黒田博樹投手の広島カープ復帰はさすがにメジャーでも驚きを以て報道されたようです。さすがに一部には、大金を前に何を考えているか理解できないというファンの声もあったようですが、メディアはほぼ好意的に見ているようですし、多くのファンも同様です。ヤンキースのファンも、喪失感はそれなりにあると思いますが、前向きに受け入れている印象です。
ただ、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは少なからずショックを受けているでしょう。まだコメントは目にしていませんが。今季、チームで一番安定していた先発投手ですし、来季の陣容に頭を悩ませていたところに選択肢が一つなくなったわけですから。せめてもの救いはメジャーの他球団ではなく広島を選んだことでしょうか。少なくとも対戦の可能性はありませんから(笑)
ドジャースとパドレスがオファーを出していたという報道がありましたが、恐らくドジャースにとっては決定的な痛手ではないと思います。先発投手は十分な層の厚さがありますから。むしろパドレスの方が影響は大きいでしょう。積極補強で打線はかなり強化されましたが、投手陣はほぼ手つかず。今季の好成績から来季も期待できるとはいえ、200イニング前後を黙って投げてくれる先発投手はドジャース以上に欲しかったように思います。
有力な先発投手が一人減り、FA市場にも多少の影響は出てくると思います。特に黒田との再契約の可能性を探っていたヤンキースや前述のパドレスはよりアクティブに動くかもしれません。
マックス・シャーザー投手についてはまだ具体的な動きがありませんが、黒田獲得の目がなくなっただけにヤンキースもシャーザーは欲しいところでしょう。もっとも、シャーザーの要求額はあまりに高く、ここ2年続けて速球の球速が1マイルずつ下がり続けているというシャーザーにそこまでの価値があるかどうかという疑問も残ります。代理人が要求しているといわれる7年という契約期間もかなりのギャンブルです(個人的には、30歳もしくはメジャーでの先発経験6年を超える投手については5年契約がMAXだと思います)。最終的に6年1億6000万ドルを超えるような契約は難しいと思うのですが。
もう一人の目玉投手、ジェームズ・シールズ投手ならば、年齢的なこともあり、契約年数は抑えられそうです。メジャー9年目にして速球の平均球速が最高に達するなど衰えはなく、総合力で見てもシャーザーに決して引けは取りません。ヤンキースなどが狙うならむしろシールズにした方がいいように私は思います。5年1億2000万ドルくらいか、あるいは少しプラス程度でなんとかなるのではないでしょうか。個人的には来季もロイヤルズ投手陣を支えてほしいのですが、さすがに他球団のオファーを考えると難しそうです。
ウインターミーティング期間で結構激しく選手が動いたせいか、はたまた年末でカウントダウンの準備に忙しいのか、このところ少し移籍市場も大人しく推移しています。さすがにこれ以上の大型トレードはないと思いますが(不良債権のなすり合いトレードとか、面白そうなんですが。選手の格ではなく、昔の名前と契約残の大きな大型トレードになっちゃいますが)、メジャーのダイナミズムを楽しめたここまでのオフでしたね。
朝、目を覚ましてとりあえずパソコンをON。アメダスをチェック、続いて雨雲の様子を。今日も寒いですなと独りごとを呟いてからヤフーのトップページへ。ふむふむ、黒田がカープ復帰……
なにーぃ!?!?
いや、ヤフーのことだ。飛ばし記事は何度も見てきた……そうだ、広島の大本営、中国新聞なら……
載ってるーっ!!
いや、このところロクなことがなくて肉体的にも精神的にも底だったのですが、これで厄落としが出来たんじゃないかって気がします。
しかし、これだけではブログの記事として弱いので、今季の投球内容の分析とかやって見たいと思います。なお、データは月刊スラッガー誌の最新号『投手白書』の数字を引用しています。
今季の黒田は32試合に登板し、199イニングを投げています。防御率は3.71、FIPが3.60でしたから防御率の数字はほぼ実力通りと見ていいでしょう。BABIPも.279でしたから極端な幸運/不運もなかったと判断できます。打者有利のヤンキースタジアムでこの数字は立派です。奪三振率は6.60ですから、ちぎっては投げちぎっては投げといったピッチングではありませんが(ちなみに田中将大投手は9.31)、四球率は1.58でK/BBは4.17とこれも優秀な数字。日米ではストライクゾーンが異なりますが、元々日本で投げていたわけですし、アジャストするのに時間はかからないでしょう。むしろ、マウンドや球の違いに最初は戸惑うかもしれません。
投球内容は若干変化するかもしれません。今季、速球の平均球速は146kmほどでした。日本では速球派に分類されるでしょう。ストライク率69.3%のこの速球を中心にスプリッター、スライダーでピッチングを組み立てていますが、平均球速が139kmほどのスプリッターは日本でも威力を発揮しそうです。ゴロを打たせる目的で多投した(投球割合26.9%)スプリッターですが、日本ではスライダーの方が増えるかもしれません。低めに速球を集め、右打者には外角のスライダー、左打者にはスプリッターで三振を奪うというパターンが多くなるんじゃないかと思います。
メジャーと比べると移動距離も移動時間も短く、ローテーションもゆったりしている点は、年齢を考えると黒田にはプラスに働くでしょう。もっと投げさせてくれと言いだすかもしれませんが(笑)
黒田が加わることで広島のローテーションはかなり頑強になりますし、マエケンも含めた若手投手に与える影響もプラスに働くと思います。福井なんかは、ひょっとしてきっかけをつかんで大化けするかもしれません。直接指導がなくても、その背中を見せるだけで若手には勉強になるでしょう。春のキャンプは特に注目です。
報道では、ドジャースが1600万ドルぷらす出来高、パドレスが1800万ドルというオファーをしていたようです。それに対して、広島が用意したのは4億円。約五分の一。恐らく数年かけて用意した金額だとは思いますが(今季だけでそれだけ利益が計上できたとは想像しにくいので。それに、報道で出た昨年の提示額は3億。1億は今年一年で積立した分じゃないかと想像しました)、広島にしてはかなりの大金です。広島が4億も出したのかと驚いている人も多いのではないでしょうか。しかし、それ以上に驚いたのは多くの代理人を含むメジャー関係者でしょう。メジャーにも、お金じゃないよと言う選手はいますが、ここまでの選手はまずいません。正直、アメリカの人には理解不能な行動なのではないでしょうか。ラストサムライというのは陳腐な表現ですが、黒田は本物の侍マインドの持ち主です。最後の日本人かもしれません。
本人が相当悩んだことは想像に難くありませんが、カープを選んでくれた黒田にはただただ「ありがとう」の言葉しか出てきません。あとは涙。本当に朝っぱらからうれし泣きしました(笑)
……カープファンに生まれてよかった!!
なにーぃ!?!?
いや、ヤフーのことだ。飛ばし記事は何度も見てきた……そうだ、広島の大本営、中国新聞なら……
載ってるーっ!!
いや、このところロクなことがなくて肉体的にも精神的にも底だったのですが、これで厄落としが出来たんじゃないかって気がします。
しかし、これだけではブログの記事として弱いので、今季の投球内容の分析とかやって見たいと思います。なお、データは月刊スラッガー誌の最新号『投手白書』の数字を引用しています。
今季の黒田は32試合に登板し、199イニングを投げています。防御率は3.71、FIPが3.60でしたから防御率の数字はほぼ実力通りと見ていいでしょう。BABIPも.279でしたから極端な幸運/不運もなかったと判断できます。打者有利のヤンキースタジアムでこの数字は立派です。奪三振率は6.60ですから、ちぎっては投げちぎっては投げといったピッチングではありませんが(ちなみに田中将大投手は9.31)、四球率は1.58でK/BBは4.17とこれも優秀な数字。日米ではストライクゾーンが異なりますが、元々日本で投げていたわけですし、アジャストするのに時間はかからないでしょう。むしろ、マウンドや球の違いに最初は戸惑うかもしれません。
投球内容は若干変化するかもしれません。今季、速球の平均球速は146kmほどでした。日本では速球派に分類されるでしょう。ストライク率69.3%のこの速球を中心にスプリッター、スライダーでピッチングを組み立てていますが、平均球速が139kmほどのスプリッターは日本でも威力を発揮しそうです。ゴロを打たせる目的で多投した(投球割合26.9%)スプリッターですが、日本ではスライダーの方が増えるかもしれません。低めに速球を集め、右打者には外角のスライダー、左打者にはスプリッターで三振を奪うというパターンが多くなるんじゃないかと思います。
メジャーと比べると移動距離も移動時間も短く、ローテーションもゆったりしている点は、年齢を考えると黒田にはプラスに働くでしょう。もっと投げさせてくれと言いだすかもしれませんが(笑)
黒田が加わることで広島のローテーションはかなり頑強になりますし、マエケンも含めた若手投手に与える影響もプラスに働くと思います。福井なんかは、ひょっとしてきっかけをつかんで大化けするかもしれません。直接指導がなくても、その背中を見せるだけで若手には勉強になるでしょう。春のキャンプは特に注目です。
報道では、ドジャースが1600万ドルぷらす出来高、パドレスが1800万ドルというオファーをしていたようです。それに対して、広島が用意したのは4億円。約五分の一。恐らく数年かけて用意した金額だとは思いますが(今季だけでそれだけ利益が計上できたとは想像しにくいので。それに、報道で出た昨年の提示額は3億。1億は今年一年で積立した分じゃないかと想像しました)、広島にしてはかなりの大金です。広島が4億も出したのかと驚いている人も多いのではないでしょうか。しかし、それ以上に驚いたのは多くの代理人を含むメジャー関係者でしょう。メジャーにも、お金じゃないよと言う選手はいますが、ここまでの選手はまずいません。正直、アメリカの人には理解不能な行動なのではないでしょうか。ラストサムライというのは陳腐な表現ですが、黒田は本物の侍マインドの持ち主です。最後の日本人かもしれません。
本人が相当悩んだことは想像に難くありませんが、カープを選んでくれた黒田にはただただ「ありがとう」の言葉しか出てきません。あとは涙。本当に朝っぱらからうれし泣きしました(笑)
……カープファンに生まれてよかった!!
ジミー・ロリンズがロサンゼルス・ドジャースにトレードされたニュースを見た時は少し驚きました。
ドジャースが来季開幕時点で35歳のロリンズを獲得したのは、まだレギュラー合格点の打撃レベルを保っていること(出塁率.323、OPS.717)、守備面がまだ高水準であること(守備防御点+4)、そして何より超有望株のコリー・シーガーが控えていることが大きかったと思います。もっとも、シーガーの守備については、将来的にはサードで起用すべきという声もあるのですが。
一方のフィリーズにとっては、ようやくベテランを切って再建モードにシフトするという動きの第一歩を示せたと思います。それでも、チームにはまだまだベテランがたくさんいます。2年連続の好成績で今が売り時のマーロン・バード外野手、復調傾向が見えるチェイス・アトリー二塁手、トレードの噂真っ只中の左腕エースコール・ハメルズ、故障さえ治れば抜群の制球力はどこに行っても通用する左腕クリフ・リー、態度の悪さから買い手が付きそうにないタフな剛腕クローザージョナサン・パペルボン、そしてフィリーズの不良債権の象徴ライアン・ハワード一塁手などです。中でも球団はハワードを一番売りたがっているようですが、なかなか商談成立と言う話は聞きません。
問題1は契約残。2年5000万ドル(2017年はオプション)という高額で、放出する場合にはフィリーズも相当額を負担しないと、そもそも商談にならないでしょう。
問題2は耐久力。今季は153試合とほぼフル出場でしたが、その前2年間は合計で151試合出場に留まっています。怪我が多く、フル出場がある程度保証されない選手に前記の契約は少し高すぎます。
問題3はその守備。今季の一塁での守備防御点は-10で、ナ・リーグ最下位。一塁守備に不慣れだったホワイトソックスのルーキー、アブレイユが-11でしたが、ライアンはずっと一塁手です。看過できる数字ではありません。
問題4は衰えの見える打撃。今季は23本塁打95打点を稼ぎだしましたが、打率は.223に留まり、OPS.690は、打撃で期待される一塁のレギュラーとしては不合格。三振はリーグトップの190で長打率が.380ですから、完全にただの大型扇風機になってしまっています。せめて2011年並みには打ってくれないと話にはなりません(2011年は打率.253、33本塁打、116打点、OPS.835)。
シアトル・マリナーズとの噂が出ていますが、セーフコ・フィールドに行ってしまうと打撃成績はさらに悪化しそうですし、マリナーズも積極的ではないようです。しかし、他球団を見渡しても、一塁と指名打者にはそうそう空きはありません。出来れば指名打者の方がまだ成績を残せそうですが。
左打者の復活ならヤンキースはどうでしょうか?ヤンキースはマーク・テシェーラという似たような契約残のある一塁手がいます(2年4500万ドル)。打撃成績も似たようなものですが、守備はテシェーラが圧倒的に上。だったらいっそA-RODとの交換は?A-RODの契約残は3年6100万ドル。ヤンキースは来季の二塁レギュラーが固定できていないから、アトリーを付けてA-RODと2対1のトレードなら………無理ですよねえ(笑)
幸いにも、フィリーズには資金力があります。不良債権とベテランを一掃できれば再建モードに突入してもなかなか浮上しないという事態は避けられるでしょう(GMの交代は必須条件になりますが)。果たしてフィリーズは思惑通り再建モードにシフトできるのでしょうか?
ドジャースが来季開幕時点で35歳のロリンズを獲得したのは、まだレギュラー合格点の打撃レベルを保っていること(出塁率.323、OPS.717)、守備面がまだ高水準であること(守備防御点+4)、そして何より超有望株のコリー・シーガーが控えていることが大きかったと思います。もっとも、シーガーの守備については、将来的にはサードで起用すべきという声もあるのですが。
一方のフィリーズにとっては、ようやくベテランを切って再建モードにシフトするという動きの第一歩を示せたと思います。それでも、チームにはまだまだベテランがたくさんいます。2年連続の好成績で今が売り時のマーロン・バード外野手、復調傾向が見えるチェイス・アトリー二塁手、トレードの噂真っ只中の左腕エースコール・ハメルズ、故障さえ治れば抜群の制球力はどこに行っても通用する左腕クリフ・リー、態度の悪さから買い手が付きそうにないタフな剛腕クローザージョナサン・パペルボン、そしてフィリーズの不良債権の象徴ライアン・ハワード一塁手などです。中でも球団はハワードを一番売りたがっているようですが、なかなか商談成立と言う話は聞きません。
問題1は契約残。2年5000万ドル(2017年はオプション)という高額で、放出する場合にはフィリーズも相当額を負担しないと、そもそも商談にならないでしょう。
問題2は耐久力。今季は153試合とほぼフル出場でしたが、その前2年間は合計で151試合出場に留まっています。怪我が多く、フル出場がある程度保証されない選手に前記の契約は少し高すぎます。
問題3はその守備。今季の一塁での守備防御点は-10で、ナ・リーグ最下位。一塁守備に不慣れだったホワイトソックスのルーキー、アブレイユが-11でしたが、ライアンはずっと一塁手です。看過できる数字ではありません。
問題4は衰えの見える打撃。今季は23本塁打95打点を稼ぎだしましたが、打率は.223に留まり、OPS.690は、打撃で期待される一塁のレギュラーとしては不合格。三振はリーグトップの190で長打率が.380ですから、完全にただの大型扇風機になってしまっています。せめて2011年並みには打ってくれないと話にはなりません(2011年は打率.253、33本塁打、116打点、OPS.835)。
シアトル・マリナーズとの噂が出ていますが、セーフコ・フィールドに行ってしまうと打撃成績はさらに悪化しそうですし、マリナーズも積極的ではないようです。しかし、他球団を見渡しても、一塁と指名打者にはそうそう空きはありません。出来れば指名打者の方がまだ成績を残せそうですが。
左打者の復活ならヤンキースはどうでしょうか?ヤンキースはマーク・テシェーラという似たような契約残のある一塁手がいます(2年4500万ドル)。打撃成績も似たようなものですが、守備はテシェーラが圧倒的に上。だったらいっそA-RODとの交換は?A-RODの契約残は3年6100万ドル。ヤンキースは来季の二塁レギュラーが固定できていないから、アトリーを付けてA-RODと2対1のトレードなら………無理ですよねえ(笑)
幸いにも、フィリーズには資金力があります。不良債権とベテランを一掃できれば再建モードに突入してもなかなか浮上しないという事態は避けられるでしょう(GMの交代は必須条件になりますが)。果たしてフィリーズは思惑通り再建モードにシフトできるのでしょうか?