暮しの手帳 x おむつなし育児 | 和田智代のブログ

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大人が育ち、子どもが育つためのお手伝い


テーマ:
NHK朝の連続ドラマ
「とと姉ちゃん」
も、そろそろ終わりが近づいてきた

毎朝楽しみにしている私としては
「あ~もうすぐ終わっちゃうんだ~」と
淋しい気持ちになりつつある・・・。

仕方ないね。
連ドラの宿命だもの。

「とと姉ちゃん」
のヒロインは

雑誌「暮しの手帖」
を創った大橋鎭子さん。


<藤城清治氏によるステキな表紙
 1980年1・2月号(64号)>

「暮しの手帖」は
戦後に刊行され
今も出版されている。

朝ドラ効果で
最新号は売り切れ状態なのだそう。

そういえば
私の母も昔
愛読していて
家のあちこちに
暮しの手帖が何気なく置かれていたな

消費者である
一般庶民を対象としたこの雑誌の
主な内容は

おしゃれ楽しむ「衣」と
健康を支える「食」
そして
家庭を守る「住」

特に
戦後の当時としては画期的であった
商品テストの記事が
読者から高く評価されていた

NHKの「とと姉ちゃん」の中でも
描かれているけれど
初代編集長である
花森安治氏の
潔いほど徹底した

「消費者の側に立って記事を作る姿勢」

からは
様々な意味で
本当に学ぶことが多い。

そんな『暮しの手帖』による
数限りない商品テストの中には
赤ちゃんが使う『おむつ』も入っていた!

1980年1・2月(64号)発行の記事
『新しくおむつを買うひとのために』

その記事の一番最初の文章がコレ。

=======================
赤ちゃんはおむつが嫌いです。
はずしてやると
いかにもうれしそうに
手足をバタバタさせ
声をたてて喜びます。

赤ちゃんにとって
おむつはよほど
具合の悪いものなのでしょう。

でも、親の都合で、やむを得ず
赤ちゃんは、一日中
その嫌なおむつを当てられます。

生まれたその日から
くる日もくる日も
おむつに包まれて育っていきます。

せめて、少しでも肌ざわりのいい
そして吸いとりのいいおむつを
あててやりたいものです
=======================


赤ちゃんであっても馬鹿にせずに
おむつユーザーとしての
赤ちゃんの立場に徹底的に立って

布おむつの商品テストの
本題に入る前の
冒頭の
最初の最初の一行目で

「赤ちゃんはおむつが嫌いです」

と、それは気持ちよいくらいはっきりと
重要な結論を言い切っておられる!

この結論をベースに
商品テストした結果の
解説が続く・・・。


『赤ちゃんはおむつが嫌いです』

は、おむつなし育児の結論でもある。

おむつなし育児を実践していて
0歳からおまるやトイレでできたり
おむつが2歳前にはずれたりすると
大人はとても嬉しい

もちろん
赤ちゃんも気持ち良い。

でも
おむつなし育児で本当に大切なことは

赤ちゃんを
赤ちゃんの人生の主人公として
人格を持った一人の人間として
排泄も含めてちゃんと尊重して

『赤ちゃんはおむつが嫌いです』
『おむつは大人の都合で
 やむを得ずつけていただいてます』

と、大人が認識して
お世話をすることだ。

もちろん
赤ちゃんのお世話をする大人も
人生の主人公。

赤ちゃんと大人の両方を
それぞれの人生の主人公として
大切に尊重することで
自然に出てきた妥協案が

=========================
ふだんはおむつをしていても
排泄時にはなるべくおむつを外して
おむつの外(おまるやトイレ等)での
排泄を手伝ってあげる
「おむつなし育児」
=========================

ということになる。

この『暮しの手帖 1980年1・2月号(64号)』の
『新しくおむつを買うひとのために』
の記事の中には

========================
・・・1日に平均10個とりかえるとすると
だいたいおむつのとれる1才半までには・・・
========================

とも書かれている。

そう。
数十年前までは
1歳半頃で
おむつははずれていたのだ。

今の日本でも
おむつなし育児をしてもらっている赤ちゃんは
やっぱり
1歳半~2歳前後には
おむつはいらなくなる。

私が30代~40代にかけて
仕事をしていた
発展途上国の田舎の
今もおむつらしきものを使わないで
赤ちゃんが生まれた時から
自然な排泄をさせてもらっている地域でも

やはり
1歳半~2歳ころには
排泄が自然に自立していく。

そういう地域には
「トイレトレーニング」という
概念すらないところもある。

さらにこの記事に書かれている
↓下線部↓にも注目したい。
========================
・・・1日に平均10個とりかえるとすると
だいたいおむつのとれる1才半までには・・・
========================


そう。
生後半年から1歳半くらいの赤ちゃんだと
平均して一日10回~16回くらい
おしっこをする。

だから、それに合わせると
「おむつを一日平均10個くらいとりかえる」
ということになる。

今ドキの紙おむつの
「12時間漏れないから一日2枚でOK!」
とは
見ている目線が根本的に違う。

「1日2枚でOK」は
大人目線。

「1日10個かえてほしい」は
赤ちゃん目線。

もちろん、紙おむつと異なり
布おむつは放っておくと漏れるから
必要に迫られて頻繁に変える・・・
という違いはあるけれど。

とにかく
『暮しの手帖』の
1980年1・2月号は

そうした赤ちゃんの
本来の姿をまずはしっかり認識して

『 ・・・できれば赤ちゃんは
 おむつなんて
 つけたくないんだよね。
 でも、大人の都合もあるから
 だから、せめて
 少しでも良質のものがどれなのか
 商品試験してみるね。』

とうスタンスで
各社の布おむつの商品テストをした。

そんな
「新しくおむつを買うひとのために」
の記事の結論。

=========
赤ちゃんにいいものは
お母さんの手ががかかる。
お母さんにいいものは
赤ちゃんにはあまり有難くないおむつ
ということになるわけですが
ここは
やはり赤ちゃんを優先に
考えるべきだと思います。
=========




『暮しの手帖』の表紙裏にある
花森さんのこんな言葉にも
本質を見抜いて伝える
一流のジャーナリストの

穏やかでゆったりした自信と
やわらかで温かい謙虚さが
にじみ出ていて

ああ、こんなスタンスで
良い仕事ができたら
ステキだな・・・と
つい、憧れてしまう。

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