愛知県名古屋市東区の徳川美術館で開催されている、合戦図展に行ってきました!
これは合戦図に特化した展示会で、展示してある合戦図の解説をより詳しく説明しています。
※詳しくはこちら⇒ 徳川美術館公式サイト
歴史本などでよく見る合戦図ですが、一枚の絵図にいろんな意図が練りこまれ、その研究解析が進んでおり、今回いくつかの合戦図屏風を展示する事になりました。
特に目玉は、大坂城冬の陣図屏風のデジタル想定復元図が展示してあるという事。
大坂冬の陣図屏風は、慶長十九年(1614)に起きた、豊臣氏と徳川氏の合戦。
その様子が描かれている屏風なのですが、後世の写本が残り、原本は見つかっていないのです。
また経年の劣化によって、大坂冬の陣図屏風も色あせてきていました。
そこで今回、奈良大学教授・千田嘉博氏と東京・凸版印刷株式会社が中心となり、大坂冬の陣図屏風のデジタル想定復元を行ったのです。
それが今回の大きな目玉でもありました。
大坂冬の陣図屏風デジタル想定復元はフラッシュ無しでの写真撮影はOK!
徳川美術館内で写真が撮れること自体、珍しいのに…
だから皆さん、写真撮ってます!そりゃ、撮るわな…
ところで今回の復元ですが、細部に渡ってキレイになっています。
具体的に見てみましょう。
これは大坂城天守。左が原図で右が復元。
色あせている部分がハッキリと蘇っていますね。
陣中の様子。
原図(左)は、何やら落書き(説明書き?)みたいなものがたくさんありますが、復元図(右)では修正してあります。
とある人物。原図(上)、復元図(下)。
この様に分かり辛くなっていた原図がよく分かるようになっています。
それでは復元されたほかの部分もチェックしてみます。
真田丸の攻防。これをよく見ると、真田丸には櫓みたいなものがいくつもありますね。そこに押し寄せている大軍が幕府軍ですが、結果がどうなったかはご存知ですよね。
天守ふもとの御殿には、豊臣秀頼と淀殿(とおもわれる人物)もいました。
何かの報告を受けているのか、または命を下しているのか?
外では戦が起こっているのに、天守内に籠城しているわけではないのですね。
逃げ惑う庶民。
街道(道)は両軍の激突があるので、川を逃げているのでしょうか。
荷物も少なめの逃避行です。
でも逃げている庶民ばかりではありません。
こちらは武士相手に何か商売しています。食べ物ですかね。
こんな感じで細部に渡り、大坂冬の陣図屏風を見る事ができ、写真も撮ることができます。
この他、写真は撮れませんが長篠合戦図屏風や長篠合戦図屏風などもあり、合戦に興味がある方にはオススメの展示会だと思います。
あと個人的にオススメなのが、徳川美術館近くにある三菱東京UFJ銀行貨幣資料館。
ここはお金の資料館で、武田信玄で有名な甲州金や戦国時代のお金に関する展示もたくさんあります。
徳川美術館の合戦図展の所要時間は、行く人にもよりますが約1~2時間くらいだと思いますので、三菱東京UFJ銀行貨幣資料館もセットにすると、1日の充実度も上がるでしょう。
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