税率は高いほうが良いか低いほうが良いか? | Mr.資金繰り表 税理士コンドウマナブ

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税理士、資金繰り表ドットコム代表、マイケルEガーバー認定ファシリテーター、マインドマップ公認インストラクター、翻訳家、ボードゲームデザイナーと色々やってます。

最近読んだ本です。増税賛成派と反対派のディベートがまとめられています。

増税賛成派はノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンそして元ギリシャ首相パパンドレウ

増税反対派は、アメリカ元下院議員のキングリッチとレーガン大統領の経済顧問をつとめ税率が下がれば税収が増えることを説明したラッファー曲線で有名なラッファー

金持ちは税率70%でもいいVSみんな10%課税がいい: 1時間でわかる格差社会の増税論/ポール クルーグマン

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増税賛成派は累進税率で高所得者から税をとり、財政を健全化させまた低所得者に配分するという考え。


増税反対派は、税率を下げて、能力のある人がガンガン儲けるた方が結果的に税収は上がり、トリクルダウンといってその余録が貧しい人にもまわってくるという考え方。

ラッファー曲線に従って減税を勧めたレーガンや、「金持ちを貧乏にしても、貧乏人は豊かにならない」といったマーガレット・サッチャーなどはこっち派でした。

私も本を読むまでは増税反対派だったのですが、この本を読んでるとどうも増税反対派の旗色が悪い。

増税反対派の理論の拠り所は、どうせ税率を上げたところで金持ちは色々と節税対策を行うから意味がないというもの、これはちょっと論拠に乏しい。

増税派は、さすがはノーベル賞受賞者のクルーグマンが、税収が最大化する所得税率は73%であるという証拠をしめす。

税理士という仕事上、納税者と直接接していると、やはり税率が高いと稼ごうとするモチベーションが下ることは確かで、あまりよろしくないという実感があります。

なかなか難しい論争です。