じじつは事実 うそは嘘!
日本の古代史学は、低迷していると言わざるを得ない。
小中高校の歴史の教科書。書いてあること・・・う~~~ん、むなしげ。
帥升は出てこない。卑弥呼はちょこっと。崇神天皇~仲哀天皇(神功皇后)の軍事力による九州征伐も書いてない。書いてあるのは、縄文土器、土偶、竪穴住居、狩猟生活、弥生土器、銅鏡、稲作の普及、古墳・・・これで歴史か? 日本史の教科書は面白くない!
歴史学とは、現存する古文書・文献をもとに5W1Hを描くという大原則があるはずだ。そして、それらに書いてあることが事実かどうか検証していくのが、考古学である。
その考古学に大いに期待しているのですが・・・
学者さんはたいへんですよね。いろいろなしがらみ・世渡りが目の前にあって・・・
もし、自分の地位や名誉のために事実から目を背け、事実をねじ曲げるなどということが・・・ まさか・・・
私が各地を巡って学芸員さん方の話を聞けば、大学の研究には派閥があるとのこと。
歴史学の御偉い先生方にも、派閥があるとか・・・
私が知りたいことは、事実です。その時、誰が何をどうしてどうなったのかをきちんと書く。歴史学の使命はそれ。
事実を明らかにする、それだけです。
『卑弥呼物語』の主人公、卑弥呼に関して言えば、ひとり邪馬台国論争が花盛りでした・・・??卑弥呼が、大和に居たのか、九州に居たのかで、その後の歴史が大きく変わってくるので、その都した所を確定することは、たいへん重要だと仰る。
しかし、その挙げ句の果てが「お国自慢的な」 卑弥呼は○○に居た! みたいな説のオンパレード・・・ああ・・・そこにマスコミがのっかかる・・・
鼻息荒く「邪馬台国は、大和にあったと決まっているだろ」と仰る御偉い先生。
また、魏志倭人伝に書いてあることは、事実ではないと仰る御仁が、なぜか卑弥呼だけは、ちゃんといたんだと言い張られる。あああ・・・・
そのちゃんと居た卑弥呼の生涯は、如何なるものであったのか、書いてない!
歴史学とは一体何だろうか・・・大人げない。

分からない事だらけの卑弥呼の時代の歴史。ならば、今現在分かっていることは何か・・・その分かっていることから、どのような歴史が描けるのか・・・
言うまでもなく、歴史は、科学でなければならない。魏志倭人伝・記紀に描かれていることと、これまでの考古学・民俗学の成果をひとつに纏めれば、ある答えを出すことは可能であろう。それをさらにあらゆる角度から検証してゆけば、事実に近づけることは、分かりきったことだ。殺人事件の犯人の完全犯罪を見事見破り、その手口を明らかにするが如く、分かっていることを積み重ねて、歴史的事実に近づこうとする、これが私の残された生涯でやるべき事だと思っています。
                                                                  生田 魅音