一本いっとく?

そんな軽々しくも行けませんが、でも5-20万円というレンジは、そこまで大層に構える必要もない時計が揃っていて、そのバリエーションの豊かさは目の保養になりますね。

SARX061 / SEIKO PRESAGE

Ref:SARX061
ケース径:40.5mm
ケース厚:12.4mm
重量:88.0g
ケース素材:ステンレス・スティール
風防:サファイア・クリスタル
裏蓋:サファイア・クリスタル
ベルト素材:クロコダイル・レザー
バックル:三つ折式Dバックル
防水性:10気圧(100m)
価格:180,000円(税抜)

プレザージュって面白いラインです。セイコーグループにおける位置付けとしては、クレドールグランドセイコーの下で、プロスペックスと横並びという位置付けでしょうか。

琺瑯ダイアル、漆ダイアル、七宝ダイアルに続いて、今年は有田焼ダイアルが登場しました。

和のコンセプトを取り入れたプレザージュ特有のラインナップはいつもながら興味深いです。

その最大の特徴は言うまでもなくダイアルに有田焼の磁器を採用している点です。琺瑯(エナメル)とはまた違った独特の色味や質感が堪りません。

文字盤はローマン・インデックスに細かな目盛りを配し、青塗り(焼きじゃないはず)のリーフハンズを合わせています。を赤で塗り分けており、デザイン上のポイントになっていますね。


プレザージュでは典型的な顔立ちですが、有田焼ダイアルのしっとりとした艶のある質感は唯一無二のインパクトがあります。

個人的にはこの質感をもっと強調して良かったのではないかと思います。つまり、インデックスや目盛りがうるさいのでシンプルにすればよかったのに、と。

それこそ叡智Ⅱ並みにバーインデックスとロゴだけの方が映えたのでは?と思うのですが如何でしょう。

私の美的感覚からすると、外周のやたらと細かい目盛りやSEIKO, PRESAGE, AUTOMATIC の表記が煩わしいです。

まあしかしプレザージュは実用ラインだからデイトを含めて仕方がないでしょうか。

ただ、それを差し引いても、有田焼ダイアルには一見の価値があります。シルクロードの時代から珍重された白磁の質感には、静かな美しさがあります。


型番:6R35
ベース:-
巻上方式:自動巻
直径:-
厚さ:-
振動:21,600vph
石数:24石
機能:センター3針デイト
精度:日差 -15/+25秒
PR:70時間

搭載するのは新型の3針キャリバー6R35です。世の趨勢に合わせてセイコーも70時間パワーリザーブの機械を中〜低価格帯にも投入してきました。

サイズに関する情報がないのが心苦しいのですが、おそらく先代の6R15並みなのではないかと想像します。

6振動/秒のロービートですがその分ロングパワーリザーブという仕様になっているのは、最近の流れに乗っていると言えるでしょう。

シースルーバックからその姿を鑑賞する事ができますが、相変わらずほぼすっぴんで、審美性は皆無です。

ドレスラインのプレザージュくらいもう少し頑張っても良いのにと思うのですが、グランドセイコーでもあの感じだから、過度な期待は虚しいだけでしょう。


40.5 x 12.4mmというサイズは今風ですが、もうお分かりの通り、Minority’s Choice 的には大きすぎます。

ダイアルをスッキリさせて36mmにしてくれれば言うこと無いんですけどね。

ケースはみたところ琺瑯ダイアルのSARX049 (#21)と同じで、曲線が美しいシルエットを持っています。リューズはやや大きめですが操作はしやすそうですね。

やはり厚ぼったいのが難点のケースです。

SSケースに10気圧防水なので使い勝手は良く、このスペックで税抜18万円というのはお得と言えるでしょう。

最近謎の高価格路線を進むプレザージュですが、その中では比較的落ち着いた値付けだと思います。


着用画像などをみても、やっぱり分厚く大きい感じが否めないのですが、ダイアルの醸す雰囲気は抜群にいいです。

白磁ダイアルという響きには抗いがたい魅力があります。

薄型の6L系ムーブメントを載せて小型・薄型化した後継機への期待を禁じ得ません。


Khaki Aviation Pilot Pioneer Mechanical / HAMILTON 

RefH76419931
ケース径:33.0 x 36.0 mm
ケース厚:10.0mm
重量:-
ケース素材:ステンレス・スティール
風防:ミネラル・ガラス
裏蓋:ステンレス・スティール
ベルト素材:ファブリック
バックル:ピンバックル
防水性:10気圧(10m)
価格:96,000円(税抜)

お次はハミルトンが送り出した、直近のトレンドを反映した小型のミリタリーウォッチです。

名前が長いんですが、カーキ アビエーション パイロット パイオニア メカニカル(以下パイオニア)です。

もう見た瞬間にトキメキましたね私は。

33.0(ラグ込みで42.0) x 36.0mmという素晴らしいサイズにぽってりとしたCラインのプロポーション。ダイアルは粗めのサンドブラスト仕上げでそこにアラビアン・インデックスとレイルウェイ・トラックを配せば、もう間違いありません。

このレトロルックなフェイスにミリタリーテイストのファブリックストラップという組み合わせも王道中の王道ですが、文句なしの格好良さです。


このモデルには元ネタがありまして、それが1970年代に英国軍に納入されたW10というモデルです。

W10はミリタリーウォッチ通の間では知られたモデルですが、それが満を持して復刻されたという訳ですから、その筋はさぞ盛り上がっている事でしょう。

大まかなデザインはオリジナルにかなり忠実ですが、トレードマークであったブロードアローがなかったりとディテールの違いはそこそこあります。

しかしそんな元ネタを知らなくても十分魅力的なルックスを兼ね備えたモデルです。

ケースはエッジのない丸みを帯びた形状で、全面サテン仕上げでいかにもミリタリーです。高級感は皆無ですが、オシャレ上級者がさらりと身につけていそうなイメージがあります。



型番:H-50
ベース:ETA 2801-2
巻上方式:手巻き
直径:25.6mm (ベースキャリバー)
厚さ:3.35mm (ベースキャリバー)
振動:21,600vph
石数:17石
機能:センター3針デイト
精度:-
PR:80時間

搭載するのは手巻きの新型H-50。ベースはETA 2801-2ですが、8振動/秒6振動/秒に改め、パワーリザーブを80時間まで延長しています。

そうすると精度が心配ですが、緩急装置をフリースプラング式にアップデートする事で、歩度精度の安定を図っています。

こんな高性能キャリバーをあっさり定価10万円以下で出してくるというのがハミルトン(というかスウォッチグループ)の恐ろしい所です。

ソリッドバックなのでその姿を鑑賞する事は出来ませんが、ノスタルジックな見た目に非常に実用的な手巻きの機械というのも何ともMinority’s Choice 好みです。

<ストラップバリエーション(中央はW10)>

これで税抜9.6万円というのは破格です。SSケースに10気圧防水なので実用性は高く、風防こそミネラルガラスですが、これは敢えての味付けなので楽しみましょう。

ストラップは好きに交換しても良いですね。個人的にはMNストラップが合いそうな気がします。

ミリタリーでカジュアルなのでスーツスタイルには合わないと思いますが、オフでは気兼ねなく使える一本になるのではないでしょうか。

繰り返しますがこのサイズ感とCラインの絶妙なシルエットは現行モデルとしては貴重です。もちろん中身は最新型のムーブメントというのもポイントですね。

高級感や特別感のあるモデルではないですが、いわゆるエブリデイウォッチとしては非常に完成度の高い時計だと思います。

こういう時計を作らせたらハミルトンはほんといい仕事しますね。