少年よ、君が暗闇で思ったことを
僕が知るわけがないし
知りたいとも思わない
それに、白状しよう
今夜のビールはきっとうまい

その飢えと孤独について
吐きそうな怒りと悲しみを感じる人々がいて
それをさらりと受け流すニュースがいて
そう、それはいつもの現代的な
食卓的な、デスクトップ的な
トリミング的な、コピペ的な、アレなわけさ

けれどそのさらりとしたやり取りのなかで
どうしたって君の孤独の部分について
その表面的なばかりのニュースでさえ
触れずにはいられなかったくらいに
君の孤独は
今では立派に我々みんなのものなのだ

今夜のビールはきっとうまい

それはそう、きっと間違いない
どれほどの怒りをもってしても
自分の届かない世界の現実は
決して変えられないのだ

だからこそ僕はビールの酵母に訴えかける
いつしかお前たちの果てしない
目に見えぬ世界によって
かの者の体内に百億の孤独を与えよ

黄金色の見た目をしながら
かの者がずっと目を逸らし続けてきたあの
恐るべき孤独を与えよ

今夜のビールはきっとうまい

それは、いつしか恋人をはべらせて
笑顔でそれを飲むはずだった
少年のための、ここだけの祈りだ