いままでも浮腫の色々についてお話ししましたが、この自粛期間で相談の多かった、リンパ浮腫について書こうと思います。

 

浮腫に困っている患者様の多くは塩分過剰に伴うものや、血行動態が悪いためと推察されます。

しかし、リンパ浮腫はそうではありません。血管系に含まれる成分と異なり体液と言われる、リンパ管により循環されるリンパ液による浮腫です。

 

リンパ節廓清を行った術後、癌による癌性リンパ管症など有名なものがあります。これらが原因だと非常に症状は重篤で、それこそ手や腕が倍以上に浮腫んだりすることも珍しくありません。

その場合は、リンパ管静脈吻合術など外科的治療の適応となりますので、形成外科や血管外科の先生の範疇に入ります。次に続く。

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熱中症対策に塩分が必要なのでしょうか。

 

結論から申し上げますと、真夏日に室内で過ごし、会社で働いたり家で家事をするというのであれば塩分は摂る必要はありません。ただでさえ、日本人は塩分摂取量が多いので浮腫みにつながり、高血圧に繋がります。

ただし、炎天下での作業や運動で大量に汗をかいた場合は塩分摂取が必要になります。

汗から塩分を失ってしまうので、塩分を取らないと熱中症対策として不十分となります。

 

その際にスポーツドリンクが勧めらます。

塩分濃度の差は、ゲータレード>ポカリスエット>アクエリアスの順になっており、より効率的に塩分を取るならゲーターレードがお勧めということになります。

 

最後にアルコールは水分補給となりません。利尿作用があって、むしろ逆効果です。ご注意ください。

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熱中症対策には水分補給が大事ですが、一体どれくらい水分は摂ればいいのでしょうか?

 

尿以外にも、呼吸や皮膚、便でも水分は失われていきます。

暑くない季節なら、健康な成人で1~1.5リットル程度水分補給をすればいいとされています。腎臓の働きが正常であれば、余分に水を飲んだ時は排泄できます。

 

たまに水を多く取り過ぎると浮腫むから嫌、水太りすると、仰る方がいらっしゃいますが、水分の取り過ぎが原因ではありません。偏った食事、ダイエットなどが原因で浮腫みやすくなることもあったりします。

 

1~1.5リットルが通常の快適と思われる温度帯での飲水量だとすると、30℃を超えるような日は、それに加え500mlのペットボトル1本を、炎天下で運動や作業をするなら、さらに1本という風に水分補給の目安にすれば宜しいかと思います。

 

それでは、「熱中症対策には塩分が大事!」これは本当でしょうか? その④に続く。

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