私たちは“仮想現実の世界”に生きている!

9)現代における仮想の世界⑳:世の中の真の姿を見極める③

 

 先にご紹介した北野幸伯氏は、“格差”が生まれる原因は、『情報に対するポジション』にあるとし、『情報を流す人、洗脳する人、支配者』『情報を正確に理解できる人』『洗脳されっぱなしの人、一般大衆』のいずれに自分が属するかによるのだと言います。

 

 そのような現代社会において、私たち一般大衆が『支配者(?)』の作る“虚構の世界”に騙されることなく、その意図を正確に読み取り、正しい本当の世界の姿を知るためには、どうすればいいのでしょうか?

 

 北野幸伯氏は、そのためのマニュアルとして、『クレムリン・メソッド 世界を動かす11の原理』を書いたとされており、大変参考になります。そこでは、まず大前提として、『あるがままに』『事実のみ』を見ること、また、特定の『主義』『思想』に偏らないこと、『様々な感情』や『思い込み』にとらわれないことを挙げており、この点は、松下幸之助の『とらわれない素直な心』に通じるところかと思います。それらは、人間の“とらわれ”がそれを軸として認知のプロセスにおいて“削除”“歪曲”“一般化”のメカニズムが機能することによって、“視野狭窄”と“歪み”を生み出すからです。

 

 北野幸伯氏がロシアで学んだ『世界を動かす11の原理』とは、以下のものを言います。結論だけを掲げておきますので、詳しくは上記に紹介した本をお読みください。具体的な事例とともにわかりやすく書かれています。

【第1の原理】世界の大局を知るには『主役』『ライバル』『準主役』の動きを見よ

【第2の原理】世界の歴史は『覇権争奪』の繰り返しである

【第3の原理】国家にはライフサイクルがある

【第4の原理】国益とは『金儲け』と『安全の確保』である

【第5の原理】『エネルギー』は『平和』より重要である

【第6の原理】『基軸通貨』を握るものが世界を制す

【第7の原理】『国益』のために国家はあらゆる『ウソ』をつく

【第8の原理】世界のすべての情報は『操作』されている

【第9の原理】世界の『出来事』は、国の戦略によって『仕組まれる』

【第10の原理】戦争とは、『情報戦』『経済戦』『実戦』の三つである

【第11の原理】『イデオロギー』は、国家が大衆を支配する『道具』にすぎない

 

 私たち一般大衆は、昔に比べてはるかに複雑化した社会にあって、しかも“世界を動かす支配層”が私たち一般大衆をコントロールしようと意図的に流してくる様々な情報に晒される中で、“自由”と“民主主義”を“謳歌”していると信じ込んでいます。このような“仮想現実”の中で生かされている私たちは、まず現実の世界の“本当の姿”を見極める“目”を取り戻さなければなりません。

 

 そのためには、松下幸之助の強調した『とらわれない素直な心』が不可欠ですが、それだけでは足りません。それに加えて、上記に紹介したような世の中の動きを“プロパガンダ”に惑わされることなく、正しく見極めるための方法論を獲得すること、そして、その上で、自分がどのように行動すべきかを考えて、本当の自分の自由な意思で決定し、行動していくことが大切であると痛感している次第です。

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