うづきの茶碗蒸し(東京都渋谷区)


子供の頃、お袋が作る茶碗蒸しが大好きだったっけ。


鶏肉としいたけ、かまぼこが入った素朴な茶碗蒸し。


蓋をパカっと開け、小さなスプーンでプリンのようにすくう茶碗蒸し。


味もそうだけど普段の食事に無いこの特別な一連の流れが好きだったのかもしれないね。



美味い茶碗蒸しをすくった。



五月の半ば。


久しぶりに恵比寿で下車。 


相変わらず山手線のホームに流れる発車の合図、ヱビスビールのCM曲に心が躍る。



東口から階段を降りて徒歩3分。



割烹うづきにて晩酌。


うなぎの寝床のように狭い入り口に奥に長い店内。


こういう隠れ家のようなお店好きなんだよなぁ。



カウンターの一番奥に座り、せっかくなのでとまずはヱビスビールで喉を湿らした。


この日は初夏の陽気。


冷えたヱビスのあまりの美味さに思わずク〜っ!と悶える。




先付は濃厚なうにとシャキシャキっとした歯ごたえが気持ち良いオカヒジキの和え物。





前菜のホタルイカを見たらもう我慢できなくて冷酒をいただく。



それをちびちびといただきながら、お椀の真鯛に乗ったこごみを齧る。


春だなぁと実感。



美しく盛られたお造り、白えびの甘みは辛口な冷酒に素晴らしく合う。

 


天ぷらも春満開。


太刀魚と生うにの包み揚げをシャクっと噛み締めムフフと微笑みながら、たらの芽、こしあぶらと順にいただく。


爽やかな春の苦味が気持ちいい。





A5和牛のイチボのステーキをペロリといただき、白飯にいくらの醤油漬けを乗せて一気に掻き込んだ。 


どの料理も素晴らしかったけど、ズワイガニがたっぷり入ったあんかけ茶碗蒸しがたまらなかった。



とろんと柔らかなそれを慎重にスプーンですくい口に運ぶ。


チュルンと吸い込むように舌の上へ。


うまいわぁ。


カニの風味と卵の円やかなコク、それらがあんかけの優しいとろみに乗って口一杯に広がっていく。


思わず目を閉じ、幼少期の幸せな食卓を思い出した。


久しぶりにあの素朴なお袋の茶碗蒸しをすくいたくなった。


ごちそうさまでした。
















サンキュー。。。