巷で中国製の楽器は粗悪品で使えないと聞きます。
で、本当に使えないのかという事についてお話します。
結果から言うと楽器経験が長く楽器に熟知している方や自分で調整等が行える方にとっては使える楽器です。
楽器経験が浅い方や楽器についてあまり知らない方にとっては使えない楽器となります。

中国製楽器=上級者向けの楽器

中国製楽器は経験が浅い方にとっては非常に難しい楽器になります。
難しい事の一つに音作りがあります。
特にテンポの遅いバラードやクラシック系では音のコントロールが難しくなります。
音を作るのに非常に疲れます。
操作性もありますがこの音作りの難しさが大半を占めると思います。
最初に手にした楽器が中国製だとこの部分で苦労します。
反対に一流メーカーの上級機種ですとあまり苦労せず良い音が出ます。
楽器歴が長く良い音が分かっている方にとっては中国製の楽器でもその楽器のツボををうまく引き出して使える楽器となります。
初心者や楽器歴が浅い方にとっては良い音がどれなのかよく分からないのでなんとなくで吹いてしまいがちです。
後で「耐久性に乏しい」という言葉が出てきますが、初心者や楽器経験が浅い方ですと楽器の異常に気付けないのも大きなリスクとなります。
悪い状態で吹くと吹き方に変な癖がつきますので、上達するのにものすごく遠回りしてしまいます。


中国製楽器の特徴で良く耳にする言葉として

①音程が悪い
②音が良くない
③耐久性が劣る
④操作性が悪い


この4つが当てはまると思います。他にもあるのかもしれませんがこれらについて述べます。

①音程が悪い
音程はかなり改善されております。昔はこの音程が全然ダメダメでしたが現行の楽器は吹き方で補える範囲になっています。
注意点として中古で手に入れる際はなるべく新しい物を選択する必要があります。あまり昔の物ですと音程がうまく取れないかもしれません。

②音が良くない
息を入れると簡単に楽器がMAX状態で鳴ってくれます。薄っぺらい音が特徴です。
サックスで例えますと通常のラッカー品は音の密度が少なく薄っぺらい音ですので、対策としてメッキ品をおすすめいたします。
メッキがかかっていますのでこの薄っぺらい音が軽減されます。
あと口元に近い物を一流品のメーカーの物にしてください。
マウスピースは必須です!!

③耐久性が劣る
耐久性といっても何がどう変わるのか?と思われるかと思います。
単純に言うとはんだ付け部分の外れや金属の柔らかさ故に起こる様々な症状が挙げられます。
はんだ付け部分の外れに関しては外国産の一流のメーカーでも外れますのでなんとも難しいところですが、頻度が多いと思います。
金管楽器ではピストンや抜差し管のクリアランスが広いという特徴があります。
クリアランスが広いと音がスカスカになりますのでオイル系は粘度の高い物を使用する必要があります。
木管楽器のバランスについてはキイの素材が柔らかい物が多く、キイの変形によって生じる物やコルクやフェルト等の外れがあります。
また安価なタンポですのでタンポの耐久性が乏しくトーンホールは塞がっているものの音が貧弱といった症状もあります。
学生などが部活で頻繁に使用するには厳しいです。
大人の方が趣味で週に数回程度の使用であれば使えます。

④操作性が悪い
一流メーカー品に比べて微妙に部品のポジションが異なりますので、一流品に慣れていますと躊躇します。
ですが、この部分は慣れでカバーできると思います。


以上、中国製楽器を購入される時にでもお役に立ててください!!