■トランステック(TransTech)の可能性と新潮流

 

 瞑想アプリが世界的な拡がりを見せる中、マインドフルネス瞑想関連市場は、今後40%強の高成長が予測される。瞑想支援のハード、サービスなど周辺ビジネスも市場拡大の兆し。瞑想の科学、意識テクノロジーの研究は、ITに脳科学や心理学を組み合わせ、人間の心身の成長をサポートするという、トランステック(TransTech)、すなわち、トランスフォーマティブテクノロジー(Transformative technology=変化を促す技術)の市場を牽引してゆく。この技術はAI、ビッグデータ、脳科学などとも融合し、世界へ向けて、日本企業の得意とする生体センサーデバイスなどの活躍の範囲が大きく広がってゆく可能性がある。

 

https://www.aqu.com/transtech/

 

■マインドフルネス瞑想の可能性

 

 最先端テクノロジーとして、最近にわかに注目されてきた、トランステック(TransTech)。それは、トランスフォーマティブテクノロジー(Transformative technology=変化を促す技術)のことであり、ITに脳科学や心理学を組み合わせ、人間の心身の成長をサポートするものである。またメンタル、感情、心理面において人間の心身の健康(Well-being、心身ともに満たされた状態)を実現するテクノロジーであり、人間の進化を支援する技術ともいわれる。トランステック・ビジネスの市場は広範な領域を含み、内訳としてはメディテーション、フィットネス、メンタル治療、神経テクノロジー、感情認識、ウエアラブルなど多岐にわたる。今後、市場規模は3兆ドル規模になるとの試算がある。

 

 トランステックが全世界に拡がろうとしているが、振り返って日本の関連市場を見渡してゆくと、すでにトランステックの萌芽が日本にあったといってもよいのでは、と思われることがある。弊社では、1994年に、『こころビジネス(ハイパーブレイン)に関する調査』を行った。当時注目された研究者や製品開発を調査したが、この中に、左右の耳からそれぞれ違う周波数の音を聴かせると、その周波数の差により、頭の中にうなり音が生じ、α波が出せるという製品を政木和三博士(1916~2002年)が開発していたという記載がある。当時、音楽業界のヒット曲ランキングなどを手掛けていた会社の社長は、人気や感動のメカニズムを研究していたが、この製品を上手に使っていくと、呼吸法や瞑想を行う時に、早く変性意識状態に入れると話していた。

 

 現在、世界的にはマインドフルネス瞑想アプリの利用が拡がっている。同アプリは、世界的な新型コロナウイルスの拡がりを背景に、ストレスの軽減、集中力の向上などの目的で企業の社員向けや一般利用者向けに急速に市場拡大している。マインドフルネス瞑想アプリの世界市場規模は、2020年、375百万ドル(見通し)であり、2021年、550百万ドルと予測。5年後の2025年には、2,240百万ドルになると予測される。ここ数年高い伸び率で推移、2023年以降、年平均成長率は40%強で推移してゆくと見ている。キープレーヤーとしては、Headspace、Calmなどがあり、日本でもラッセルなどのマインドフルネス関連企業が注力している。

 

マインドフルネス瞑想、あるいはヨガ、禅といったものが、ウェルビーイングにつながっており、ここにおいて、瞑想を核としたビジネスはトランステックの重要なフィールドとして発展してゆく可能性がある。瞑想の科学、意識テクノロジーの研究は、瞑想支援ハード、アプリ、サービスを拡大発展させてゆく。こうした技術はAI、ビッグデータ、生体センサーなどとも融合し、関連市場を活性化させてゆくと考えられる。

 

ところで、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」という仮説をもとに、マズローは欲求5段階説を唱えている。調べてゆくと、トランステックの究極の本質は、5段階のさらに最上位に位置づけられる、「自己超越」欲求と考える研究者がいる。シリコンバレーのコンファレンスでは、Me+We=MWe (わたしから、わたしたちへ)という視点が論ぜられた。意識が高まってゆくことは、自分自身のことだけでなく、利他、他を思いやる心にもつながってゆく。豊かな社会づくりにも関係する。

 

2,400人の意識調査では、「瞑想することがある」と回答した人の71.0%が、睡眠改善アプリに関心を持っている。また、61.9%が、脳波誘導シンプル機器に関心を持っている、また、61.7%が、瞑想室(瞑想ポッド)に関心を持っている、ということが分かった。瞑想アプリサービス、支援機器システムの潜在需要は大きいと考えられる。

 

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■国家の基本平和戦略につながる瞑想科学、意識テクノロジーの研究

 

 かつて人工知能の研究者であるレイ・カーツワイルが「シンギュラリティ」、技術的特異点(technological singularity)という言葉を発したが、意識テクノロジーの世界でも、このシンギュラリティーが起こると考えられる。その意味では、これからの最先端IT研究者は、意識の変容、トランステック、意識テクノロジー、瞑想の科学といった世界が大きなテーマとして取り組む時代に入ったといえる。

 

現在の地球世界は、政治経済ともに混沌とした状況にあるが、自分たちが幸せになってゆくことの本質、そして人間の本質をとらえてゆくことが、ひいては社会、人類の発展につながってゆくことだろう。

 

ふりかえって、これまでの意識テクノロジーを考えてみると、かつてのソ連では超能力研究が盛んであった。いっぽう米国ではモンロー研究所で、へミシンクという変性意識の研究を実践的に行ってきており、時には軍事目的にも利用されてきたフシがあるものの、現在は人間意識の開発という壮大なテーマに取り組んでいる。

 

このように考えてくると、日本は国を挙げて、瞑想の科学や意識テクノロジーの研究を発展させ、人間の本質的幸せ感、たとえば、利他の愛、といったものを意識科学としてとらえ、確立させてゆく道を歩むことが肝要であろう。そうした研究を開花させることが、米中ソといった大国のパワーバランスの中で、日本のトランステック開発こそが平和大国・日本になりうる、中核の技術になると考えられる。

 

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コードレスEEGは医療ヘルスケア需要中心に15%成長

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簡易型脳波計、認知症予防診断(アプリ)に需要! BCI市場10%超の市場成長続く!コードレスEEGは医療ヘルスケア需要中心に15%成長へ! 

 

ブレインコンピュータインタフェース(BCI)の世界市場は、10%超の高成長が続き、2025年には、2,500百万ドル規模に達する。非侵襲型のウェイトが高まる中で、脳波計ヘッドセットは年率13~17%の市場成長が予測される。最近では従来の医療機器と比べ充分活用できる計測精度を有するパッチ式やシート式などの脳波センサ(簡易型脳波計)なども登場してきている。今後、医療ヘルスケア、睡眠、教育、マーケティングなど幅広い用途に浸透してゆくと予測する。関連のビジネスモデルも進化しており、高齢化社会にあって、症状ごとの脳波パターンから、たとえば認知症予知診断などで専門医と連携したAI解析クラウドサービスなども将来的に広がってゆくと予測される。いつでもどこでも脳波を解析できることで、簡易型脳波計の果たす社会的役割が増してゆくと考えられる。

 

高齢化が進む中で、病院診療のあり方も変わろうとしており、在宅医療重視の動きが見られる。その意味でも、簡易型の脳波計は、体温計、体重計、血圧計などのように、将来的に家庭に大きく普及してゆく可能性がある。とくに、高齢者の場合、認知症予知診断に関心を示している点が注目される。

 

会社員、公務員など2,100人を対象とした意識調査では、簡易型脳波センサー(脳波計)、ブレインマシンインタフェース(ブレインコンピュータインタフェース)について、その利用用途として、どのような分野に関心があるかを質問したところ、「認知症」(68.1%)が最も多く、続いて、「うつ病、統合失調症」(58.9%)、「ストレスチェック」(57.3%)、「睡眠判定」(54.7%)、「発達障害」(53.0%)、「集中力養成」(51.4%)、「効果的学習」(50.2%)となった。これらはみな、50%を超えている点が注目される。とくに、「認知症」は3人に2人が関心を持っている。簡易型脳波計の「認知症予防診断(アプリ)」について、将来的に、「使ってみたい」と回答した人は、全体では、46.3%であったが、50歳代では、49.5%、60歳以上では、59.6%と、高齢者になるにつれて、欲求度が高かった。

 

特許情報に基づき、脳波に関する特許登録(2000年以降)を調べたところ、パナソニック、ソニー、フィリップス、富士ゼロックス、NTTなどの大手企業が多いことが分かった。また脳波計(2000年以降)を調べたところ、パナソニックがダントツ。続いて、産業技術総合研究所、島津製作所、情報通信研究機構などであった。最近の顕著な動きとしては、脳波計測による意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」を研究している産業技術総合研究所が、ここ2、3年で5件増えており、順位を上げている。またマツダなども順位を上げている。

 

米国のIT大手GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)にMicrosoftを加えたビッグ5の場合では、AI、 AR/VR、自動車などの特許出願登録が多いが、脳波関連も少なくない。たとえばMicrosoftは考えただけでアプリケーションを動かす技術「Brain Computer Interface」の特許を取得。EEGの消費者向け製品の可能性を探っている。Facebookも脳波のパターンをAIで予測、コミュニケーションに生かそうとしている。ハード的には、VR、ARデバイスなどとの複合化も考えられており、商品企画面でも可能性が拡がっている。


(参考)

『最先端・脳波ビジネス、BMI、 BCIの開発動向と市場予測

 - 簡易脳波計ヘッドセット、ブレインテック、人間拡張技術が創る未来市場 -』

          https://www.aqu.com/brain-ai-mirai/

地上ビッグデータ連携の衛星データ市場、関心高まる!

※このたびの台風の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 

衛星画像データの用途は世界的には安全保障、防衛の用途のほか、エネルギー、自然、海洋、災害、インフラ、LBS(位置情報サービス)、環境モニタリングなどがあります。今後、民生及び商業利用が大きく拡大してゆくとみられますが、気象環境、災害対策などに大きな力を発揮することから、衛星データビジネスは今後注目、市場拡大が続くと予想されます。

 

人工衛星は小型化の動きがあり、今後、衛星の打ち上げ数が急激に増加してゆくと予測されています。同一地点を1日に何回も撮影する衛星コンステレーション計画が推進されており、AI解析技術などを活用して、新たなビジネスを創造する動きが出ています。

 

とくに、衛星データの付加価値サービスに可能性が大きく、衛星データの付加価値サービスはグローバル市場、年率12~16%で加速成長、2023年、6,450(百万ドル)規模を予測しています(AQU先端テクノロジー総研)。

 

衛星データを活用した、これからの応用分野として、どのような分野に期待しているかを会社員・公務員2,200人に尋ねたところ、日常生活に関わる分野への期待として、「衛星データを活用して、気象現象や地震台風などの災害についての研究や情報共有が進む事を期待している。」(37歳、男性、会社員・事務系)、「地震予知、火山予知、豪雨、台風予測の精度の向上をして、事前の情報を知ることによる災害に備える事が出来るようにして欲しい。」(54歳、女性、会社員・事務系)といった声などが寄せられています。

 

このたびの台風19号では記録的な豪雨があり、各地で甚大な災害が起きました(10月17日時点、77人死亡、堤防の決壊は68河川の125か所)。今後のハザードマップづくりでは、たとえば、河川の場合なら、決壊の危険度などに加え、台風の動き、強大さを考慮して、氾濫した水(濁流)の深さだけでなく、水(濁流)の速さ、水圧などのシミュレーション(家屋への影響等)というように、各種の危険要素データを瞬時に解析し提示できるシステムづくりが大切になってくるとみられます。

 

台風被害の拡大を抑え、防災等への期待もある衛星データは、まだ一般にはその働きが充分、理解されていない面はありますが、衛星画像のデータと地上ビッグデータが連携されてゆくことで、よりよい社会づくりに役立ってゆく可能性があり、今後の関連ビジネスの発展が注目されます。

 

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(参考)

 

『 宇宙ビジネス、衛星データの市場展望、市場開発に関する調査

    -衛星データ 付加価値サービス、宇宙アプリの新潮流、ビジネス開発-』  https://www.aqu.com/space-app/

5G時代のXRビジネス、医療・災害などに期待の声!
360度動画、VRショッピングに可能性!


IoT時代の重要な基盤となる5G(第5世代移動通信システム)は、「超高速大容量」、「多数同時接続」、「超低遅延」といった特徴により、新たなコミュニケーションの可能性とともに、大きなビジネスチャンスが期待されています。ある調査会社が7月3日に実施した、5G時代におけるXRビジネスに関するアンケート(会社員など2,300人)の意識調査をさらに推し進めたところ、医療、災害などに期待の声が多くありました。また360度動画、VRショッピングなどに可能性があることが再確認できました。

5Gは「大いに関心ある」18.5%、「関心ある」23.9%で、40%強の人が関心あることが分かりました。また、360度動画に関心のある32.3%のうち、57.3%の人がVRショッピングに関心があることが分かりました。ネットショッピングでは、将来的にVRショッピングの可能性があるといえます。いっぽう、未来型VR、AR、MR等の製品サービス、またXRビジネスへの期待としては、医療分野への意見が多くありました。たとえば、「医療現場における遠隔診療によるセカンドオピニオンの充実に期待する。」(37歳、男性、自営業)、「患者としての治療の選択肢の拡充ももちろんだが、医師等の医療従事者の働き方の改革につながれば良いと思う。」(30歳、男性、会社員)と、働き方の改革につながるとする意見もありました。また、災害地の状況把握や人命救助、シミュレーターなどへの期待も挙げられました。5G時代におけるXRビジネスは、豊かな社会づくりにつなげてゆくことが期待されます。

 


(参考)


『5G時代におけるXRビジネスの市場展望、市場開発に関する調査-ローカル5G注目!XRコミュニケーション、VTuberなどが拓く未来ビジネス-』 https://www.aqu.com/5g-xr/

簡易型脳波計、将来的に、家庭に普及の可能性!  
高齢者の場合、認知症予知診断に関心!2,100人意識調査


簡易型脳波計、将来的に、家庭に普及の可能性。高齢者の場合、認知症予知診断に関心!ある調査会社が会社員、公務員、経営者など2,100人を対象に意識調査を実施したところ、そんな結果が得られた。

調査によると、簡易型脳波センサー(脳波計)、ブレインマシンインタフェース(ブレインコンピュータインタフェース)について、その利用用途として、どのような分野に関心があるかを質問したところ、「認知症」(68.1%)が最も多く、続いて、「うつ病、統合失調症」(58.9%)、「ストレスチェック」(57.3%)、「睡眠判定」(54.7%)、「発達障害」(53.0%)、「集中力養成」(51.4%)、「効果的学習」(50.2%)となった。これらはみな、50%を超えている点が注目される。とくに、「認知症」は3人に2人が関心を持っている。この他としては、パーキンソン病、てんかんなど発作性疾患、健康食品、飲料、嗜好調査、、居住空間、イメージトレーニング、エンターテインメント、VR、感情分析、感情アナライザー、予備的健康診断、遠隔見守などがある。

簡易型脳波計の「認知症予防診断(アプリ)」について、将来的に、「使ってみたい」と回答した人は、全体では、46.3%であったが、50歳代では、49.5%、60歳以上では、59.6%と、高齢者になるにつれて、欲求度が高かった。将来的に、医療機関での脳波診断とともに、医療機関との連携により、簡易型脳波計が家庭に拡がってゆく可能性があるとみている。