星澤美緒の星めぐりのうた

星澤美緒の星めぐりのうた

お芝居と音楽と白昼夢とウイスキーで出来ている。
出演情報&あたまのなか。

今後はこちらで更新いたします。
https://note.com/hoshizawamio
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不穏なとこでインターネット更新が止まっているのもあり、

自戒と報告を兼ねて記事にしてみる。

大人なんだから外部に出さなくていいのよこういう話、とも思いつつ、ひょうひょうと宣伝に戻るのも違うわねと思いまして。



ーーー



疲労が私の首をとりにきました。

わたくしは舞監、主宰と相談し、

小屋入り直前で休養を取らせていただいていました。

『かわいいチャージ'19』本日再合流。

降板しないで全部詰め込むので観ていただきたい。

というお話です。

長いのでまとめるとそういう話です。



ーーー


昨今、小劇場周りで話題と問題になっている「降板」というものがあります。

興業が決まってから役者ないしスタッフが辞める(降りる)ことです。

小劇場文化はちっちゃな世界ですが、だからこそ、私も、このところ降板多いな〜と漠然と感じていました。


インフルエンザなど体調不良、稽古本番中の怪我、現場でモメる、仕事観の違い、契約に差異がある、単に飛ぶ、さまざまな理由で今日もどこかの団体が「降板」を出しています。

払い戻しや連絡が大変なスタッフ、急な登板に心血注ぐ役者陣、残された人は『それでも前を向いて一丸となって作品を作ります』しか言えなかったり、

つまりは、昔からあるし良くあることになっちゃってるけど大変なことです。


私も急遽登板したり、スタッフが降板する騒動を体感してきたのですが

自分が降板を考えるとは思わなかったです。今年に入るまでは。


Twitterとかでもたまに流れてくる「寝ないと倒れます!休養とりましょう〜!」というツイート、(漫画家さんに多いような気もするけど、)あれヒトゴトだと思ってたんですよね。

全然違いました。



ーーー


つらつら書きます

前兆があったかと言われればあんまりわからんのですが、多分去年の終わりくらい?、来年は舞台引き受ける頻度を減らそう〜と考えてる時期から実感が伴ってきたように思います?


「顔見せの期間」を設けて出来るだけ多くの人目につこうという意思のもと、

12週間の稽古期間を経て、月1〜月2で芝居をし、ようやく「あの人色んなところにいる」とお客様に思っていただく。

傍ら、なんか台詞の馴染みが遅いな、何観てもさほど感銘は受けないな、インプットアウトプットが雑になっているのではないか、いや私は凡才だから丁寧に詰んでいくしかないじゃん〜と

漠然と。


それでも数年先まで引き受けた舞台があるわけで、数は減らしながらも、自分がやりたいから引き受けてんだと言って。こなさず、ひとつひとつ。

(芝居つくるのに物凄い体力と精神力を必要とするので、ある程度で間に合わせることはできない)


副業役者は私は悪いと思わないので、社会を学びながら芝居をやっているのだけれども

そのうち少しずつ副業の仕事内容が増えていって、演劇界隈以外での人間関係の作り方を目の当たりにし(割愛するけどこれも疲弊のもとだな)24時間ほぼ週7稼働になっていき、


で、気がつけば、

休みの日にほぼ起き上がれなくなり

場所や時間の間違いなどケアレスミスを起こしだし

休んではならない時に物理的に力が入らない、目眩が止まらない、聴力が落ちる、集中できない、気をつけて乗った電車なのに停車駅で立ち上がれない、連絡するにも意識が朦朧とする、

だましだまし仮眠をとっても同じ症状が続いて仕舞いには知らん駅にいて迷子にもなり、


このままでは本番に支障をきたすのが明白、いま降板して、誰かに芝居を作ってもらった方が良いのではないか。

という考えに至ります



原因は多分きっと十中八九「疲労」。

そんなの管理してこなかった自分が悪いのだと思いますし引き受けたからにはやろうよ大人なんだしね?わかるよそれはね芝居が好きで人間が好きな自分が一番わかっているのですが私が休息にゴーサインを出しても無名でそんな権限あるわけない許されない星澤がノーと言ってきたから今までSOSが出せなかったわけで、そも稽古とは居るものだし台本は夜通し読むものでアイディア勝負じゃんと思ってきたもんだから、結局潰れそうになり、巻き込んで潰すのは嫌で周りにも芝居にも失礼すぎるだろうと降板を視野に入れた(しないけど)


改めて、身勝手な話だねと思いました。降板騒動はいつだって身勝手だな。なんだこの記事。



しかし、人間はまじで肉の塊なんだなと思い知らされました。

脳が停止すると思ったより何もできなくなります。しかも少しずつ停止していくみたいです。一気に来たらそれは脳卒中とかになるんじゃ

人間生きている限り身体が大事だし電気信号で成り立ってるタンパク質なんだよ。

立って歩いてるだけですごい。


ご心配ご迷惑をおかけしている関係者の皆様、誠に申し訳ございません。

なんか星澤が不穏だな〜〜と思った方がいたら殊更すみません。

生きております。



ーーー


もうちょっと続きます。

なぜ、降板に至らなかったかは

今回出演する劇団人間嫌い主宰の岩井さん、舞監の佐藤さんが判断してくださったから。

共演者が待っていてくださるから。

私が恵まれているからです。

他にないです。


そもそも、未来この先もっと動けなくなってたかもしれない所を、提案・判断頂いたお陰でなんとかこうしていられてるんですよね(自己判断では動こうとして動けないとこで止まってしまった)

実際にどなたがどう考えているかなんてそりゃわからないそりゃそうだでもさ、結果として全セクションに待って頂けてる状態、トップの判断を受け入れてくれている状態、というかトップが休養を受け入れてくれているから

私は首の皮一枚繋がった状態、ならば面の皮だけは厚く、全力で回復して世界観に注力しなければならないと思えています。

感謝とか、ギリギリ感を全部詰めてやらねばなりません。

人に助けられています。

ほんとそれだけです



今回改めて降板問題と身体というものにぶちあたって、今後いろんな見方や仕事の受け方変わるなぁと痛感しているところ。です。

ただ恵まれて休養取れているけど、この判断がなかったらどうなってたんだろうとか、人間休息だいじだなとか、ご飯は食べましょうとか、当たり前のことを我が事として考えるようになりました。



ーーー



できるならば

この記事を見た方みなさまに、今回のお芝居、ご来場いただきたいのです。


『かわいい』に囚われて『かわいい』に救われながら、現代女性達が生きていく群像劇です。

目で見て可愛い、聞けば言葉の殺陣、ナイフ振り回し防御を固めてるような不思議で魅力的な世界です。

からだを理由にしてたくないけど、やっぱり観ていただきたいので



『かわいいチャージ'19

人間嫌い

2019/11/1()11/4(月祝)


かわいいものがすきなアイは、メイド喫茶「KAWAII CHARGE」でアルバイトを始めた。

そこは可愛いに囲まれた憧れの世界。愛されたくて愛したくて仕方ない、地に足ついた世界があった。

可愛いに囚われた女達が生きて生きて生きていく1時間半、

おじさんが笑ってメンヘラが泣く人間嫌いの名作群像劇をリクリエーション!


【ご予約】

https://ticket.corich.jp/apply/102468/006/






私の役柄的に、「舞台に立つこと」と「続けること」がこの記事内容以上に体現できるお話だなと思いますし、

これまた勝手な話ですが倒れていた分、広報ができておりません。

私から座組に出来る恩返しはきちんと舞台に立って、多くの方に観ていただくことだなと思うのです。

いつでもどの興業も観てほしいんだけど、あらためて。



ーーー


倒れちゃいましたが、来年も年末ごろまでお芝居の予定がございます。

鬼が笑うどころじゃないですが、お互い元気に劇場でお会いできますように。

ご報告と広報とケジメを兼ねて、記事にいたしました。


長々とありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

『いつかの文化祭』終演しました。
ご覧いただいた皆様、
いただけなかった皆様、
仲間になった仲間たち、
観測者のみなさま、
これまで関わった全ての方々に
ありがとうございました。


【朗読劇の葡萄ヶ丘学園3年7組】

【ゲストきのぴー、脚本流久里さん、MCわにちゃん】

【ゲスト宮原さん】


まるいちねん、
多分ここでしか会えない方々に
会ったんじゃないかと思う。
いや今後も会いたいよ。


今回は何ていうか
一年通した最後の答えではなくて
このキャスト陣でまた何かやりたいねって、海羽ちゃんと松田が企画してくれたイベントで。
個人的にはそれがすごく嬉しかった。
一芝居終えて離れてしまったりする一期一会の世界で、また会えたことが。

線引きは難しくて、結局懐かしい話に花が咲いたなと思う。
仕方ないよね。
ノリがもう、安心感が段違い。
本を開けば皆がやりたい事がわかる。
口を開けばうるせーうるせー

勿論私達だけでなく
皆様あっての同窓会で、
直接ありがとうって言える場に参加できて本当によかったです。
それだけでも幸せ者なのに、
暖かい拍手のみならず、話しかけて頂いたり、サイン集めてくれたり、差し入れも頂いたり、お写真撮っていただいたり、
私と写真撮ると呪われますよとか言ってる場合じゃないしマジで現実見て。
こんなにもあたたかいじゃないか。
ありがとう。ありがとうございます



で、

ぶっちゃけ疑問に思われがちだったから言っておくと、私でこの子がやりたいからやったの。この子が好きで、この子を幸せにしたかったから全部やったのだった。おわり。シンプル!
マジでめっっっちゃ聞かれたし私も私で急遽代役登板してから1年間何でなんだと思ってたけど、
好きだったんだ。譲れなかったのだった。簡単な理由。諦めなかっただけだ。そういう時もあるのだ。


【ブロマイド撮影に緊張する私】


ただ欲の塊だった子が、人と関わることを覚えて、人を慮って言葉を発せるようになったこと。
誰かの理想を叶えるために持てる力全てを使ってみること。
善悪を通り越した生きるための術。
許しのマリアになりたかった努力型。
この世界のどこかに貴女がいるなら友達になってほしい。

この役のイメージが強い、と言って頂けたりもして、とはいえ他にも沢山の脚本と役を体に通してきてはいるわけで、へーそうなんだなーすげーなーって別次元の私が嬉しくも不思議な顔している。
それだけ貴女に近づけたんだろうか。
私はそんなに強く生きられんぜ、と思ってたけど、見習って変えたこと沢山あるな。怖くても意見したり話し合って解り合ったり、できるようになったかも。
結局この世界が好きなのは同じかも。
諦めの悪い所は貴女に似たのかも。
愛してもらえてたね。
すごいことだね。

葬る、という言葉は好きではなくて、
思い出せばいつでも居るくらいの大きさになれてたらいいな、と思う。
思い出すことは観測することで、
深淵を覗くみたいな?やつ?
その時には向こうのあの子も何となく思いを馳せているんだきっと。

小道具は来た方にお持ち頂いたし、
(1日目に時計、2日目は眼鏡…とCDを)
私に役を下ろすことはないだろうけど
貴女と一緒に私も成長したはずだ。
消えた感じはしない。

またすぐ会えますでしょ。



企画してくれた海羽ちゃん、松田、
脚本をいただけた流久里さん、
ご一緒した皆、
こと大好きなマリア、
来てくれた皆様へ。
『またどこかで、お会いしましょう』




えっと
年内まだまだ舞台あるので、
何卒よろしくお願い申し上げます。
面白い世界はまだまだあるぞ!


人間ではないものを作ったので
また使うかもしれんし備忘録


ミックスドッグス×埋れ木
コラボ公演
『空の花壇は香らない』
2018.8.23〜8.28
AI アイ役でした。
ありがとうございました。



本当に疲れたらしい。
打ち上げでボウモア飲んで美味しくて、帰宅即ぶっ倒れて寝た。帰宅中にもう足が動かなすぎて転んでしまった。無事に帰宅するまでが芝居とはよく言ったものだなあ。悔しい。

大千秋楽を観てくれたフジタタイセイ氏が「随分と危険な橋を渡る演技プラン、本筋とは別の世界線」と評していたので、(自覚なかった、果たしてそうだろうかの確認も込めて)何かにまた使えるだろうかと書き留めておく。
ネタバレとか種明かしに読めたら面白いかもしれないけど、そんなに大層なものではない。組み立ての備忘録。

罪人に感情を教えられて最終的に泣く機械、を人間がやるにあたって
最初は整理が全くつかなくて困った。
演出ミクドク奥田さんと細かく細かく作っていった。
相手役・埋れ木の新開くんと毎日のメンタルやテンションを確認しながら、取りこぼさずに、集中してコミュニケーションを重ねていった。と、思う。


☆ゼロ場
オープニングチェイス。エンタメ系ではよくあるキャラクター紹介、芝居の質感紹介の場でもあるのでどこまで華やかにしていいのか迷った。「人間ではないこと」「人を見るということ」を選択。
ロボットの動きと言われるポッピングは筋肉量的に出来ないので、人間らしい無駄を省いて関節を動かすことにした。大掛かりなごっこ遊び。

☆一場
感情のない、を冷たい、に訳すと何もかもが上手くいかなくなるので、赤ちゃん状態でスタート。善悪がわからない・世界を知らない・真っさらなだけにした。
出来る限り仕事量を減らすこと、言葉で理解すること、思考速度で人を翻弄させたい、が最初の演出オーダー。
稽古中はどう動いていいのかサッパリわからなくなった。自由に身勝手に動く、何考えてるかわからない移動は演出。移動のミザンスがついてぐっと面白くなった。
モノであることを当たり前にしたら運転用である誇りがすんなり理解できた。自分に話しかけられていないのに反応する箇所については、アンドロイドという単語で相手を認識しだすルールを付けて解決。
動作はペッパー、音声はSiriを採用。
やってることはコント。
第一声の「はい」が稽古中なかなかしっくり来なかったので、ラストの「はい」と掛けて解決。Siriのポポンって音と同じイメージ。

☆二場
興味度合いの引き上げ、声にだけ感情を乗せていくこと。
稽古中はただのコントになりがちだったので、トンチンカンな受け答えだけではなく考える・知らない世界を見る方面にシフト。検索結果のテンポは何世代か前のSiriとグーグルから。
相手を見るか視点だけぼかすか悩んで、見る方を採用。無駄に見る。よく見る。
初めて「怒る」シーン、感情はバグであるという演出オーダー。低い早いトーン・反射で行動しただけ、に行き着くまで色々やった気がする。
考えた結果を反芻しながら口にする、も初めて出てくる要素。考えていることと口に出す内容の差、話しながら変わっていく言葉は極めて人間らしいと思う。この時点で彼女は人間に近い。
休憩する際の選択「急にモノになる」が「だらしなくなる」チョイスなのは奥田さん案。こう反芻していくと動作ひとつ、間ひとつ取っても演出が多い。すごい。
スリープモードで目が開いたまま停止するのは稽古中やったけど怖いからボツになった。(どーでもいい特技として、3分くらい目を開けていられる)

☆三場
なんでもやってみる、ヘコタレナイこと。
嫌われること、悲しいを知ること、それがマイナスかプラスかは考えないように作ること。
中心にいるのに話の本筋からは置いてきぼりでいいと思った。登場人物の人生談義から外れたところに置いた。
この時点でアイは自分からコミュニケーションを取りに行くようになっているので「ニュアンスを理解する・やり取りが成立しすぎる」ことのないようにした。
埋れ木の核弾頭・なっちゃんが面白すぎて笑わないように必死。心の死と書いて。
ミクドクのジェットエンジン・幾世に対する「はい」は完全にラーメンズ片桐さんの「はい」がモチーフ。
唐突な英語「love」は脚本・埋れ木磨介くんのオーダー。発音はグーグル翻訳。

☆四場
埋れ木・新開くんとのやり取り。稽古中、ボケようと思えばいくらでも煽れる台詞ばかりだったので、最初は笑いながら作った記憶がある。
陣内智則さんの音声コント、ラーメンズのバニーボーイ、ファービー、プリモプエルなどの喋る人形がモチーフ。
最終的には受け答えでイライラを煽ることじゃなくて、声に楽しさを乗せることで岸くんを疲れさせることにした。
岸くんとアンドロイド感を擦り合わせるか話したけど、別にいいか〜ってなった。製造元が別だし。
自分の話じゃないけど、森さん役タカラくんの「熱血良いヤツ滑り芸」はとても良かった。森の「わかるだろ?!」の後、新開くんが全然わかんないよって顔でこっちを見るので、せっかくだから「全然わからないけど熱心な顔」を返すことにした。

☆五場
出てないから一言感想
ミクドク津山&まいちゃんの、等身大の、すごくちっぽけな仲間意識と友情。宇宙船という設定と犯罪の大きさが対比される。
なっちゃんの芝居に楽屋で大爆笑。

☆五.五場
ゼロ場の続きの一瞬。罪は罪であり、互いに告白したところで何も晴れやかにならないと思うんだけど、でもどっか爽やかに告白していく皆とのちぐはぐな距離感。「喋ることで禊になる」はAIにはわからない。

☆六場
出てないから一言感想
このシーンとても好きなんだよなあ。ミクドク伊藤くんの谷口が可愛い。伊藤くんはプラン立てで芝居しているより、そうするよりどうしようもない、四面楚歌の方が輝く気がする。幾世とタカラの2人のシーンを袖で聴いていて、役の精神年齢と実年齢の差分が見えるのが良いと思っていた。

☆六.六場
カウントを取りながら一人で作業するのはしんどいんだと知る。表情の練習。おそろしいシーンだった。ここまでで一区切り。

☆七場
岸くんが大声を出す時に実はすでに裏にいる。
「邪魔ですか?」の一言は上手い方がいいとの演出オーダー。わざわざ表現しようとする感情はネガティブなものだけの方がいい、との脚本家オーダー。
稽古序盤、アイのキャラクターを決めていくにあたってすごくラフに剽軽に作った時がある。結局理想の女性AIには落ち着いたが、喪黒福造のような急激な距離の詰め方、を少し残した。相手が困っているのに自信を持ってお届けする感じ。
無垢に間合いをぶっ壊す狂ったリズム感がほしくて、アンパンマンの戸田恵子さんをモチーフに追加。
コミュニケーションの正解がわからないまま沢山喋ること、かける言葉に心理的距離感が生まれること。
先輩と話している時の感覚。
「理性と身体感覚が別になる」を稽古でひたすら擦り合わせてもらったからなのか、不気味の谷を超えるシーンになった。発音記号でいう曖昧な音をたくさん持ち出す。割り切れない感覚に溺れる一瞬について「立ち直る」「覆す」「跳ね返す」とか様々な言葉で演出をもらった。
理解する、落ち着く、噛みしめる、だけではない要素として「感謝する」を利用。人生輝いてる人の原動力はシンプルで当たり前のほうが、ある種嫌味があっていいと思っている。嬉しいな困っちゃったなぁみたいな。
嫌味の成分でいうなら「自分で相談してきたくせに答えが決まってて背中押されたいだけの女」はワンティースプーンだけ入れた。性格が悪い。

☆八場
善悪はまだそんなにわからんので、岸くんに頼りっぱなし。嘘をつくこと、嘘がつけないこと。
提案したことでなぜか踊るって返答が返ってくる面白さ。振り付けの妙もあって、なんでこんなことをしているのかのゲシュタルト崩壊。よくわからん出来事を良しとすることで、必要以上のことをする鈍感力。これまで処理してきた工程はだいぶ無くなっている。

☆九場
興味と好奇心で突き進んでしまうことを「輝いて」と表現した演出オーダー。私曰く「肉は焼けばうまい」ことに気付くシーン。
壊れたら無くなってしまうのは理解できても、無くなることでどうなるかまでわからない。と言葉で書けば単純なんだけど塩梅が難しかったはず。「なんかそれは良くない気がする」感覚の先は岸くん頼り。その時新開くんが出してきたものに乗った。一番プランがないシーン。全幅の信頼。
このシーンで同情が売れるようになっているので、物語上の中目的は解決。
僕は僕が嫌いだと言いながら、カットアウトで見える岸くんのシルエットは人生を背負ってカッコ良く見える。私しかこの角度と表情は見えない。ふふん。

☆十場
伝えるタイミングを見失うこと。頭の中にあるものではなく習慣の行動。言われたら答えなきゃいけない「はい」の重み。
その日の全てがあって泣きに繋がるので、どうやって泣いてたのかは曖昧。
どでかい喪失感、行動の間違いを知ることをトリガーにした時は後悔が強く出て泣きがでっかくなってしまったので、ボツ。
世の中に生まれ出でるように泣くのはアイディア。ゆっくり時間をかけて泣くのは演出オーダー。
せっかくなので関節や筋肉は弛緩させて可動域を広く柔らかくして、呼吸も利用して肉体を使うことに。単なるヒトの泣き。




色々書いたけど結局は共演者のプランに乗って進んだはずなので、仕事量が多いのは序盤だけかもしれない。
いや、主軸にしては作業量が多いのかな。
シアターミラクルの小屋のサイズでは誤魔化しが効かない、わざわざやらなくてもいい事を足して作ってたかも。その辺は危険な橋を渡ったとも言えるかあ。

細かいことや大事な部分、演出奥田さんが見捨てずに手直ししてくれたおかげで出来た事がたくさんある。ありがとうございました。


打ち上げで、相手役の新開くんは「一緒にやるの楽しかったんだ〜」ってしみじみ言ってくれて、こちらこそって感じでした。


しばらくは人間やりたい。

関わっていただいた皆様、
観ていただけた皆様、
ほんとにほんとに
ありがとうございました。

ごちゃごちゃ言いながら、

ねじれたまま、まっすぐ、

歌を歌っている話。



☆以下長いのでお先に

今月、ライブがございます。

ぜひご体感くださいまし〜!


踊り手・折田舞呼と

役者・星澤美緒の

あたたかな音楽の時間


『僕と、いっぴき。』





ご予約フォーム作りました

https://ssl.form-mailer.jp/fms/d7eac8ab579933



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可愛い曲をうたうことが多かったので、声が可愛くない、は致命的な欠陥だと思っていた。

可愛いものを求められたら「所謂可愛い」を頑張った。



世の中には可愛いが至る所にある。漠然とした可愛いがそこかしこに転がっている。

可愛くてきらめいて癒されるものは正義で、私には暴力だった。

(今でもそう。可愛いに頭が上がらない。キャバクラで金使って可愛い子と話したい気持ちもわかる。可愛い子には奢りたくなる。)


どっか期待していた。

私でもどうにかなると思っていた。

良い響きを探せば、稽古すれば、見たい形には近づけるものだと思っていた。美しく可愛くあらねば、と躍起になっていた。


そのうちに歌えなくなった。

周りの音楽家は、細々とでも歌いなさいと私に言ったけれど、よーわからんな、と思った。

貴方の声には1/fが混じると言われたこともあったけど、なーにが癒しだばーかばーか、と思った。

需要がなければ、出しやすいカードも使う意味がないじゃんなんて。



この話を、歌のボイトレ講師をしている方にそりゃあ恥を忍んで相談したことがある。

見向きもされなかった。

(いやまあ歌を教えているのに「チューバをフルートに改良したいんです~」って話をされても、は~そんなの無理だし~としか言いようがないし、くそほどめんどいし、出来るだけ関わりたくない話なわけだけど)

その頃は耳から音が入るのも嫌になっていたので、聞き流されたことに心底落ち込んだのを覚えている。

楽器のことなら楽器屋に行けってね。ただでさえ人体はパーツ付け替えて何か変わるものでもないのにね。迷惑な話だ。ほんとすいません。



ある時、1人の言葉が、ねじれていた私を救った。

「あんたは声が汚い」

「黒人のでっかいババアの声してる」

「可愛い子やろうとしても絶対無理」

「顔は幼いのにチグハグして何なの」


黒人のでっかいババア、という一文がなかなかのコンプラワードなのはまあ置いておいて

それまで綺麗でいなければならないと思っていた考えを

まっすぐ全否定された。


この日から、気が楽になった。

いろんなことが出来るようになった。

歌を教える人達は私を救ってくれなかったけど、単なる否定が、私を等身大にしてくれたと思えた。

身勝手ながら救われたかったのだ。

出来ないことは出来ないと言えたかったんだと思う。

どんなに稽古しても餅は餅屋なんだって考えていたことを、肯定されたからだと思う。



いまの私は、芝居関連で歌にまつわる仕事を頂いたり、好きな時に歌ってみたりしている。

可愛いは私の上にまだまだ君臨しているけれど、それはそれである、と楽しんでいる。

誰かから「自分自身の声がどうにも憎たらしい」と言われた時には、くそめんどくせーけど応えることもできる。

そんなわけで、ねじれたまま、

歌に向き合っている。



最近出会った最高の「可愛いの暴力」が、舞呼さん。

ただそこにいて自然と、可愛く、力強く、暖かでまっすぐな思いやりの塊のダンサーさん。

11PM10代目うさぎちゃん、SMショーやストリップ劇場等でも全国飛び回ってきた「舞姐さん」。


20年以上悠然と舞台の上に居続ける、身体と精神を大切に馴染ませてきた、まろやかとハードロックが混在しているひと。

全国のショーダンサーのお姐さん、生きることも祈ることも20分の出演時間のうちに全てやってのける踊り手、

そして奄美出身の占い師。

「えへへ♡」の一言がばっちり似合うのに何だってお見通しではっきりキッパリさっぱり生きている女性。

超かっこいいし、超かわいいなのだ。


太陽に向かい土の中に根を張る植物のような、私にないものをたくさん持っている舞呼さんは、

私の声に響きを見出してくれて、ただ「心の赴くままに」と言う。

「好きにやっていいから、楽しんでもらおうなんてエゴで相手の心に干渉しなくていいから、

ただ貴方がまっすぐ励めばいい。楽しいなら人がついてくる。勝手に観てくれる。」




まさか一緒にユニットを組むとは思っていなかった。

先日一度目を終え、今回、二度目のユニット出演である。


舞呼さんは今月、これまでのクレジットを終わらせて、「HingerDancer折田舞呼」として新たに道を進む。

もう踊らない中で、私と踊ることを選んでくれたこと、誇りに思う。



ねじれようがまっすぐ、

今の私そのまま、一分一秒を大事に、この声で歌を唄います。



『僕と、いっぴき。』


難しい曲ばかりカバーすることにしちゃって、焦ってるんだけども、

今私はこれをやりたかったんだと思う。

困った。わはは。


励みます。

敵を作りそうなタイトル。


先日も公演を観ていただけたあなた、ありがとうございます。
終演後面会でお話する方
お名前もわからない方
お名前だけ知ってて顔はわからない方
知人だけど面会しない方
同業者で来てくれる方

ほんとほんと少しずつなのですが、演劇関係者以外の様々な方も、私を介して観てくれるようになってきました。
少しずつではおばあちゃんになってしまうので、はやくもっと観てもらえるようにならなきゃならん



タイトルに戻ります。
(つらつらと書くのでわかりづらい
すみません。すみません。)


同業者を誘わなくなってきました。
いや、誘うんです。すみません。

素晴らしい声優さん達と舞台を作ったとき
なんの収益にもならないけど純粋に最高に面白くて安いものを作りました。
ファンのために、同業者のために、いろんな心の方向がひとつに向かった舞台。この場合は誘いに誘いました。
他にも、これは画期的な演出だとか、この人のこの芝居は見とかなきゃいかんよとか、このスタッフは最高だろうとか、そういうものは大量にあるので
厳密には
「誘う芝居を限るようになった」
「誘うのですが好みに合ったものをオススメする、こりゃこの人に観て欲しいと思った時にご連絡する」
形になってきました。が正解です。



舞台をやる上で
「親、親戚、友人、共演者、誰でもいいから呼べ、とにかく呼べ、客席を埋めろ、観てもらわなければ仕方がない」
と言われて生きてきました。

いやほんとそう。
観てもらわなければ仕方がない。
そうなのですが
「100人呼べる。同業者で」と言われてもあんまりピンとこなくなったのです。


ツイッターで一時期、回って来た
「小劇場公演の客演収益は、ギャラ制でない場合はロイヤリティ制がほとんど」
このアガリを同業者に求めてたら当たり前に閉鎖的になるじゃないか
ラインに大量に来る次回公演のお知らせ、お金も時間も私たちで回してても仕方ないじゃないか

「今回の動員は過去最高です!」
でも楽屋では
「○○さん(同業)いつくるのー?」が定番

もちろん同業者にも観てもらいたい、触発されろ触発させろと思うけど
演劇好きはもちろん、
知らない方にも、久々の方へも観てもらえるようになりたい、小劇場おもしろいねえ、おもしろくなかったねえ、なんて批評されて期待されたい。
じゃあでかいところ行けばって言われそうだけど違うんだ小劇場が好きなんだ私は。

もっと、私を介して生身のお芝居に触れる方が多くなって欲しい。だってフリーの役者なんて居ないも同然だもん。代わりなんていくらでもいるなんて言われすぎてもう慣れているってcreepynutsも言ってる。パンフレットのカッコ書きに負けたくないんだよ。規模の大きいものならともかく、ど暗い狭い所でやってる会話劇も面白いんだから動員増えろ。事務所名も劇団名もない私を使う事でメリットが増えるにはどうしたらいいんだ。私を介して全員幸せになれ。

言ってるだけじゃ意味ない、
補助輪をはずしてから考えよう、
どうしたら観てもらえるか考えよう、
私を起用する側への商品価値をあげろ、
って
ようやく、知らない方に観てもらえるようになってきました。嬉しいです。
本当に嬉しいんです。
ありがとうございます。


ぶっちゃけこの試みは自分に痛手がきます。きました。今後も来るのだと思います。正しい選択なのかもわかりません。泥臭いですかね。わかってるよそんなもん。
泥臭くてカッコよくも出来るよきっと。動員少なくするって恐ろしいよ。仕事が来なくなるかもしれないと思ったよ。
でもそれ以上に、
この試みは価値があったよ。


カーテンコールの舞台上から見える
あなたはどなたでしょうか。
私を介して観てくれるあなたも
私を介さず観てくれたあなたも
全員みるようにしています
あなたがなにが好きか、
舞台上で探る瞬間も好きです
あなたが演劇好きかはわかりませんが、演劇にもいろいろあって、
会話劇、レビューショー、古典、エンタメ系って言われるもの、原作付き2.5次元、喜劇悲劇それぞれ、舞台の広さ製作陣の規模、なんであれ
色の違いや製作団体の魅力をお伝えできるのが客演役者を追う楽しさのひとつなんじゃないかと思います。
たしかに無名の私です。もっと広めていけるように、がんばります。だから追ってみていただけませんか。
良いと思ったら、星澤が出ていたものは面白い。ってぜひ、オススメしてもらえたら、こんなに嬉しいことはないです。
次も面白くします。


同業者の方へ、そんな実験めいたことをやっている私ですが、決して同業者誘うな運動ではないので、オススメ公演は相変わらずご連絡ください…なんかすみません…すみません…
どうぞ、起用しなくならないでください
集客数が戦力だとするならば、漠然とお伝えすれば、一般的な数字はクリアできます。戦力も芝居も、今後ともより一層精進致します。



以上、今日はここまでです
お誕生日も迎えたことですし、ある種のコンテンツとして、何を思っているのか何をしているのか公表してもいいんじゃないかなと思ったのでした。


次回喋るとしたら「終演後の面会文化いらないんじゃないか説」もしくは「開演までのアップをする時考えていることの話」をお送りしたいです
(アップというのはテンション上げみたいなもんです)
片方、また敵を作りそうなタイトル
こわい
ありがとうございました