うかい竹亭のやまめの塩焼(東京都八王子市)
少し前のこと。
平成大晦日イブ。
両親、妹家族と共に久し振りに晩餐を。
孫に囲まれて嬉しそうな父母を眺めながらつくづく健康に勝る財産は無いと思う。
うかい竹亭で懐石を堪能。
こちらは全室個室、しかもいわゆる「離れ」なので、まだ幼い姪っ子達がキャッキャと騒いでも安心。
気兼ね無く大人も料理を堪能できるから有難い。
仲居さん達も幼子が悪気なく作業の邪魔をしてもずっと笑顔で対応してくれる。
一流にはこういう余裕と笑顔が必ずつきものだ。
接客同様、気配り、心配りの行き届いた料理の数々に何度も「美味い」を連発した。
その中で一点、やまめの塩焼が出された時だけ「おやっ?」となった。
普通は頭を左に、腹をこちらに向け出される魚が背をこちらに向け出されていた。
向きがおかしくない?と、仲居さんに尋ねた。
すると、「やまめは背中が美しいのであえて背を下にしてます」とのこと。
そうなんだぁ、と脱帽。
何に脱帽って、あえて客の質問を誘う演出に。
頭から喰らえるほど骨まで柔らかく調理されたやまめをガリガリと齧りつつ、やはり料理の本質と営業の真髄は近いものがあると勝手に納得。
明日から令和か。
元号が何になろうが、これからも美味いものを喰らい続けらる身体と美味いを感じれる心を大切に、なりたいよりもありたい自分のまま人生を楽しんでやろうと思う。
ごちそうさまでした。
サンキュー。。。