ある素敵なあの期間(CM) | Fragment

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ホミンを色んな仕事させながら恋愛させてます。
食べてるホミンちゃん書いてるのが趣味です。
未成年者のお客様の閲覧はご遠慮ください。


テーマ:
定期的にやってるちょっと大変な時期の時のお話。

普段は、実は2週間間隔でやってくる。
そこは人型ボディと鹿との間というか、まあ事情が色々あってそこまでじゃないんだけど。
はい、割愛します。

2週間事にやってくる、ユンホ好き好き期間。
子供欲しい本能の件。

そこに人型ボディの周期が重なると、更に大きな間隔でちゃんと欲しいですって体が求める期間があるわけ。

それがやってきてしまった、この夏。

絶賛ヒート期間中触るな危険シム。






『ん、』

夕飯を食べ終わって、家族みんなでリビングでダラダラとしている時のことだった。
夫が何かに気づいたようで、僕の首や耳、胸の辺りの匂いを嗅ぎ始めた。

『どうしました、』

僕の匂いを嗅ぐ夫は夫で、いい匂いを発している。
強い獣が持つ包容力と優しさが含まれた匂いだ。
僕にはそれがとても心地いい。
ほかの人はどうか知らないけれど。

『あれか、』
『え?』
『いい匂いするから、』
『、』
『多分そうだな、この匂いは、』

僕より先に気づいた夫はすごいと思う。
指摘されて気づいたら、そこからもう「それモード」な僕だった。

『よしよし、』

リビングのカーペットの上で腕枕をされる。
そうすると夫の匂いがより濃く感じる。
それもいけないんだよね。
僕の「それモード」が加速するから。
うっとりしてしまう。

『あんま外出んなよ、』

と、言うのも、僕から出てしまうものでオスとして生きるものがたくさん釣れてしまうからだ。

『わかってはいるんですけどね、』

外に出ないわけにもいかない。
お買い物だってしなくちゃいけないし、ミンホとテミンの見送りとお迎えがあるし。
仕事の予定だって入っている。

『遠くにいるオスがその匂い嗅いでも反応するんだからな、』

『わかってますよ、』

と、いうのも、過去に経験があるからだ。
いつだったかな、テミンが生まれる前だろうか。
ヒート期の僕がマンションの屋上で洗濯物を欲しいてたら、どこからかサイやライオン、ネズミからカラスといったオスの男子がうちのマンションにウヨウヨと集まってしまったのだった。
みんな鼻息も荒く、目も血走ってしまっていて大変な騒ぎだった。
まあそこで夫を呼んで狼の王様的なあれで鎮圧してくれたんだけどさ。
あ、その時お馬のシウォンもお手伝いに来てくれたっけ。
かっこいいところあるんだよね、あの人も。
でもその後に「結婚しよう」とか鼻息荒くして言ってきたな。

つまり、そういうことになるのだ。

周期と周期が重なってしまう濃い匂いを出してしまう期間。
それらは妻帯者であろあがロンリーであろうがご老人であろうがガチんちょであろうが、「結婚しよう」と僕に言ってくる現象が起こってしまう期間。
その人の意思以上にオスとしての本能が全部出ちゃう現象。

罪な牝鹿になったもんだ。
世界の牝鹿ってみんなそうなの?
そしたら一番強い生き物が牝鹿になっちゃうんじゃないの。
牝鹿帝国出来ちゃうよ。

『メスのスタッフさんに、色々とお願いするから、』

『…、はい。』

オスのスタッフにお使いを頼んだりしても僕と接触するようなら意味がない。
何が起こるかわからない。
だから毎回僕がそれ期間に入ると、メスであるスタッフさんに子供たちのお迎えや買い物を頼んだりする。
あとは買えるものは全て通販にしたり。
夫がいる時に通販で頼んだものを受け取るとかさ。
本当に不自由な期間なんだ。

ああ、考えたらまた憂鬱になってきた。


『大丈夫、お前だけじゃないだろ、オスを狂わせる生き物はさ。』

『オスを狂わせるオスもここにいますけどね、』

『え?』

『ふふ。』



子供たちが寝ると言い出す。
夫が寝室に連れていき、ちょっと激しめの子守唄が聴こえてくる。
子供たちがはしゃいで笑う声が少し続いた後、静かになって電気が消えた。
夫が出てくる。

『ありがとうございます、助かりました、』

寝つきがいい子供たちで助かるし、激しめの子守唄を歌ってくれる旦那様でよかったなとも思う。
子育てに関してはきっと恵まれた環境に違いない。

残っていた洗濯物を畳もうとしたんだ。
リビングに持ち込んで広いところで畳むつもりで。
床に座ると後ろから夫に抱き締められた。

『どうしました、』

『ん、早速引き寄せられた。』

『ふふ、』

すると夫は自分の体を僕にぐりぐりと押し付けて匂いを付け始めた。
それだけでうっとりしてしまう。

『気休めだけど。』

『ううん、嬉しい。好きだから、ユンホの匂い。』

すると夫はまたきつく抱きめしながら僕の背中に顔や首筋を擦り付けてきた。

『…、もう、いいよ、外出なくて、』

『ふふ、そういうわけには、』

『分かってるよ、でも、出したくない。』

『、』

背中にドン、と軽い衝撃を感じたと思ったら、抱きつかれて体が前に傾いていた。
ユンホの額が、僕の背に押し付けられている。

『そうじゃなくても、ほんとは、出したくない。』

そうじゃなくても?
ヒート期間でなくてもということかな。

『ひとりで歩かせたくない。』

おやおや。

『出ていいのは、俺といる時だけだ。』

『、』

それを今言う?
いや、本気じゃないのは分かってる。
でも、本気なんだよね。
物理的に無理だけど、本気の願望を口にしている。

『外に出ていいのは、俺がお前を、外に自慢できる時だけ。』

それも本気なんだよね。

知ってる。

知ってるよ。

でもただの動物じゃないし、僕達は働く生き物だし。
出来ないって分かってる。
だけどそんなふうに、オスとして本気で思ってくれてるんだよね。
あ、それともヒート期間の僕が信用ならないからかな。
ふふ。

『最近ますます綺麗だから、…、なんか、めっちゃ綺麗になったと思う、』

『そうですか?』

『ちょっと不安になる、いや、不安はあんまりないけど、なんか、妬いたりたまにする。』

『何に?』

『その他大勢。』

『、』

それは意外だったな。
なんていうか、僕は数年前まで不安ではいたよ。
結婚するまでは、やっぱりユンホを狙うメスはたくさんいたもの。
今もいるけど。
けれど結婚して子供たちに恵まれても、変わらず僕を溺愛してくれる感じに安心してた。
それというのも、ユンホが僕に対して同じように安心してくれているからだと思っていたからだ。
互いに互いのものであることを、信じていた。
今も信じてるけどね。
そうではなくて、この安定感だからこそ、不安になるのかな。
互いに溺愛していることが当然になっていることに不安になるというか、ね。

『どうして、どんどん綺麗になってくのかなって、』

それは僕だって言いたい。
自分だって新しいステージに立つ度、新しい曲と出会う度、あなたはどんどんかっこよくなっていくじゃない。
かっこよさら足されていくのに、余計なものを引いて身軽になっていくね。
気負いとか、面倒なものを引いて考えて輝きに変えられる人になっている。

だからあなたは、いつまでも人を惹き付けて巻き込んで生きていくんだよ。

そう言ってやりたかった。

『そういうお前を見てて、嬉しいけど、時々怖くなる。』

こんなこと言われるから、言えなかった。

『本当はどこまでもひとりでやっていけるやつなんじゃないかって、思うから。』

おやおや、そこに行き着くのかい。

でも、それって逆に僕が言いたいことでもあるんじゃないかな。
ユンホはふたりで立つステージでも、ひとりで立つステージでも、それによって完璧な完成度を作るだろう。
そしてお客さんを隅々まで満足させる世界を守ろうとするね。
僕がいなくても、そうやって生きる人だと思うの。

一生懸命って言葉が、いつまでも似合う人だから。

『やりたいこと、みたいもの、感じたいこと、そういうものを、お前は制限して生きているんじゃないかって、思うんだ。』

なんとまあ、話が本格化してきましたね。

それって、自分といるから僕が我慢してるんだって言いたいのかな。

それはちょっと、舐めんなって言いたいかもしれないですね。
言わないけど。
言えないよ。
瞬間的に言いたくなっただけ。
言わないし。

さてさて、何かに酔ってしまったのかな、僕の旦那様は。

『俺の子供っぽい束縛が、お前の本当にやりたいことを奪ってたりすんのかなって、不安になるんだ。』

酔っていますね。
そのうち泣き出すのではないだろうか。

『主張はするけど、俺のこと優先させるのは、変わってないだろ。』

洗濯物が畳めない。

『本当は俺みたいに1日外に出て、やりたいことをやっていたいんじゃないかなって、思う。』

僕はそんなに、不満そうに家のことをしていたのかな。

『…、ユンホ。』

お腹に回っている手に力が入った。
少し苦しい。

困ったな。

『ユンホ、聞いて。』

そしてその手が、僅かに震えた。

『覚悟することと、我慢することって、少し違うんじゃないかな。』

『、』

『家庭が出来たら、家庭を守る覚悟はどちらにも必要でしょう?』

『…、』

『我慢は浅いところでするものだとしたら、覚悟はもっと深いところでするものなんじゃないかな。』

何物にも代え難いもの。
それが覚悟を持って守るものだ。
僕には、愛する人と創り上げたこの家庭が大切だ。
とてもとても大切だ。

『僕の我慢は、あの子達がもう少し大きくなったら綺麗に消えてなくなるものだ。』

『、』

『何より、あの子達のことを蔑ろにして何かに満たされるような自分では居たくないな。』

『…、』

『けれど、僕が生きている限り、守らなくてはいけはいものは、変わらない。』

家庭も、ファンも、たくさんの恩人たちも。

『その優先順位と努力は、まだ小さい生命に注がなくてはいけない。』

そうだよ。
僕達は、大切なものを失いたくないから、生きている。

『あなたが、僕の手では回らないものを、あなたの努力と愛情でカバーしてもらっているんです。』

あなたは守るべきものが、世界中にある。
僕では注ぎきれないものを、あなたの腕でしてくれている。
僕はそう思って、今を生きていたつもりだった。

夫がこんなふうに不安を吐露するのは、僕が現状に甘えていたからだろうか。
夫がどうにかしてくれると、思っていたから不安にさせてしまったのかな。

『僕は、器用ではありません。愛情の注ぎ方も、物事の考え方も。』

『そんなことはないだろ、すごく、大人になった。』

『効率を優先させているだけです。』

『お前がとった判断で、傷ついた人がいるとは思えない。』

『それは、言い過ぎですよ。』

僕は夫の中で聖人君子にでもなってしまったようだ。
それだとしたら、不安だろうね。
何の欲も持たないで生きている人には、まだ魅力的だとも思えないから。
魅力がない奥さんだったら、不安になっちゃうよね。
あれ、少し話がズレたかな。

『僕は、家庭のなかにいて普通の人でしかない自分も、あなたとステージの上に立っている自分も、いつだってあなたに愛されている自分も、好きなんです。』

『、』

そうなの。

『僕は、あなたと出会えたから、あなたと居られるから、自分を好きでいられるんです。』

そういうことなの。

『誰かを愛していられるから、輝きたい欲が出るんです。愛されているから、応えたいって思うんです。』

だから僕は、年齢に負けない成長はしたいと思っている。
心の、成長。

『ただ、大切なもの全てを同じようには愛せません。それが僕の力量です。でも、そんな僕にはユンホがいます。世界で一番かっこいい旦那様がいるんです。だから僕の不可能を、可能に変えられたことがたくさんありました。』

思い返せば、あれもこれもそれも、みんなユンホがいたから出来たことだった。
夫という存在が居たというより、ユンホという人が居てくれたこと。

そういうこと。
そういうことなの。

『僕はあなたに甘えて、努力できる生き物でいたいと思うんです。』



甘えることが必ずしも、怠けることにはならないとは思う。

思いたい。

僕が世の中にあまりいい影響を与えないこの時期があるように、自分ではどうしようもないことが山のようにある。

そういう時に、信じて甘えられる人がいる人は、きっと強い。

甘えて正しい結果を生み出せる選択が出来たのなら、それはきっとより輝ける瞬間であっただろう。

今の僕と、ユンホのように。










それから夫の甘えっ子モードは続いた。
僕のヒート期間に触発されてのことだった。
この時期の最初の被害者は夫だった。

本当に罪な牝鹿だな、僕は。

狼のオスを気弱にさせてしまうなんてね。



結局畳めなかった洗濯物。
そのままキスもハグも交尾もしてしまったからね。
それこそ3人目が出来てしまうかもしれない時期だったけれど、さあ、どうでしょうね。

ふふ。


とりあえず引きこもり期間が終わったら、ふたりで歩いて自慢されたいと思います。















終わり

( ㅍ_ㅍ )6v6)マキコマレルゼ、キヲツケロヨ~

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