させて作るという事だ。
 発酵、熟成が終わると、今度は30時間ほど水にさらして、独特のにおいを取り除く。
 さらに、蒸す・・・といった具合で、手間暇惜しまず作られているのだ。
 
 食べてみると、プルプルもちもちの食感が、くず餅好きの私には、何ともたまらないものがあった。ううむ、美味い!
 かかっている蜜も、なかなか美味しい。
 
 百年以上もの歴史を持つ老舗のくず餅だけに、納得の味わいであった。
 
 
 
 石鍋久寿餅店
 住所 東京都北区岸町1-5-10
 ●王子駅から徒歩5分ほど
 ■日曜日は、休み
 
 ※今年(2020年)に入ってから、新型コロナウイルスが流行。閉店に追い込まれた飲食店も多い。
 だが、この店は現在でも、元気に営業している。くず餅などを、テイクアウトで買う客が多い。
 持ち帰りができる和菓子を出している店だから、新型コロナウイルスにも、負けないのだろう。