NHK大河ドラマは、来年は「明智光秀」をやるとか・・・

困ったときの光秀か・・・

だが、古代史も面白いのですぞ。

ただ、古代史の場合、『天皇』が主役だから、何かとややこしい?

いろいろ大人の事情というものは面白いことを駄目にする。

正月、初詣を思うとき、なぜか福岡市の香椎宮を想い出した。

香椎宮のご祭神は、神功(じんぐう)皇后である。

古代史に精通している御仁には超有名な御方=『神功皇后』。

じつは『古事記』『日本書紀』は、神武天皇(初代)から天皇のことを書いてある。

いわば天皇紀なのである。

ところが何故か「神功皇后」は歴代天皇に交じって登場するのである。

皇后で一巻設けてあるが、他に例はなし。神功皇后だけである。

『日本書紀』でいえば、仲哀天皇と応神天皇の間に書いてある。

仲哀天皇は、夫。 応神天皇は、息子。 夫仲哀は第14代天皇。

仲哀天皇は、景行天皇皇子である日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の第2子。

 

日本書紀に拠れば、仲哀天皇は、『熊襲』が叛いたと言うことで、

九州征伐に乗り出す。熊襲なる輩はまったくけしからん!

なんせ、大和朝廷のいうことをきかんのだから・・・

(その熊襲の末裔が我々熊本人)

すなわち、崇神天皇から始まった天下統一、

そして、じいさんの景行天皇や父日本武尊が果たせなかった九州征伐を

仲哀天皇は自分の手で成し遂げようというわけである。

何故か北陸に居た妻の神功皇后を九州に行くよう命じた仲哀天皇。

二人は穴戸(山口県)で合流し、強力な軍隊を率いて、

博多へ到着、香椎に陣を置いた。

問題はここから・・・

いよいよ九州のけしからん奴らを退治するのかと思いきや、

神功皇后さま、なぜか九州をやらずに、朝鮮征伐をやるべきだと、

夫仲哀に進言するのである。ええーっと仲哀が言ったはず。

神功には神の信託があって、まずは朝鮮からやるべきと・・・

当然、夫の仲哀は怒り出した・・・

その晩、神功はお琴を弾いて差し上げた・・・

その音色が終えたところ・・・なんと夫仲哀は死んでいたのである!

暗殺・・・これはたぶん妻神功のしわざ・・・だと私は思うのである。

なぜなら、妻は、夫仲哀の遺体を穴戸に隠した・・・

その遺体を隠し、夫殺害に関与したのは、

愛人の武内宿禰であった?!

その後、神功皇后は、朝鮮征伐を成功させ、

博多の人々から、大歓声で迎えられるのである。

しかし、神功皇后は、九州のよからぬ奴らを退治する!!

すなわち、羽白熊鷲、田油津媛である。いくさのすえ此奴らををやった。

この田油津媛さま、じつは卑弥呼の子孫だという説がある。

私もその説を採る。

田油津媛(たぶらつひめ)は、現在の福岡県みやま市(旧瀬高町)にいた、

九州最大の勢力を持つお姫様だったのだ。

神功皇后は、この田油津媛を殺害するに及び、

ここに、九州征伐をも成し遂げたのである。

 

神功皇后さま、ご安心なされたのだろう、御子の応神を御産みになられた。

この応神は、武内宿禰がパパとする説がある。

私もその説を採る。つまり、愛人の子をもうけたのである。

九州博多で生まれた応神天皇は、そののち大阪で天皇となる。

【その応神の御子が仁徳天皇である(世界遺産となった大仙古墳の主)】

ここに河内王朝が誕生したのである。

 

酷い、そしてむごい。

大和で父と母の帰りを待っていた仲哀・神功の御子たち・・・

無惨にも、母によって殺されてしまうのである・・・

 

ああ、歴史(事実)は、小説より奇なり!!