「ただいま」
2週間ぶりの我が家。
幸せ。
今日は木曜日。
日曜日に病院へ戻る。
3泊4日の外泊だ。
白いベットじゃなくて、色んな色が使われているベット。
病室とは違い、圧迫感がなくて開放的なお部屋。
虹翔も自分のベットでごろんとできて、嬉しそうだった。
先生に、移植が始まるとなるとなかなか家に帰れなくなると言われたから、この外泊中に、面会制限で会えない家族に会ってもらおうと連絡をした。
次の日にはさっそく、私のおじいちゃんとおばあちゃんと妹が来てくれた。
「虹翔会いたかったよ〜」
って、みんな久しぶりに会えて嬉しそうだった。
虹翔もとっても嬉しそうで、ニコッと微笑んでいた。
虹翔の診断がついて、その原因が遺伝子だと知って、おばあちゃんはごめんねって言ってた。
ばーばが変わってあげられたらなって、涙ぐんでた。
だからそれは違うよって。
ばーばのせいじゃないよって。
虹翔頑張ってるから、大丈夫。
そんなこと言わないでって言った。
でも、もし将来虹翔が結婚して、子供が産まれて、その子が遺伝子の病気だったら。
きっと私も、同じことを思うんだろうな。
治れ治れ、ってずっと虹翔をさすってくれていた。
病気なんか飛んでけって。
虹翔は本当によく頑張ってくれていて、最近では手を顔に持ってこれるようになった。
時々右手が口にもいく。
成長、成長。
そういえば、数日前、やっと千羽鶴を折り終えた。
パパが前に親友と千羽鶴を作ってくれて、すごいなぁって感動して。
虹翔がPICUに入った時、私も千羽鶴を折ろうって決めたんだ。
自分にできることって何だろうって考えた時、すぐに思いついたのが千羽鶴を折ることだった。
ベットの上で目を開けない虹翔の横で、歌を歌ったりお話をしながら、1つ1つ「元気になりますように」って気持ちを込めながら折った。
面会時間になる前、面会が終わってから、時間を見つけては折り続けた。
1人で時間を見つけて折るとなると、結構かかって、2ヶ月くらいかかったかな。
やっと、あとは糸を通すだけのところまできた。
ママの思い、届きますように。