どうも、わたしです。
前回に引き続き、「耳すま」について。
知らない人はこんなブログ見てないでしょうが、ここで一応、ざっとあらすじをご紹介します。
物語の主人公・月島雫は、向原中学校の3年生。
図書館司書の父、大学院で勉強中の母、大学生でしっかり者の姉と、駅近の団地で暮らしている。
読書が大好きで、学校ではコーラス部に所属しているが、明るく活発な少女だ。
最近では、コーラス部の後輩へ残すために、「カントリー・ロード」の訳詩に挑戦している。
雫は、ある日、図書館の貸し出しカードでいつも目にする名前に気付く。
「天沢聖司」
雫が借りる本には、いつも彼の名前があった。
―――どんな人なんだろう?素敵な人かしら。
顔も年齢もわからないけど、同じ本を読む「天沢聖司」に興味を抱く雫。
そして、8月。夏休みのある日。
学校に忘れた本を取りに戻った雫は、自分が置き忘れた本を読んでいる少年と出会う。
その少年こそが、雫と同じ本を読む、あの天沢聖司だったのだ。
最初こそ悪印象だったものの、様々な偶然が、雫と聖司の距離を近づけていく。
―――聖司くんと同じ高校に行けたらいいな。
淡い思いを抱きつつあった雫だが、ヴァイオリン作りの職人になる夢を持つ聖司は、中学を卒業したら、イタリアに10年間留学するという。
自分の進むべき道を決め、前だけを見ている聖司に、進路に悩む雫は焦燥感に駆られる。
―――あいつは、自分の才能を確かめに行くんだ。だったら私もやりたい。
聖司に刺激を受けた雫は、自らの才能を確かめるため、物語を書くことを決意する。
聖司が帰ってくるまでの2ヵ月間。その間に、物語を完成させる。
書きたい、書かなくちゃ。聖司に置いて行かれないように。
眠る間も惜しんで物語を書き続ける雫だったが、聖司不在の中、受験勉強やテスト、思うように進まない執筆など、焦りと葛藤に悩み…。
というようなお話です。
青春色が強い、ジブリ作品の中では珍しく、恋愛が主軸となったストーリーです。
でも、ただの恋愛モノ、ってわけではないんですよね。
コーラス部の活動で、「Take Me Home, Country Roads」の訳詩をすることになって、初めて雫は、自分にとっての「故郷」って何だろう?と考えるわけですが、新興住宅地に生まれ育った雫にとって、「カントリー・ロード」の感覚がぴんとこないわけですよ。
また、中学3年生って微妙な年頃でもあって、大人じゃないんだけど、子供とも言い切れないというか。
青春時代って、友人とか家族とか大部分の人間関係がそこにしかなくて、家と学校だけの世界というか、子供だからこその世界の狭さというか、閉じられた空間の中で、過ごしているわけですよね。
その中で、進路に悩み、恋に悩み、自分に悩む。
自分って何だろうとか、自分には一体何が出来るのか、とか。
単に、聖司とくっつくかどうかだけの話に終わってないところがまたよいのです。
とにかくね、雫と聖司のふたりが眩しいんですよ!
あまりにも眩しすぎて、自分の青春時代とのギャップがありすぎて、鬱になるから、って理由で、自殺を誘発する映画、と巷で話題らしいですが(笑)
そのたびに、ネット上で「聖司くんかっこいい!!」っていう女性の意見が乱立するなあと思って、ふと冷静に考えてみたんです。
聖司くんって、なんでそんなに人気あるの?と。
聖司くんかっこいいけど、「やばい!かっこいい!」みたいにどハマリするほど、私の中でツボにはまらなかったんですが。
中学の時の同級生(オタク女子)にも、「初恋は天沢聖司くん」って人がいたなあ…なんて、郷愁にひたりつつ、考察してみました!
というわけで、次回からようやく「なぜ、女性は皆、天沢聖司が好きなのか」について言及していきたいと思います。