極上の空間に繰り返される
メインテーマのあのフレーズが頭から離れない
本当に怖い人間の心、モラルの脆さ、抑えることのできない欲
体裁を整えながらじわじわ攻め込んで来る集団の恐怖にさらされる
小市民の祐様演じるアルフレッドの
おののきぶり
明るくのびのびと歌い上げていた
マティウス市長の今井さんが
人らしく振る舞えたのは、
その無謀な提案を聞いたその瞬間だけ
話だけなら良いだろう、と、クレアの邪悪な提案に満々と乗っかり電話で盛り上がる4人の男たち、このナンバーノ迫力も鳥肌モノ
禅さんの演じる校長だけは、この時点ではまだ人らしく皆んなを落ち着かせようとしてたんだけど…
自分で払えるあてもないのにクレジット
を使いまくる市民たち…
黒豹が死んでしまった後の
姿なきアンサの大コーラスが
劇場内に不気味に響き渡り
圧巻
クリエの劇場のこじんまり感が、
舞台と客席の一体感が
より一層物語に引き込まれてしまう
ゲルハルト今さんだって、あんなにも友情を歌っていたのに、、
圧倒的な歌唱力と全てを飲み込む迫力の
涼風さん、迫力のクレア、怖く恐ろしいのに
愛が深すぎた故に裏切られた傷も癒えない、痛いしいクレア
若い2人の屈託のない笑顔と
対照的な
大人になった2人の無表情ぶりが
その間の出来事、年月をひしひし思い知らされる……
2幕
迫力のアントラクト
絶対絶命のアルフレッドを必死に支えようとするマチルダ…
逃げようとするが街の人々に阻まれるアルフレッド←街の人々がマジ怖いですこの場面…良い人ぶりながら邪魔をする
邪がダダ漏れなくせに、正しい顔をしている…全員一致の統制された動き…
ここでの救いはまだモラルの残っている校長先生←禅さんの好演！
校長先生に
良い時も来るよと
励まし花をあげる少女が泣けて…
その花を虚しく胸に刺し…
予告どうりのラストであちら側にすっかりついてしまっている禅さん。
虚しく酔っ払う禅さんの姿にも涙
モラルは無力だ…って、最後まで抗っていたのは禅さんの演じる校長先生だった
今井市長の1幕の明るさ転じて
2幕での邪悪さ、集会でのまとめ上げの歌い上げが素晴らしく腹黒く、
友情アピールの今警察部長の本編ラストでお札が舞う中での金亡者な悪魔顔も、
祐様軟弱アルフレッドの決意後の潔さ…
そして、なにより涼風さんクレア、
あんなにも氷のように復讐の鬼になっていたのに
ラスト前の
アルフレッドとの会話で
氷がすっと溶けて行く様の見事さ！
その時にはすでにアルフレッドは覚悟を決めてて…すっとその場から立ち去る…って😢
ラスト
集会でのマチルダの豪華な衣装←アルフレッドから愛されたことがなかったと知った絶望から、あちら側の人間に…アルフレッドの子供達も、そしてマチルダまでも、アルフレッド残って罪を認める挙手をする…
心を決めて臨んだアルフレッドの死を
駆けつけて嘆くクレア…
小切手をもぎ取りニヤつく市長…
クレアの血を吐くような
「人殺し！」の、一言
マチルダを睨みつけ
はけて行くクレア……
愛は消えない！
初演みたときは、そう仕組んだのは
クレアじゃね⁇っていう謎だったけど、
今回は、スッキリ、その言葉が受け入れられたよーー
涼風さんクレアの苦しいボロボロの胸の内…それがすっと解けた矢先の
このタイミングなんだから…
