三間飛車対居飛車穴熊の戦型となり、図は終盤の入り口です。
駒割りは金桂交換で後手の駒損ですが、後手は馬付きの堅い穴熊で、先手は７六銀が目標になるの駒なので、総合的には難しい勝負でしょう。
△５九飛
普通は銀に当たるように△７九飛と打ちますが、▲５五歩が桂にヒモをつけつつ後手の馬を遮る非常に効率の良い手になります。あえて５九から打ったのには狙いがあります。
▲５五歩
本譜のことを考えると▲８二竜も有力でした。△６六馬には▲７七歩と打って次に▲６七歩で馬を追い払えば簡単には攻めることはできなさそうです。
△４三桂
７九から飛車を打っているとここで▲４四香で受かりますが、この場合は△５五桂▲３七金寄△４三歩があります。このための△５九飛です。
▲６四竜△５五飛成
飛車から行くのが好手。△５五馬は▲６八竜△４五馬▲５九竜で決まりません。
▲６五銀
▲同馬△同馬▲４一竜△４五歩▲３七金打△３五桂打▲同歩△同桂(参考図)はあると思いましたが△８三角も先手で入る形で、駒損なので形勢は難しいかもしれませんが後手が勝ちやすい展開です。
△４五竜▲同歩△５五角
こうなると後手は手順に竜を取り返すことができます。以下は取った飛車を６九に打って８九桂を補充できる形で、攻めが切れなくなり勝ち切ることができました。