不穏なとこでインターネット更新が止まっているのもあり、
自戒と報告を兼ねて記事にしてみる。
大人なんだから外部に出さなくていいのよこういう話、とも思いつつ、ひょうひょうと宣伝に戻るのも違うわねと思いまして。
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疲労が私の首をとりにきました。
わたくしは舞監、主宰と相談し、
小屋入り直前で休養を取らせていただいていました。
『かわいいチャージ'19』本日再合流。
降板しないで全部詰め込むので観ていただきたい。
というお話です。
長いのでまとめるとそういう話です。
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昨今、小劇場周りで話題と問題になっている「降板」というものがあります。
興業が決まってから役者ないしスタッフが辞める(降りる)ことです。
小劇場文化はちっちゃな世界ですが、だからこそ、私も、このところ降板多いな〜と漠然と感じていました。
インフルエンザなど体調不良、稽古本番中の怪我、現場でモメる、仕事観の違い、契約に差異がある、単に飛ぶ、さまざまな理由で今日もどこかの団体が「降板」を出しています。
払い戻しや連絡が大変なスタッフ、急な登板に心血注ぐ役者陣、残された人は『それでも前を向いて一丸となって作品を作ります』しか言えなかったり、
つまりは、昔からあるし良くあることになっちゃってるけど大変なことです。
私も急遽登板したり、スタッフが降板する騒動を体感してきたのですが
自分が降板を考えるとは思わなかったです。今年に入るまでは。
Twitterとかでもたまに流れてくる「寝ないと倒れます!休養とりましょう〜!」というツイート、(漫画家さんに多いような気もするけど、)あれヒトゴトだと思ってたんですよね。
全然違いました。
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つらつら書きます
前兆があったかと言われればあんまりわからんのですが、多分去年の終わりくらい?、来年は舞台引き受ける頻度を減らそう〜と考えてる時期から実感が伴ってきたように思います?
「顔見せの期間」を設けて出来るだけ多くの人目につこうという意思のもと、
1〜2週間の稽古期間を経て、月1〜月2で芝居をし、ようやく「あの人色んなところにいる」とお客様に思っていただく。
傍ら、なんか台詞の馴染みが遅いな、何観てもさほど感銘は受けないな、インプットアウトプットが雑になっているのではないか、いや私は凡才だから丁寧に詰んでいくしかないじゃん〜と
漠然と。
それでも数年先まで引き受けた舞台があるわけで、数は減らしながらも、自分がやりたいから引き受けてんだと言って。こなさず、ひとつひとつ。
(芝居つくるのに物凄い体力と精神力を必要とするので、ある程度で間に合わせることはできない)
副業役者は私は悪いと思わないので、社会を学びながら芝居をやっているのだけれども
そのうち少しずつ副業の仕事内容が増えていって、演劇界隈以外での人間関係の作り方を目の当たりにし(割愛するけどこれも疲弊のもとだな)24時間ほぼ週7稼働になっていき、
で、気がつけば、
休みの日にほぼ起き上がれなくなり
場所や時間の間違いなどケアレスミスを起こしだし
休んではならない時に物理的に力が入らない、目眩が止まらない、聴力が落ちる、集中できない、気をつけて乗った電車なのに停車駅で立ち上がれない、連絡するにも意識が朦朧とする、
だましだまし仮眠をとっても同じ症状が続いて仕舞いには知らん駅にいて迷子にもなり、
このままでは本番に支障をきたすのが明白、いま降板して、誰かに芝居を作ってもらった方が良いのではないか。
という考えに至ります
原因は多分きっと十中八九「疲労」。
そんなの管理してこなかった自分が悪いのだと思いますし引き受けたからにはやろうよ大人なんだしね?わかるよそれはね芝居が好きで人間が好きな自分が一番わかっているのですが私が休息にゴーサインを出しても無名でそんな権限あるわけない許されない星澤がノーと言ってきたから今までSOSが出せなかったわけで、そも稽古とは居るものだし台本は夜通し読むものでアイディア勝負じゃんと思ってきたもんだから、結局潰れそうになり、巻き込んで潰すのは嫌で周りにも芝居にも失礼すぎるだろうと降板を視野に入れた(しないけど)。
改めて、身勝手な話だねと思いました。降板騒動はいつだって身勝手だな。なんだこの記事。
しかし、人間はまじで肉の塊なんだなと思い知らされました。
脳が停止すると思ったより何もできなくなります。しかも少しずつ停止していくみたいです。一気に来たらそれは脳卒中とかになるんじゃ…?
人間生きている限り身体が大事だし電気信号で成り立ってるタンパク質なんだよ。
立って歩いてるだけですごい。
ご心配ご迷惑をおかけしている関係者の皆様、誠に申し訳ございません。
なんか星澤が不穏だな〜〜と思った方がいたら殊更すみません。
生きております。
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もうちょっと続きます。
なぜ、降板に至らなかったかは
今回出演する劇団人間嫌い主宰の岩井さん、舞監の佐藤さんが判断してくださったから。
共演者が待っていてくださるから。
私が恵まれているからです。
他にないです。
そもそも、未来この先もっと動けなくなってたかもしれない所を、提案・判断頂いたお陰でなんとかこうしていられてるんですよね(自己判断では動こうとして動けないとこで止まってしまった)。
実際にどなたがどう考えているかなんてそりゃわからないそりゃそうだでもさ、結果として全セクションに待って頂けてる状態、トップの判断を受け入れてくれている状態、というかトップが休養を受け入れてくれているから
私は首の皮一枚繋がった状態、ならば面の皮だけは厚く、全力で回復して世界観に注力しなければならないと思えています。
感謝とか、ギリギリ感を全部詰めてやらねばなりません。
人に助けられています。
ほんとそれだけです
今回改めて降板問題と身体というものにぶちあたって、今後いろんな見方や仕事の受け方変わるなぁと痛感しているところ。です。
ただ恵まれて休養取れているけど、この判断がなかったらどうなってたんだろうとか、人間休息だいじだなとか、ご飯は食べましょうとか、当たり前のことを我が事として考えるようになりました。
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で
できるならば
この記事を見た方みなさまに、今回のお芝居、ご来場いただきたいのです。
『かわいい』に囚われて『かわいい』に救われながら、現代女性達が生きていく群像劇です。
目で見て可愛い、聞けば言葉の殺陣、ナイフ振り回し防御を固めてるような不思議で魅力的な世界です。
からだを理由にしてたくないけど、やっぱり観ていただきたいので
『かわいいチャージ'19』
人間嫌い
2019/11/1(金)〜11/4(月祝)
かわいいものがすきなアイは、メイド喫茶「KAWAII CHARGE」でアルバイトを始めた。
そこは可愛いに囲まれた憧れの世界。愛されたくて愛したくて仕方ない、地に足ついた世界があった。
可愛いに囚われた女達が生きて生きて生きていく1時間半、
”おじさんが笑ってメンヘラが泣く”人間嫌いの名作群像劇をリクリエーション!
【ご予約】
https://ticket.corich.jp/apply/102468/006/
私の役柄的に、「舞台に立つこと」と「続けること」がこの記事内容以上に体現できるお話だなと思いますし、
これまた勝手な話ですが倒れていた分、広報ができておりません。
私から座組に出来る恩返しはきちんと舞台に立って、多くの方に観ていただくことだなと思うのです。
いつでもどの興業も観てほしいんだけど、あらためて。
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倒れちゃいましたが、来年も年末ごろまでお芝居の予定がございます。
鬼が笑うどころじゃないですが、お互い元気に劇場でお会いできますように。
ご報告と広報とケジメを兼ねて、記事にいたしました。
長々とありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。