マインドフルネス・ストレス低減法（MBSR）認定講師マインドフル・セルフコンパッション（MSC™）Trained Teacherアドラー心理学勇気づけ講師として
バランスが取れ
自他に愛情深く
人生の困難に負けない
柔軟な心を育てる
メンタルヘルス講師
ジュバ（Dziuba）智子です
あなたは
美しいものや心動かされたものを
写真にとどめたくなるタイプですか？
それとも
目に映るもの、心揺さぶることを
ただ感じるタイプでしょうか？
あなたがどちらのタイプだとしても、
すてきなものや感動したことを
何らかの形でとどめておきたい、
そう思うのが人間ですよね。
そんな人間の想いがあるからこそ
絵画があり
写真があり
動画があるのですものね。
後から振り返ることができるように
旅行や家族の大切なイベントを
写真を撮るのも
後々になって
あの時はxxだったねえ
xxさん、若かったねえ
あのxxちゃんがもう大学生だもんねえ
…という楽しみにつながったりもします。
でも
道端で見かけた小さな花や
大切な人と食べる食事など
写真のような記録として残さず
自分が感じること、
今起きていることを
起きるがままに、
去るがままにしておくことも
大切な心の栄養になるものです。
なぜなら
敢えて記録に残さないという
選択をするがゆえに
今この瞬間
この目で見えるもの
この耳で聞ける音
この鼻でかげる香り
この手で触れられること
それらは全て
今ここでしか体験できない
とどめることができない
とても価値のあることだと
実感できるから
なんです。
どんなに素晴らしい体験も
どんなに美しいと感じる風景も
この瞬間、
自分の五感に触れているものは
次の瞬間には無くなったり
時と共に変化していきます。
このことを仏教では
「無常」と呼びますが
何一つとして変わらないものは無い
全ては必ず移り変わっていく
ということを体感できると
今ここで自分が触れているものに対して
深い感謝が湧いてくるのです。
全てが文字通り「有難い」と
思えるようになるんですね。
しばらく前に
3泊4日のリトリートに
出かけたお話をしましたが、
リトリート中は
携帯を使わないで過ごしました。
アメブロやインスタで紹介できるように
リトリート開始前に何枚か写真を撮りましたが…
私はインスタグラムが嫌いですが
その理由が「投稿するために写真を撮る必要がある」
ということなんですよ…
外を歩く時も
もちろん携帯無しでしたから
どんなに心を動かされる
美しい自然を目の前にしても
写真に撮ることなど
できませんでした。
ただ
自分の目で見、
自分の肌で感じ、
自分の耳で聞き、
その体験が終わるまで見届け、
深く味わうことしかできないのです。
何一つ「後からみられる形」に
とどめておくことができないから。
そして
その選択のおかげで
五感に触れるもの全てに対して
いつもよりもずっと深く
そしてみずみずしい感謝と有難みを
感じることができました。
リトリート2日目の朝早く、
草原のわき道を
ゆっくり歩いていた時
朝日を浴びて咲き乱れる
赤、黄色、紫、色とりどりの野の花が
眼に入りました。
近くに寄って
よくよく見てみると
小さな花ひとつひとつ、
色と形に個性があり
小さいながらも完璧な
自然の神秘に深く触れた気がしました。
そしてその日の午後
同じ場所をまた
ゆっくり歩いた時
農家さんが運転する
大型草刈り機が勢いよく私の横を通り
私が今朝愛でたばかりの
沢山の野の花を
一気に刈り取っていきました。
刈られたばかりの野の花は
フレッシュな緑の香りを放ち
これから干し草になるのを
待っているかのようでした。
リトリート前に撮ったこのレンゲも
刈り取られて無くなっていました
さっきまであったものが
今はもう、ない。
「無常」とはこういうことなのです。
今ここで自分が触れているものが
いつ無くなってもおかしくないこと、
「無常」を理解するからこそ、
今ここで自分に触れるものが
どれほど価値のあるものなのかがわかるのです。
写真に撮ることで
時を止めたような気分になっても
現実世界での出来事は
常に移り変わっています。
変らないものなど、何一つない。
だから「今ここ」は
唯一無二の、素晴らしい時間なのです。
そのことを忘れない為にも
時には写真を撮ることは忘れ
今ここの体験に没頭してみてくださいね。
最後までお読みいただき
有難うございました
それではまた！
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ジュバ智子・プロフィール
東京外語大学卒業後、渡独。ドイツ生活は35年目、現地日系商社勤務は32年目。順風満帆にキャリアを積むも、子供がプレ思春期に差し掛かるころ、子育てに大きくつまずく。
暗中模索する中、アドラー心理学とマインドフルネスに出会い、人生観、自分観、人間関係が180度変わる。
国際結婚、海外生活、育児、管理職としての長年の経験を踏まえ、マインドフルネスとアドラー心理学で自由・明晰・優しい心づくりをサポートしている。
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