アラジン | akaneの鑑賞記録

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歌舞伎や演劇、映画、TVドラマなど鑑賞作品の覚書

 

大好きだったアニメ。実写映画を心待ちにしていました!!。
それになんと「字幕版」のMX4Dがあるじゃありませんか~~!
これこそ、4Dのためにあるような映画!

迷わず選択です。


 

きゃーーー楽しかった~~!
本当に魔法の絨毯で空を飛んでいる気分。
ボリウッド映画を思わせる極彩色の衣装や群舞。
人でごった返す市場、砂漠、豪華な宮殿。
そしてなんといっても「ホール・ニュー・ワールド」をはじめとした名曲の数々!
もうまさにディズニーの世界です。


ストーリーはもう説明するまでもありませんが

貧しいながらもダイヤモンドの心を持ち、本当の自分にふさわしい居場所を模索する青年のアラジン(メナ・マスード)は、自由になりたいと願う王女のジャスミン(ナオミ・スコット)と、三つの願いをかなえてくれるランプの魔人ジーニー(ウィル・スミス)に出会う。アラジンとジャスミンは、身分の差がありながらも少しずつ惹(ひ)かれ合う。二人を見守るジーニーは、ランプから解放されたいと思っていた。

 

 

 

印象に残ったのは、まずジャスミン役のナオミ・スコット。
もう本当に美人で可愛らしくて歌が抜群に上手い!!
アニメ版よりは、もう少し性格は柔らかい感じでしたけど、聡明で透明感があってイメージドンピシャな感じでした。

彼女に比べると、アラジン役のメナ・マスードはちょっと弱かったかな。
キャスティングは非常に難航したとのことで、ほぼ新人の抜擢。
身のこなしも軽く、王子役が板についてない初々しさなどは良かったのですが、やっぱりキャリアの少なさが出ちゃった感じ。
押しが弱いっていうのかな~演技力の点でやや説得力に欠けるのが残念。

 


その点、圧巻のウィルス・スミスですよ!!

 

もうジーニーそのものだもん。軽妙で表情豊かで、彼が出てきた途端に勢いがつきましたね。
このところ、ちょっとシリアスな映画が多かったですけど、やっぱりこういうキャラの方が本領発揮じゃないかなぁ。
だってコメディ演技の方が難しいじゃないですか。貴重な存在です。

そしてアニメでも大好きだった魔法の絨毯!
実写版でも超超超カワイイんですよーーーーー!!
一つ一つの動きがもうなんともチャーミング!!
ただのカーペットなのにしっかりキャラクターが確立していて、声まで聞こえてくるようでした。
砂漠でアラジンとジーニーが話している間、砂でお城を作ったりしてるの!!激カワ!

あと、アニメ版だとメインキャストで女性はジャスミン1人しか登場しませんが、映画版では侍女が1人出ていて、彼女がまたとってもキュートなんです!
このキャスティングは大成功だと思いました。


対してヴィランの方はちょっと弱かったかな。
ジャファーとイアーゴのコンビは、悪役だけどちょっと抜けてて憎めないというか、もうちょっとコミカルなキャラ立ちが欲しかった。
アニメだとイアーゴもすっごく喋るし、二人の掛け合い漫才みたいな会話が面白いのですが、その辺りがなかったですね。
あんまり人間っぽく演じちゃうと、ジャファーは悩める(怒れる)中間管理職みたいだし、イアーゴも単なる偵察の鳥だったから、ちょっと物足りなかったです。

お父さんはね、アニメだと少々バカっぽ過ぎるから、実写だと役作りが難しいですね。まぁ無難なところで落ち着いていたかな。
 

 

 

泥棒稼業でその日暮らしの人生から抜け出したいアラジン。
単なるお飾りの王女ではなくもっと民のために尽くしたい、カゴの鳥のジャスミン。
魔法のランプの呪縛から解放されたいジーニー。
 

 

三者三様にどうにもならない状況だけど、なんとか今の自分の境遇から抜け出したい、という思いを抱えているというのが、現代人にもマッチするテーマになっていて、大人にも共感できるストーリーになっていたと思いました。

ジャスミンのソロ曲が増えていたり、侍女が登場するなど、女性が活躍するシーンを増やしているなという意図は感じられます。

アニメだと「愛する人と結婚できてめでたしめでたし」なんだけど、英才教育を受けてきたジャスミンが、自分の意志で王位を継ぎ、「王女が結婚できるのは王子だけ」という法律を変えるのが、父親ではなく新女王となったジャスミンというのも今っぽくていいなと。
それに分かっていても、最後の願いでアラジンがジーニーを自由にしてあげるところは泣けます!!
とても気持ちの良いエンディングでした。


美女と野獣」実写版のストーリーは、非常に改悪でがっかりだったので、超満足です。


今回のキャスティングで一番驚いたのは、いわゆる有名な俳優が「ウィル・スミス」1人ということ。
あとは主役の二人にしても、世界的にはほぼ無名です。
それでも何百億という制作費をかけて、これだけメジャーな作品の制作が行われる世界。
いかに俳優の層が厚いか、そしてオーディションというシステムが定着しているか、と思い知りました。
 

 


最近、こういった動画をいくつか見たのですが


 

もはや映画俳優は、今までとは全然違う演技スキルが必要なんだなと痛感しました。
ほぼ「想像力」だけで演技ですよね。

しかも数秒単位での細かい撮影。
相手は変なスーツ着ているし、周りは全部グリーンバック。
よく真剣に演技できるなぁと…笑っちゃいそう。
完成するまで、どこで何をしているかわからないんですから…。

それでも編集すると、ちゃんと演技も自然な流れになっていて、凄いですよね~。