私たちは“仮想現実の世界”に生きている!

4)『歴史は勝者が作る』今も生きている歴史の中の“ウソ”27

 

 そのような『理想主義的な平和主義』の議論が意味を持つとすれば、それは世界のいずれの国もが、時に自国の利益を犠牲にしても世界の平和を真に求めるような、人類の精神レベルが飛躍的に向上することを待たなければならないでしょう。それは、松下幸之助の言葉で言えば、世界の人類とそのリーダーたちを中心に世界の人類全体に『私心にとらわれない素直な心』が普及した世界において、初めて実現しうるものです。

 

 松下幸之助は、人類の歴史を振り返れば、科学技術などが著しく進歩してきた反面、『自然破壊や汚染などの公害』や『国家と国家の間で対立抗争のたえない』今日の世界の現状を憂い、物質的豊かさと精神的豊かさのバランスの取れた『物心ともに豊かな人間社会』を実現することが人間に与えられた“使命”であると認識し、そのためには、『~国家は国家、あるいはそれぞれ相互に、さらにまた世界全体というように、さまざまな場において、お互いに自己の利害得失や感情にとらわれることなく、素直な心をもって、何が正しいかということを中心に意見をかわし、衆知を集めていくことを、心がけるようにしなくてはなりません。』と述べ、そのような世界を理想として追求しようとしました。

 

 しかし、誠に残念ながら、益々力を重視する独裁国家が増えつつある現在の人類の精神レベルからすれば、それは、何百年も先の話と言わざるをえません。

 

 スタンフォード大学の西鋭夫教授は、この点マッカーサーには、『他力本願の平和主義を日本国民の間に浸透させる計画』があったと指摘しています。マッカーサー三原則の中の「国の安全保障のためには現在世界に生まれつつある高い理念、理想に頼る」との言葉がそれを示しています。そして、この『他力本願の平和主義』は、GHQによる占領の期間だけのものであったはずですが、その後、1950年のサンフランシスコ講和条約とともに締結された日米安全保障条約及び日米地位協定によって、その後もアメリカの軍事基地と“核の傘”によって守られることとなったために、『箱入り娘』の如き日本国民にとって、守られていることが、いわば“空気”のように当たり前のものとなってしまい、マッカーサーが意図した『他力本願の平和主義』の洗脳状態から抜け出せないでいるというのが、現状ではないでしょうか。

======================================

ホームぺージ「経営の神様松下幸之助の経営哲学-すべては心の持ち方次第-」の方もぜひご覧下さい。最新の記事は、

「5.社会とともにある経営3)経営環境の変化の“萌し”を敏感に感じ、善処していく ①」です。現パナソニック株式会社の創業者である松下幸之助は、“企業”が“社会とともにある”ことを重視し、“事業の目的”や“企業の存在意義”を「事業を通じて社会に貢献する」ことと定めるともに、時代や社会の変化とともに『その萌しを敏感に感じ、善処していく』べきことを強調しました。この考え方について、解説します。