[サッカー]ルックアップの罠[後編] | サッカーコンサルタント

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ポゼッションが上がらない。攻守の切り替えが速くならない。
ドリブルの練習をしているのに試合で技ができない。
戦術的ピリオダイゼーションやポジショナルプレーなど
欧州最先端の知見から、そんな悩みを解決するハックを紹介しています。

前編では主にオフェンスの際にルックアップすることの不利益を扱った。

 

>>前編

 

後編では守備の局面での不利益を挙げてみよう。

 

まず端的なにコーナーキックを例にとろう。

コーナーキックにおいてキッカーとレシーバーを同時に視界に収めようとすると、落下地点への走り込みで不利になる事が多い。

 

やはりコーナーキックにおいては身体を相手の前にわりこませ、相手に自由に落下地点に入らせない事が最優先となる。

 

次にアーリークロスを入れられる状況を考えてみよう。

これもキッカーとレシーバーを同一視野に収めようとすると落下点への走り込みで負ける可能性がある。

また近年、相手をはずみで後ろから押してしまい、ファウルを取られるのをよく見るようになった。

 

やはり重要なのは、相手を身体で抑え、落下点にいちはやく入るのが大事だろう。

 

全体を視野の中に収めようとするポジショニングには限界がある。

だがそのポジションにつけず相手を背負った時などに、肌感覚で対応するのに現代型のDFは慣れていない。

 

背景には指導する側の人間のルックアップへの盲目的な信用と、カラダを入れ替えられるリスクを負わせたくないという安直なリスク管理の姿勢がうかがえる。

 

しかし実のところ、視覚での反応時間は0.18秒から0.2秒だが、一般に触覚の反応時間は視覚より速い事が知られている。

こと相手の意図を読むという点において触覚から得られる情報は視覚より多いのだ。

 

中国の武術には聴勁といって肌感覚で相手の動きを察知するための訓練がある。

0.1秒の反応が生死をわける実戦においては、より速い反応速度を求め触覚での訓練を取り入れるのはむしろ自然なことのよう思う。