橋本治著「二十世紀」より(一部抜粋) 前回より引き続き
女にとっての1976年は「女性誌の時代」が始まらんとする時である![]()
「仕事」というものを手にして「自立」を目指そうとする![]()
「結婚か 仕事か」の二者択一が大問題となり![]()
「男に依存しない」が一大スローガンとなる![]()
アメリカ経由の「自立ファッション」と「自立の思想」は最新の流行となる![]()
だからこそ その観念の実験場としての「女性誌」も必要になる![]()
既存の社会に生きる男達の価値観と衝突するようなもので![]()
女達の多くは 自分の主張によって男達との関係が断たれることを恐れた![]()
男に拒絶されないための折衷案として「いい女」と言うのも登場した![]()
山口百恵はそこにいたのである![]()
山口百恵は殊更の発言をしない![]()
しかし 彼女は「男達への異議申し立て」を歌う![]()
そして
男達が安住する建前に異議申し立てをした山口百恵は
恋をしていたのである![]()
彼女にとって その恋愛のゴールに当たる結婚は![]()
キャリア(職業)の終焉となるようなものだった![]()
山口百恵は「結婚」というゴールを勝ち取った![]()
「仕事よりも結婚」を選択し![]()
「結婚しても仕事を続ける」という選択をしなかった![]()
スターという栄光の座も![]()
愛の幸福に比べればなんの意味もない![]()
不幸な境遇に生い立ち
周囲の反対をよそに愛を勝ち取る=それこそが幸福である![]()
とする点において![]()
彼女は呆れるほど古くからの日本映画が描き続けてきた![]()
”ひたむきなる愛のヒロイン”だった![]()
(今日はここまでにして 次回以降に続きます)
前回の記事にkidさんからコメントを頂き![]()
野坂昭如さんが着ている写真を見つけました![]()
橋本治さんが編んだオーダーメイド![]()
(橋本さん
野坂さん
川上さん)
百恵ちゃんの心境はどうなのでしょうか![]()
されているのは間違いありません![]()
