急展開する民主党の対韓国政策 | 岐路に立つ日本を考える

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 私は日本を世界に誇ることのできる素晴らしい国だと思っていますが、残念ながらこの思いはまだ多くの国民の共通の考えとはなっていないようです。
 日本の抱えている問題について自分なりの見解を表明しながら、この思いを広げていきたいと思っています。


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 民主党の対韓国政策が急激に転回しています。

 10月11日にまず‪吉良州司外務副大臣が竹島の領有権について国際司法裁判所(ICJ)への単独提訴を見送る可能性に言及‬しました。

 この発言に対してどのような動きに出るのか注目された玄葉光一郎外務大臣は、翌12日に「韓国側の対応を注視している」と発言するに留まり、吉良副大臣‬の発言を否定することはしませんでした。単独提訴を見送る可能性は否定せずに終わりました。

 そして16日になると、さらに驚いた動きがありました。土肥隆一氏は、竹島の領有権放棄を訴える共同宣言に署名していたことが明らかとなり、民主党を離党し民主の会派からも離脱した議員ですが、この土肥氏に対して、安住幹事長代行の方から働きかけを行い、民主党の会派への復帰をさせたという報道がありました。

 そして同じ16日に、日本の外交を混乱に陥れた張本人ともいえる鳩山由紀夫元首相を、党の最高顧問に復帰させ、よりによって外交を担当させるということを、民主党の常任理事会が承認しました。

 18日には国連安全保障理事会の非常任理事国の選挙が行われましたが、この選挙で日本は玄葉外務大臣からの指示に基づき韓国に投票したことが明らかになりました。

 そして22日になると、政府内から、「日韓関係に改善の兆しも見られることから、実際に提訴に踏み切らなくても、その姿勢を示すだけで十分だ」という意見が出てきたとの報道がありました。

 ここで問いたいのは、竹島をめぐる状況において、日本にとって何か改善したことはあったのか、ということです。当然何もありませんでした。李明博大統領は天皇陛下に対する発言の釈明は行いましたが、発言自体の撤回と謝罪を行ったわけではありません。我が国に対する侮辱と領土の蹂躙は取り消されているわけではありません。それどころか、23日には、韓国国会の国防委員会所属議員が竹島上陸を予定していることも明らかになっています。

 9月28日には、韓国の金星煥外交通商相が国連総会で一般討論演説し、「国際法の手続きを濫用してはならない」と発言し、‪国際司法裁判所‬への提訴への動きに背を向けたことがわかっていて、どうしてこのような対応が可能なのでしょうか。

 もちろん彼らが売国政党だからだと切って捨てることもできるのですが、国会が解散に向けて動き出したこの時期に、いったいなぜ民主党が選挙の逆風となるような処置を相次いでとっているのかという点です。土肥氏の民主会派の復帰とか、鳩山氏の外交担当最高顧問就任は、内閣不信任案をなるべく通させないための数集め工作に過ぎないと思いますが、それ以外の処置はあまりにも不可思議です。

 ネットなどで公開されているもの以上の情報を入手できる立場には私はいませんから、ここから先はあくまでも憶測に過ぎませんが、韓国の国連安全保障理事会の非常任理事国入りが影響しているのではないかと、個人的には推測しています。

 国連安全保障理事会の理事国は、国連の中でも果たす役割の大きさが圧倒的に大きいはずです。国連安全保障理事会の理事国が同じ国連機関である‪国際司法裁判所‬への提訴に応じないということは、立場的に極めて苦しいところに置かれることになります。安保理理事国選挙が目前に近づき、当選も確実視されるようになった中で、当選後に竹島を巡る動きがどうなるかが韓国側にも具体的に感じられてきたのだろうと思います。そこで、韓国側は民主党政権に対して、‪国際司法裁判所への単独提訴‬を見送らせるための強力な働きかけをあらゆるチャンネルを通じて行い、これに韓国側と密接な関係を保持してきた民主党側が応えざるをえなくなってしまったということではないか、との読みです。

 しかしながら、こうした結果が民主党政権の立場をさらに悪化させ、日本人の中での安倍政権への期待を高めてしまうことになるはずです。もちろん韓国もその点には気付いているとは思いますが、今は目先の対応が精一杯で、そんな先までの対応までは考えられないということではないでしょうか。

 民主党政権は、田中慶秋法務・拉致問題担当大臣の悪あがきも含めて、末期症状を呈していますが、もはやここまで来たら徹底的に跡を濁していただこうと思っています。ただ、安倍氏の身辺に危険が及ぶことはないのか、心配です。

 ともあれ、民主党の無原則な政策転換は許せないという方、クリックをお願いいたします。


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